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新冷戦の脅威 ③悪魔が操る悪魔の兵器 [平和外交]

 米ソ冷戦が終わったと思ったら、また、新しい米中新冷戦が始まった。前回のブログで述べたように、貿易戦争だけでなく、いまや、安全保障に関わる覇権争いの様相を呈してきた。

 

1.悪魔が操る悪魔の兵器

 いま、大国の間で、下表のとおり、新型兵器の開発競争が始まっており、まさに、悪魔が操る悪魔の兵器が続々登場している。

 

種類

性能

開発国

小型核兵器

核兵器の小型化、多弾頭化、長射程化、命中高精度化、戦略・戦術の多様化が進んでいる。

トランプ政権の「核戦略見直し(NPR)」宣言で、一層緊張が高まった。

核保有

5か国、

+北朝鮮

神の杖(宇宙兵器)

ロケットを取り付けた金属棒を軍事衛星からマッハ9.5で地上に突き刺す。貫通力は数百m。破壊力は核弾頭並み。

テイザー・ショックウエーブ

ワイヤー付きの電極針を敵に向けて発射、命中したら高圧電流を流し、相手を無力化

レーザー兵器

指向性エネルギー兵器。赤外線ビームを照射して、標的を破壊。米はすでに、ペルシャ湾の輸送揚陸艦に装備。

/

パワードスーツ

兵士の負担軽減をする動力アシストシステム。神経を流れる電気信号を感知して操作。

電磁パルス砲

(EMP砲)

電磁パルスを放射、電子機器を破壊。

虫型ドローン

カナブンや蚊の形状。偵察機能をもつ。

MQ-9 リーパー

軍用無人航空機(軍事用ドローン)。航続距離6000キロ、速度400キロ/h。

気象兵器

気象を操作する戦術兵器で、他国を弱体化。

//

宇宙兵器

人工衛星を兵器化し、他国の衛星や地上ミサイル基地を攻撃。宇宙戦争の勃発。

//

原子力巡航ミサイル

(ブレヴェストニク)

射程無制限のステルス巡行ミサイル

原子力魚雷

(ポセイドン)

原子力で海中を巡行し、空母や港湾を核攻撃するロボット兵器 レーダー衛星とペア。

殺人ロボット兵器

AIを搭載し、標的を自動探索。形状は人型、ドローン型など。

多数

 

2. まとめ(筆者コメント)

 

①悪魔の兵器を持つと人は使いたくなるもの。ドローンなどを殺人兵器化するのは、何としても避けねばならない。新殺人兵器の制限は、新冷戦の緩和に役立つと思う。

 

②宇宙兵器開発競争が激化しているが、宇宙戦争は決して見たくない。日本は国連で先頭に立って、宇宙兵器禁止条約をまとめてもらいたい。

 

③トランプ大統領は1020日、ロシアと結んだ中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄する方針を示した。ロシアが条約に違反しているのが破棄の理由としているが、ロシアは反発しており、軍拡競争が加速する恐れがある。米国は、離脱でなく、条約を盾にロシアの核開発政策の変更を迫るのが筋である。

 

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新冷戦の脅威 ④中国の「TPP加入」のススメ [平和外交]

 新冷戦の脅威を緩和する方策を考えてみよう。結論はアジアを一つにすることだと思う。アジアで輝いている日本を見てみたい。手始めは何か。

 

1.TPPの交渉経過とアメリカの離脱

TPPとは、太平洋を取り巻く国々で、関税撤廃を目指し、自由で開かれた貿易を実現するという協定である。2006年に交渉が始まり、201510月に12か国の間で、大筋合意に達した。日本は、農家への打撃を心配しながらも、2013年にアベノミクスの起爆剤にしようと参加した。

 ところが、トランプ大統領の登場を機に、リーダーたるアメリカが2017年にTPPから離脱した。日本は、関係国に働きかけて、アメリカを除くTPP11の2018年末発効にこぎつけた。

 

2.中国のTPP加入の意義

 もともと、TPPは、隠された狙いとして、中国排除があった。「新冷戦の脅威」を克服する戦略として、逆に、TPPに中国を取り込む手があるのではないか。中国のTPP加入について検討してみよう。

 新冷戦の脅威①で述べたように、中国の覇権的挑戦の姿勢は、どれもこれも問題だらけであると思う。日本は、中国に問題点を指摘して改善を促し、TPPの加入資格が得られるレベルになってもらう必要がある。狭い了見で、品性に欠ける中国崩壊待望論は引っ込め、虎穴に入って大きな虎児(中国)を調教するくらいの気概を持ちたい。

 中国のTPP加入の意義は、新冷戦の脅威の軽減であり、アジア経済圏の発展であり、日本の国益と生存領域の拡大である。

 

3.インド太平洋戦略の新しい枠組み

 今、日米で、以前からあったアジア太平洋にインドをプラスした、インド太平洋という概念が提起されている。「自由で開かれたインド太平洋」戦略によって、台頭する中国を抑え込もうとしているようだ。

自由で開かれたという枕詞は、自由と民主主義の価値を重んじる国々がまとまって、共産主義や独裁国家を排除する意図である。しかし、価値観外交や、排除の論理からは何も生まれない。

 インド太平洋構想に中国を取り込んで、インド洋からアラビア海、湾岸、アフリカに至る経済圏を構築したい。この際、枠組みからアメリカを排除するのではない。アドバイザーとして重要な役割をはたしてもらおう。

 

4.中国の「一帯一路構想」との統合

中国の「一帯一路構想」は、ユーラシア大陸の東と西を結ぶ「陸と海のシルクロード」と呼ばれる地域に、交通インフラ整備(高速鉄道の建設)などの大規模な投資を実施することによって、地域経済全体の底上げを図るというダイナミックな構想である。

日本は、2017年に「一帯一路」に関心ありと表明し、参加の準備をしている。そこで、前項で述べたインド太平洋構想と一帯一路構想を統合し、より強力でパフフォーマンスの高い経済圏を構築したらいかがでしょうか。中国と未来の大国インドを、日本が取り持つ形になる。

統合によって、新冷戦の脅威は軽減し、世界の恒久平和に向かって、一歩、近づくことができると確信する。

 

5. まとめ(筆者コメント)

 

①中国はTPP加入の過程で、自国の非関税障壁を改善し、節度ある大国に産まれ代われると思う。

 

②新冷戦の勃発で、中国は日本に秋波を送っている。今がアジアを一つにするチャンスである。

 

③間違っても、米日対中露が敵対する、一触即発の大冷戦の構図を作ってはいけない。地球が壊れる。

 

④「中国はすぐに崩壊する」、「日本は属国にされてしまう」、「政治体制が異なる国同士は交われない」、などの小児病的な俗論がはびこっているが、全くナンセンスである。

 

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新冷戦の脅威 ⑤軍事力競争の動向 [平和外交]

 新冷戦の脅威の一因となっている世界各国の軍事力や軍事費の動向を見てみよう。

 

1.世界軍事力ランキング(2018年版)

軍事力評価機関・Global Firepowerは、毎年、世界136か国の軍事力について、50以上の項目を総合的に評価して、軍事力指数を算出し発表している。2018年版のベスト10は下表のとおりである。陸海空軍の戦力や、保有天然資源も発表されているが、ここでは省略した。

6位までは核保有国であり、3位までと、4位以下には大きな差がある。韓国は日本より上位になっている。

 

国名

軍事力

指数

人口

(万人)

兵士数

(万人)

軍事費

(兆円)

軍事費対GDP比率%

軍事費の

増加倍率

アメリカ

0.0818

32,662

208

64.7

3.15

2.00

ロシア

0.0841

14,225

358

4.7

4.26

4279.54

中国

0.0852

137,930

269

15.1

1.91

22.54

インド

0.1417

128,193

420

4.7

2.49

19.89

フランス

0.1869

6,710

38.8

4.0

2.26

1.41

イギリス

0.1917

6,477

27.9

5.0

1.83

1.58

韓国

0.2001

5,118

582

4.0

2.55

4.90

日本

0.2107

12,645

31

4.4

0.93

1.12

トルコ

0.2216

8,084

71

1.2

5.60

10

ドイツ

0.2461

8,059

20.8

4.52

1.22

1.18

 注1)韓国の兵士数のうち、正規軍は60万人で、残りは予備役。

 注2)軍事費対GDP 比率と、軍事費の増加倍率はガベージニュースより転載。

 注3)軍事費の増加倍率は、1992年から2017年までの25年間。ロシアはルーブル大暴落の影響。

 注4)表にはないが、サウジアラビアの軍事費対GDP 比率はダントツの10.29%。

 

2.大国の軍事費は増えている

 1992年から2017年までの25年間で、アメリカの倍増に対し、中国は22倍、インドは20倍、韓国は5倍に増えている。

ロシアはルーブル大暴落で数値は異常だが、軍事費対GDP 比率が4.26%と非常に高いので、実質では何倍かに増えているに違いない。

日本は1.12倍でほとんど増えていない。

 

3. まとめ(筆者コメント)

 

①トランプ大統領は、同盟国の軍事費を対GDP2%にするよう要請している。これは、世界の軍拡を激化するものである。日本は安請け合いしてはならない。

 

②中国の軍事費は、すでに、15兆ドルに達しており、これからも増える勢いである。軍拡競争を緩和するため、日本はアジアの軍縮を主導する外交をやり、世界の軍縮につなげてもらいたい。

 

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アジアの平和 ①南シナ海を平和の海に [平和外交]

 前回まで、「新冷戦の脅威」シリーズで、米中新冷戦の現状を見てきた。新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか考えてみよう。

手始めは、アジアの軍縮である。アジアを軍縮の先進地域にしようではないか。

 

1.南シナ海は誰のものか

中国は南シナ海について、遠い昔の漢王朝の記録を根拠に、九段線を勝手に引いて領有権を主張しおり、7つの岩礁を埋め立てて、滑走路やミサイル基地を建設し、軍事基地化を進めている。

もともとこの海域は、何十年も前から、ベトナムや、フィリッピン等が領有権を主張し実効支配しており、その他の海域は公海であって、周辺各国にとって重要なシーレーン(海上交通路)である。

フィリッピンの訴えを受けて、20167月、常設仲裁裁判所が、中国のいわゆる「九段線」に基づく過剰な歴史的権利を否定する判決を出した。力による現状変更は国際法に照らしても認められない。

 

2.南シナ海は新冷戦の震源地

米国は、中国と貿易戦争を戦っているが、もっと深刻なのは、南シナ海問題である。南シナ海の軍事拠点化と「一帯一路」を、中国の覇権奪取のための軍事戦略と見定めて、米国は、あらゆる対抗措置をとると宣言している。

 

3.南シナ海を平和の海に

南シナ海問題を根本的に解決するために、筆者は次の通り提案する。

 

①南シナ海協力機構の立ち上げ

 東南アジア諸国連合(ASESN)、中国、日本が参加して、南シナ海協力機構を立ち上げよう。

南シナ海をアジアのグローバル・コモンズと位置付け、周辺諸国の共有地として、資源や便益を共用するのである。

 最近、中国は、フィリッピンとの間で、資源の共同開発を進めようとしているが、これを東南アジア全体に広げるのが良いと思う。

中国は、「みんなの物は自分のもの、自分のものは自分のもの」と主張し、威嚇と札束で他国を従わせようとする癖がある。正義を大事にするよう真心を込めて説得すれば、わかってくれる人はいると思う。

 この構想は、上海協力機構(コラム参照)の海洋版である。日本は、米中の調停者になったつもりで、海域の平和増進のため機構の立ち上げに邁進したい。

 

②南シナ海行動規範の策定

東南アジア諸国連合(ASESN)と中国は、南シナ海の紛争予防のための仕組みとして、南シナ海行動規範(COC)の策定を進めている。李克強首相は、行動規範を3年以内に策定するとのべたが、法的起拘束力を持った、実効性と透明性のある規範を早急にまとめてもらいたい。

 行動規範は、将来、前項の協力機構の協定の一部に統合されることになると思われる。

 

4. まとめ(筆者コメント)

①南シナ海の軍事基地化は、習近平政権になって急激に進んだと思う。習氏は、中国の夢・中華民族の偉大な復興のために、国家の富強、民族の振興、人民の幸福を実現するという。中華ナショナリズムとどう付き合うか、それは、戦略的互恵関係の構築しかない。

 

②米中貿易戦争は、近々、中国の妥協で終息するが、覇権戦争の方は長く続くと思う。間を取り持つ、日本の外交力が問われる。

 

③東南アジア諸国連合(ASESN10か国も一枚岩ではない。ラオス、カンボジアは中国の子分、フィリッピンは半分子分であるが、ベトナム、マレーシアには骨がある。特に高齢のマハティール首相は、中国の札束支配を押し返そうとしている。

 

コラム 上海協力機構   中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、インド、パキスタンの8か国からなる多国間協力の枠組み。2001年に発足。政治、経済、文化面の協力のほか、軍事同盟の色合いも強い。

 

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アジアの平和 ②日朝首脳会談の早期実施 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか考えてみよう。南シナ海の次は、北朝鮮の非核化である。

 

1.北朝鮮非核化の見通し

北朝鮮の核問題をめぐる米朝協議は、停滞している。北朝鮮は2060個の核兵器や弾道ミサイルを保持しているが、これを保持したまま、これ以上生産しないことで米国と合意する公算が高いという。

 このまま、米朝会談の成り行きを見ているだけでは、日本の外交はゼロである。

 

2.日朝首脳会談の早期実施

 

①会談の即時呼びかけ

北朝鮮の核問題について、日本は外交の失敗で孤立し、蚊帳の外に立たされている。米国の陰に隠れて遠吠えしているだけでなく、すぐにでも、日朝首脳会談の開催を呼びかけるべきだ。制裁の強化を叫んで、相手が音を上げるのを待っているだけでは、らちが明かない。

非核化はアメリカに頑張ってもらうとして、日朝交渉のテーマは次の2点であろう。

 

②拉致被害者調査団の派遣

 拉致問題を米国大統領に依存する姿勢はいただけない。拉致被害者の身元調査のため、調査団の派遣を受け入れるよう、北朝鮮に申し入れるべきだ。拉致問題は解決済みという北朝鮮の姿勢を突き崩すには、粘り強い外交努力しかない。

 

③経済協力計画の提示

 朝鮮半島の非核化を実現し、日本が、国交を回復した後の経済協力について、青写真を示して、金正恩氏の食指を動かす策に出よう。

1965年の日韓請求権協定で、日本は、無償3億米ドル、有償2億米ドル、民間融資3億米ドルを投下して、韓国経済を浮揚させた経緯がある。物価上昇を考慮すれば、その倍以上を提示してもよいのではないか。

これは平和のための投資と考えれば安いものである。それに、先手を打つことによって、復興需要の取り込みも期待できる。

 

3. まとめ(筆者コメント)

 

①朝鮮半島の非核化は必須

韓国の文大統領は、朝鮮半島統一に前のめりである。北朝鮮が核を持ったまま南北統一を果たすことは、日本にとって悪夢であり、許容できない。

 

②拉致被害者の帰還は最優先課題

 2002年に拉致被害者5人とその家族が帰還したが、その後は全く進展がない。残りの拉致被害者帰還のため、日本は、国の威信をかけて外交努力をすべきだ。

 

③賠償金による財政赤字増大は心配無用

 日朝平和条約締結の際に、賠償金を支払うのはやむを得ない。賠償金は平和のための投資であり、国の借金が増えるという心配は無用である。(コラム参照)

 

コラム 国の借金で破たんはウソ

 (20179月の当ブログ野党再編⑦ 受け皿新党の金融政策参照)

 

 国の借金は3月末で、1,071兆円、一人当たり850万円というが、政府の借金であって、国や国民の借金ではない。政府には資産もあるうえに、通貨発行権があるから破たんはしない。

 デフレを完全に脱却していない今、デフレの悪循環を防ぐには、政府の財政出動が欠かせない。

 

物価が前年比3%程度上昇する好景気が定着までは、次の施策が必要。

 

①生産性向上のための技術投資の促進 ②減災投資拡大 

③新規と補修のインフラ投資拡大 ④消費税増税凍結 

⑤移民受け入れより、賃金アップで国民の就労意欲アップ。

 

 これで、日本は、生産性が向上し、GDPが増えて国民が豊かになり、税収が増えて基礎的財政収支が均衡する。

 安倍政権のプライマリーバランス黒字化、消費税増税より、参議院議員・山本太郎が叫んでいる、「反緊縮・財政出動」の方が正しい政策である。

 

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