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世界共同体⑮ まとめ(軍事の課題) [平和外交]

 世界共同体の創設にあたって、世界政府や地域連合の在り方を述べてきた。今回は、世界政府の実力組織である地球防衛軍(仮称)や地域連合軍の役割について、まとめをしてみよう。

 

1. 地域連合軍の役割

アジア、米州、欧州の各地域に地域連合軍を置き、地域の防衛を担うほか、地球防衛軍に一定数の精鋭を派遣する。地域防衛の具体的な役割は下記の通りである。

 

(1)国や地域の紛争の調停、予防

 地域連合に所属する国や地域において、発生し、あるいは発生しそうな紛争の調停、停戦協定の斡旋、停戦協定順守状況の監視、NGOの保護などを行う。

(2)難民予防

 難民発生原因の除去、難民流出阻止、難民申請手続きの監視、NGOの保護などを行う。

難民高等弁務官事務所の発表によると、難民の累計は6800万人を超えて増え続けており、しかも半数が子供だという。費用は善意の寄付に頼っているのが現状で、今後、十分な予算措置が必要である。

(3)内政不干渉

 地域連合に所属する国は国民国家である。国民国家は、国民が、「人として自分らしく生きる」権利を保障する機関として存在意義がある。このような国民国家に、上から内政干渉してはならない。

 

2.地球防衛軍の役割

世界共同体の軍事に関しては、現在の国連軍を改編して地球防衛軍と改名し、世界の紛争を鎮める役割を担う。防衛を目的とする警察のような軍隊だから、少数精鋭で、少ない軍事費で済み、部族やISによる紛争を未然に防止して、世界の平和を保持する。

 

(1)地域連合軍の役割の補完

各地域の連合軍の役割を補完し、地域連合をまたがる紛争については調停、予防の任に当たる。

(2)核軍縮の推進

 国連に、「核安全保障機構」(仮称)を創設し、核保有国を機構に取り込んで、核の一元管理を図ろう。核の傘の上に、大きな核の傘を被せることで、地球規模の核抑止、戦争抑止の体制ができると思う。

世界政府が、核兵器による安全保障の推進者、管理人、執行者となって、核保有国の核兵器の査察、監視を実行することになる。この大きな核の傘が機能するようになれば、核兵器の全面的な廃絶が視野に入ってくると思う。危険な魔物を退治するには、斬新なアイデアが必要である。

(3)中距離核ミサイル全廃条約(INF)の再交渉

 最近米国が、ロシアの条約違反と中国の戦力保持を理由に、離脱を宣言した。米国は、離脱を考える前に、中国など関係国を広げて、条約の継続を協議するべきである。

(4)サイバー、宇宙空間に関わる兵器の統制

宇宙兵器開発競争が激化しているが、宇宙戦争は決して見たくない。世界政府を作って、早急に宇宙兵器禁止条約をまとめよう。

(5)フェイク・プロパガンダの統制

 フェイクニュースは、「国民の知る権利」を害し、誤った方向に導く元凶。ITを活用して根絶しよう。

 

3.まとめ(筆者提案)

 

①核先制不使用に賛成する核保有国を増やす運動をしよう。核軍縮、核廃絶への近道である。中国は賛成している。また、機能不全に陥っている国連の活性化策を考えよう。

 

②非核兵器地帯条約の締約国は現在、6地域、116か国である。非核兵器地帯の面積を増加する国際的な運動を展開しよう。

 

核兵器禁止条約に日本は棄権したが、核拡大抑止力は幻想である。世界唯一の被爆国として、核兵器の非人道性を最も知る国として、条約を率先推進しよう。

 

④核廃絶の取り組みに消極的な保有国に対し、不買運動含む市民運動を展開しよう。

 

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世界共同体⑭ まとめ(経済の課題) [平和外交]

  世界共同体の創設にあたって、アジア連合各国の経済連携が重要である。当ブログの、世界共同体・経済連携①~⑥で述べた内容をまとめて見よう。

 


1.日米同盟の見直しを表明する


日本は、過去70年間、何回かあった日米同盟見直しのチャンスを逃してきた。安倍政権は、日米同盟に縋りついているが、同盟が完全に機能する保証はない。


この辺で、戦略を練り、勇気を振り絞って、日米同盟見直しの働きかけをすべきである。近隣諸国の、日本を見る目ががらりと変わる。日本が生まれ変わる契機になると思う。


ただし、アメリカと敵対するのではない。困難に直面する米中関係の仲立ちをすると宣言し、アジアにより強くコミットする日本を認めさせるのである。


2.日中経済連携戦略の考え方


(1)向こう三軒両隣の精神を取り戻そう


「遠い親戚より近くの他人」は真理。近いゆえに紛争の種が多く、友好には、何倍も努力が必要だが、努力の甲斐はある。民族の欠点をあげつらっても、得るものはない。


中国にも強権的な人ばかりではなく、多様な、優れた人材が多い。味方を敵に変えるのは愚の骨頂である。ヘイトスピーチはやめて、違いを認め、尊重し合うための対話をすべきである。


(2)嫌中という小児病を克服しよう


学者や言論人にも、嫌中派は多い。下に見ていた中国が、強大になり、蔑視と羨望の感情に揺れる気持ちはわかるが、克服する大人の対応が望まれる。人を変えるには、まず、自分が変わることだ。


(3)日中経済連携は戦争を防ぐ


 安全保障にとっては、抑止と安心供与が車の両輪である。抑止力(軍備強化)偏重は金食い虫で、非効率である。経済連携は安心供与の優れた手段で、互いに儲けながら戦争を防ぐことができる。


利益を分かち合う心さえあれば、ウィンウィンの関係、すなわち戦略的互恵関係を構築できると思う。


3.日中経済連携の具体策


(1)安倍首相は南京慰霊訪問しよう。南京虐殺30万人説は信じないが、慰霊訪問すれば、安倍首相と日本への見方ががらりと変わる。


(2)中国主導の「一帯一路」構想と、AIIB中国主導のアジアインフラ投資銀行)に参加を表明する。


(3)日米が主導する「自由で開かれたインド太平洋」戦略は、中国をけん制する意図が込められている。この際、この戦略と中国主導の「一帯一路」を統合するという、大きい絵を描こう。


(4)東アジア地域包括的経済連携(RCEP)への関与を強め、締結に向かってリーダーシップを発揮しよう。


(5)アジア地域連合(共同体)のキックオフを中国に向かって宣言する。


 ここまでくれば、アジア地域連合(共同体)の創設は、半ば達成である。


5.まとめ(筆者コメント)


①中国崩壊論が良く聞かれる。中国崩壊待望論というべきかもしれないが、品性が透けて見える。ここは、向こう三軒両隣の精神で、おせっかいを焼くべきではないか。虎穴に入って、大きな虎児を調教するくらいの気概を持とう。


②新冷戦の勃発で、中国は日本に秋波を送っている。今がアジアを一つにするチャンスである。間違っても、米日対中露が敵対する、一触即発の大冷戦の構図を作ってはいけない。


③「中国はすぐに崩壊する」、「日本は属国にされてしまう」、「政治体制が異なる国同士は交われない」、などの小児病的な俗論がはびこっているが、全くナンセンスである。


④日本は一人当たり労働生産性が先進国の中で最低であり、労働生産性向上が日本浮揚の鍵である。間違った緊縮財政政策をやめ、国土強靭化、人材開発、技術開発などの投資を大胆にやれば、日本は、年5%程度、経済成長できる力がある。経済力は外交力に欠かせない。


 

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世界共同体⑬ まとめ(政治の課題) [平和外交]

1.世界共同体の理念と構成

 

(1)世界共同体の理念

政治の究極の目的は、「人が自分らしく生きる」ためのお膳立てである。ところが現実は、敵を探してバランス・オブ・パワーで凌ごうとする強権政治が、いま氾濫していて、それが軍拡競争を招き、世界平和にとって脅威となっている。世界共同体は、そのような脅威を乗り越えて、共存共栄の精神で平和を創造する、国際協調の枠組みである。

 

(2)世界共同体の求心力

世界共同体創設の動機となるものは、自由貿易の推進、地域連合(地域共同体)の平和共存、各国国民の人権擁護、核兵器廃絶、地球環境保全である。 

 

(3)世界共同体の構成

国連に、世界政府機能を付加して、恒久的な世界平和を実現する仕組みを作ろう。国連行政府は世界政府、国連行政委員長は世界政府の大統領である。

現在の安全保障理事会は平和創造理事会と改名し、地球防衛軍ともに、世界平和を担う機関とする。



2.世界政府の在り方

アジア、EU、米州などの地域連合の上に、これらを管理するための、世界政府機能を創設する。世界政府、世界行政府、世界政府議会などに必要な諸機能を新しくデザインしよう。国連組織のうち、使えるものは組み込んで利用するという発想が必要である。

世界憲法は重要で、国連憲章をなぞるだけでは不十分である。世界政府に必要な機能を新しく想定し、それをもとに草案を作ろう。お手本はたくさんある。

ジャック・アタリ氏が提案する世界共同体構想は良いが、安保理の拒否権を温存する案には賛成しかねる。EUが採用する「特殊多数決方式」を意思決定に取り入れるなどの工夫が必要である。

 

3.アジア連合(アジア共同体)構築の条件

 

(1)歴史修正主義の清算

安倍首相は、過去に、「侵略の定義は定まっていない」、「植民地で良いこともした」などの発言があった。地球俯瞰外交を自慢するが、衣の下に鎧を隠すような態度では、東アジアでは、外交をさせてもらえない。安倍首相にとって、歴史清算の象徴的な行動は、南京慰霊訪問である。南京を弔問するだけで、中国はもちろん、アジアの人々の態度がガラッと変わると思う。

 

(2)近隣外交の改善

 米中貿易戦争の影響もあって、最近は、日中雪解けムードの気配が感じられるようになった。この機に乗じて、下記施策を実行し、一気に、アジア共同体構築のキックオフに持ち込もう。

●中国の「一帯一路」構想に参加表明 

AIIBアジアインフラ投資銀行)加入の表明

 

ここまで信頼醸成ができてくれば、日本の憲法九条2項(戦力不保持、交戦権否認)を削除する憲法改正の条件が整う。九条1項(戦争放棄)さえ堅持すれば、国民からも、アジア各国からも、九条2項削除の賛同は得られると思う。

 

(3)アメリカの説得

アメリカに敵対するのではない。日本の、東アジアの平和構築に向けた行動に対し、アメリカに見守ってくれるよう要請するのである。アメリカの、心ある要人への根回しが必須である。

 

4.まとめ(筆者コメント)

 

①中国を仮想敵とせず、共同体に本気で取り組めば、歴史認識や靖国問題などは、霧消すると思う。

 

②謝罪談話は、村山、河野、小泉、安倍など何回も繰り返されている。日本は、アメリカに従属し、アジアで、自ら「よそ者」に身をやつしているせいだ。別の道がある。

 

③日米同盟は敵を作り出している。軍事同盟強化は、仮想敵の軍備を強化させ、敵対関係を増強する悪循環に陥るもので、賢明な選択とは言えない。

 

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世界共同体⑫ 地球防衛軍と地域連合軍 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。

前回まで、世界共同体の創設にあたって、世界政府や地域連合の在り方を述べてきた。今回は、世界政府の実力組織である地球防衛軍(仮称)について考えてみよう。

図は、世界共同体の概念図の一部である。

 

地域連合軍

米州連合軍

アジア連合軍

欧州連合軍

(NATO改組)

 

    ↑

     ↑

     ↑

地球防衛軍

国連軍を改組し、

アメリカ軍を中核として、各地域連合軍から精鋭が参加

 

1.地球防衛軍

世界共同体の軍事に関しては、現在の国連軍を改編して地球防衛軍と改名し、世界の紛争を鎮める役割を担う。

防衛を目的とする警察のような軍隊だから、少数精鋭で、少ない軍事費で済み、部族やISによる紛争を未然に防止して、世界の平和を保持する。

 

2.地域連合軍

アジア、米州、欧州の各地域に地域連合軍を置き、地域の防衛を担うほか、地球防衛軍に一定数の精鋭を派遣する。こちらも、地域防衛を目的とする警察のような軍隊だから、少数精鋭で済む。

 

3.自衛軍(国民国家の軍隊)

 世界共同体を構成する最小単位は国民国家である。国民国家には、自国防衛のための最小限度の軍隊が必要である。

 

4.混迷する地球を救おう 

 超大国の横暴や、民族紛争の激化で地球は危機に瀕している。戦争・紛争防止、テロ対策、海賊対策などが世界共同体の軍事面の課題になる。

 具体的には下記の通り。(詳細は当ブログの該当記事参照)

 

(1)覇権戦争による不安定化を終息させ、大国の火遊びを終わらせよう

   (新冷戦の脅威参照)

(2)核兵器は絶対悪である。廃絶に英知を結集しよう

   (核の傘の上に大きな傘参照)

(3)サイバー、宇宙空間の統制(悪魔が操る悪魔の兵器参照)

(4)独裁政権に起因する紛争予防(民主化の事例に学ぶ参照)

(5)宗教、民族紛争をどう解決するか(宗教対立の解決参照)

(6)フェイクプロパガンダ対処方(フェイクニュース参照)

 

5.コメント(筆者コメント)

 

①国民国家は、国民が、人として自分らしく生きる権利を保障する機関として重要である。グローバル化が行き過ぎて、国境をなくし、人々を地球市民とする構想は、統治上うまくゆかないと思う。

 

②人間は本来、物欲の権化であり、ウソつきであり、感情の奴隷である。個々人がそれを自制する力は、ゼロから100点迄、分布をしていると思う。企業も似たようなもの。だから、法の支配と透明性の確保が不可欠である。

 

③世界政府の官僚機構について、腐敗や横暴を防ぐため、公平性、公開性の原理に基づいた厳格なルールの適用が必要である。

 

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世界共同体⑪ 経済連携⑥ [平和外交]

 世界共同体の創設にあたって、アジア連合各国の経済連携が重要である。前回は、日中経済連携戦略について検討した。今回は、経済連携の輪を日本、中国からアジアに広げて、具体的な経済連携の枠組みについてみてみよう。


1.アジア太平洋の経済連携の枠組み

  アジア太平洋地域の政治課題と経済連携を模索する動きは下図のように要約できる。上段が政治課題、下段が経済連携を協議する機構である。

各機構の概要は次の通り。


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 2.東アジア首脳会議(EAS

ASEAN10か国+日中韓印豪NZ16か国の首脳が参加して、200512月に発足。エネルギー、金融、教育、感染症対策、防災などを主要テーマに、2年に一回開催することとなった。2011年から米ロも参加。

 

3.アジア太平洋経済協力(APEC

 1989年に、ASEANのうち6か国、韓国、日本、NZ、豪、米、カナダの計12か国で発足した経済協力機構。その後、中国、香港、台湾、メキシコ、ロシアなどを加えて21か国・地域となった。人口で40%以上、GDP60%弱、貿易額で50%弱の巨大な機構である。

 

4.自由で開かれたアジア太平洋戦略(FOIP)

 日本が提唱し、日米豪印が参加して、民主主義と法の支配を遵守し、二つの大洋における海洋秩序を守るという。中国をけん制する意図が込められている。

 

5.東アジア地域包括的経済連携(RCEP)

 ASEAN10か国+日中韓印豪NZ16か国が参加。2011年にASEANが提唱して始まった。

人口約34億人(世界の半分)、GDP20兆ドル(世界の3割)、貿易総額10兆ドル(世界の3割)を占める、互恵的な広域経済圏が出現する。

 交渉分野は、物品貿易、サービス貿易、金融サービスをはじめ、人の移動、投資、知財、電子取引など広範囲にわたっており、2019年交渉妥結を目指している。 

 

6.環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)

 太平洋を取り巻く国々で、自由で開かれた貿易を実現する協定である。米が離脱したため、現在、日本、カナダ、豪、NZ、メキシコ、ペルー、チリ、マレーシア、ベトナム、シンガポール、ブルネイの11か国で協定成立を目指している。関税が撤廃されて、日本の輸出が増える一方、農家が打撃を受ける可能性がある。また、中国を蚊帳の外に置こうとする意図が見える。

 

7.一帯一路(OBOR:OneBelt,OneRoad)

ユーラシア大陸の東と西を結ぶ「陸と海のシルクロード」と呼ばれる地域に、交通インフラ整備(高速鉄道の建設)などの大規模な投資を実施することによって、地域経済全体の底上げを図るというダイナミックな構想である。

周辺国との経済圏を構築し、友好関係を強めることがねらいだが、同時に、過剰投資に悩む中国国内産業の新たな市場開拓という帝国主義的な思惑も込められている。

 

8.まとめ(筆者コメント)

①RCEP,TPP,OBORは統合して、「アジア太平洋自由貿易連合」とし、平和の象徴にしよう。

②中国は、TPPが目指す自由で開かれた貿易には程遠いが、多国間協議の中で、一歩ずつ変わってくると思う。いや、変えなければならない。

 

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世界共同体⑩ 経済連携⑤ [平和外交]

 世界共同体の創設にあたって、アジア連合各国の経済連携が重要である。前回は、チャイナ・グローバリズムにどう向き合うか検討した。今回は、具体的な日中経済連携戦略について考えてみよう。

 

1.日中経済連携戦略の考え方

 

(1)向こう三軒両隣の精神を取り戻そう

「遠い親戚より近くの他人」は真理。近いゆえに紛争の種が多く、友好には、何倍も努力が必要だが、努力の甲斐はある。民族の欠点をあげつらっても、得るものはない。

中国にも強権的な人ばかりではなく、多様な、優れた人材が多い。味方を敵に変えるのは愚の骨頂である。ヘイトスピーチはやめて、違いを認め、尊重し合うための対話をすべきである。

 

(2)嫌中という小児病を克服しよう

学者や言論人にも、嫌中派は多い。対日敵対工作があったという多くの報道は、プロパガンダである。たとえ工作があったとしてもそれには原因がある。冷静に原因を取り除く対応が必要である。

下に見ていた中国が、強大になり、蔑視と羨望の感情に揺れる気持ちはわかるが、克服する大人の対応が望まれる。人を変えるには、まず、自分が変わることだ。

 

(3)日中経済連携は戦争を防ぐ

 安全保障にとっては、抑止と安心供与が車の両輪である。攻撃には反撃で倍返ししますよと宣言するのが抑止。法治、外交、民力などで暴力は抑制していますよと明示するのが安心供与。

抑止力(軍備強化)偏重は金食い虫で、非効率である。経済連携は安心供与の優れた手段で、互いに儲けながら戦争を防ぐことができる。

戦争ばかりしていた隣国同士の独仏が1952年の欧州石炭鉄鋼共同体加入を契機に友好関係を築いたのが好例である。利益を分かち合う心さえあれば、ウィンウィンの関係、すなわち戦略的互恵関係を構築できると思う。

 

2.日中経済連携の段取り

 

(1)安倍首相は南京慰霊訪問しよう

南京虐殺30万人説は信じないが、慰霊訪問すれば、安倍首相と日本への見方ががらりと変わる。

(2)中国の「一帯一路」構想に参加を表明する

日米で進める「自由で開かれたインド太平洋」に「一帯一路」を統合する、大きい絵を描こう。

(3)AIIB加入とADBとの連携強化を表明する

AIIB中国主導のアジアインフラ投資銀行、

ADBは日米主導のアジア開発銀行

(4)東アジア地域包括的経済連携(RCEP)への関与を強める(次回詳述

(5)アジア地域連合(共同体)のキックオフを中国に向かって宣言する

(6)日米同盟の見直しを表明する

日本は、過去70年間、何回かあった日米同盟見直しのチャンスを逃してきた。安倍政権は、日米同盟に縋りついているが、同盟が完全に機能する保証はない。

この辺で、戦略を練り、勇気を振り絞って、日米同盟見直しの働きかけをすべきである。近隣諸国の、日本を見る目ががらりと変わる。日本が生まれ変わる契機になると思う。

ただし、アメリカと敵対するのではない。困難に直面する米中関係の仲立ちをすると宣言し、アジアにより強くコミットする日本を認めさせるのである。

 

5.まとめ(筆者コメント)

 

①中国崩壊論が良く聞かれる。中国崩壊待望論というべきかもしれないが、品性が透けて見える。ここは、向こう三軒両隣の精神で、おせっかいを焼くべきではないか。虎穴に入って、大きな虎児を調教するくらいの気概を持とう。

 

②新冷戦の勃発で、中国は日本に秋波を送っている。今がアジアを一つにするチャンスである。間違っても、米日対中露が敵対する、一触即発の大冷戦の構図を作ってはいけない。地球が壊れる。


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世界共同体⑨ 経済連携④ [平和外交]

 世界共同体の創設にあたって、アジア連合各国の経済連携が重要である。前回は、安倍内閣の新自由主義に基づくグローバリズムの政策が、日本の未来にどのような害をもたらすか考えてみた。

今回は、チャイナ・グローバリズムにどう向き合うか検討しよう。

 

1.グローバリズムの態様

グローバリズムとは、「モノ」「サービス」「ヒト」「カネ」の国境を越えた移動の自由化を目指す主義で、国家の制御を縮小し、「小さい政府」、さらには「国境の廃止」を指向する。

現在、アメリカなどの帝国主義国家が、多国籍企業を操って、世界の富を吸い上げる戦略を実行している。

 

2.チャイナ・グローバリズムとは何か

チャイナの名を冠した中国のグローバリズムは、「中国製造2025」や「一帯一路」の名のもとに、中国共産党支配下の国有企業等が中心になって実行する覇権的な挑戦である。

輸出相手国には自由貿易を求め、自国市場は関税、補助金、規制で保護するという、言ってみればずるい戦略である。発展途上国ならいざ知らず、経済大国となった今の中国には認められない。

また、投資相手国の土地や企業を自由に購入し、技術移転を強要する。一方、自国では外国人の土地購入を認めていない。

 

外国に自国の労働者を大量に送り込み、相手国の雇用を奪うが、自国には移民を認めていない。すでに、日本にも、いくつかチャイナタウンができている。

スリランカ、マレーシア等では、インフラ整備を受託する事業で、単なる取引を超えて、現地国を借金漬けにし、植民地化のような扱いをする事例も発生している。

 

3.西側諸国の対応

アメリカは、第5世代(5G)移動通信整備事業の開発競争で脅威を感じ、情報漏洩や、先端技術、知的財産権の剽窃、補助金等の不公平貿易慣行を理由に、貿易戦争を仕掛けている。

20187月以降、米国は中国からの半導体、化学品など500億ドル分に25%の関税を発動した。9月には、さらに日用品など2000億ドル分に10%の関税を課すことにした。中国は直ちに報復関税を発表したが、持ち駒は多くない。

 

イタリアは3月、G7のメンバー国として初めて、巨大経済圏構想「一帯一路」に参画する覚書に署名した。中国の巨大市場を利用して、弱体化した国力を強化するつもりであろう。

ドイツとフランスは、一部の国が中国マネーに引き寄せられれば、EUの遠心力になりかねないと警戒している。

 

4.日本の対応

 米中新冷戦を契機に、中国の対日姿勢が変わってきている。日本はこれをチャンスととらえて、新機軸の対中外交を進めたい。覇権的な政策には是正を促し、経済連携すれば、日本の国益になる。

具体的な日中連携戦略については、次回に詳述する。

 

5.まとめ(筆者コメント)

 

①「中国製造2025」に対し、日本は遠くから邪魔をするのではなく、共同開発のパートナーの道を模索しよう。

 

②日本は、小泉政権時代に竹中平蔵氏が中心になって、新自由主義的グローバリズムを是とし、米国・軍産複合体のご機嫌を取り、国益を二の次にして規制緩和・構造改革を実行してきた。

 

③日本が外交力を発揮するには、疲弊した国力の増強が欠かせない。国力増強の処方箋参照)

 

コラム 「中国製造2025」につて

製造業の高度化を目指す中国の国家戦略。次世代情報技術や航空・宇宙など10の重点分野で、製造強国になる計画。2025年、35年、49年(建国100周年)の3段階で達成目標を決定。

米国は中国の技術覇権戦略とみて強く警戒、その阻止に懸命。

 

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世界共同体⑧ 経済連携③ [平和外交]

 世界共同体の創設を目指すにあたって、日本が外交的に主導権を発揮するには、国力の増強が必要である。そこで、前回は国力増強策を考えてみた。

今回は、安倍内閣の新自由主義に基づくグローバリズムの政策が、日本の未来にどのような害をもたらすか検討してみよう。

 

1.新自由主義と構造改革の経緯

 新自由主義は、競争志向の市場原理主義に基づいた、グローバルな資本主義経済体制で、小さな政府を指向する。米のレーガン大統領が採用したレーガノミックスが始まりで、日本では中曽根康弘、小泉純一郎が追随した。

 

 小泉純一郎元首相が「構造改革」の名のもとに、「小さな政府」、「官から民へ」、「中央から地方へ」などのキャッチフレーズを唱え、既得権の排除や、規制緩和により、道路公団や郵政の民営化を断行し、経済再生を目指した。

 「構造改革」の弊害として、国民生活の格差拡大、行き過ぎた市場・競争原理による拝金主義の台頭、社会保障での弱者切り捨てなどが起きた。今、「構造改革」への批判が高まり、見直しの動きが出ている。

 

2.日本を売り渡す構造改革に反対

 

(1)改正水道法(水道民営化)の問題点 

201812月、水道事業を民営化しやすくする「改正水道法」が強行採決で可決された。水道管の老朽化による維持費の高騰、人口減少による料金収入の減少で、自治体の運営に限界があるとして、民間企業の参入でコスト削減を図るとされている。今回は、自治体が施設の所有権を持ったまま、民間企業に運営権を委託するコンセッション方式が導入された。

 

【想定される問題】

●民間企業は営利団体で、利益を優先するあまり、住民サービスは二の次になる

●地方の小さな自治体は見捨てられる。

●グローバルなハゲタカ多国籍企業の餌食になる。

●高額役員報酬が料金に上乗せされる。

●政府は水道料金に上限を設けるというが、利益確保のため、水質が低下する。

 

最近15年間に37か国235都市で公営に戻し、違約金や損害賠償を請求されるという失敗事例が多数発生している。政府は失敗例を3例だけ挙げてお茶を濁した。

 

(2)種子法廃止に反対

1952年に、米、麦、大豆などの種子の安定的な生産と普及を目指す「種子法」が制定され、日本は、食の危機を免れてきた。ところが2018年、政府は「種子法の廃止」を決定した。そのうえ、長年蓄積してきた「種子の開発データ」を無料で民間企業に公開する「農業競争力支援法」を導入した。

 

 すべては、モンサント(現バイエル)など、ハゲタカ巨大企業の市場開放要求に屈した結果である。日本の農家は、遺伝子組み換え種子と、それとセットになった農薬の購入を毎年強いられ、いずれ大量の農薬に汚染された国土を前に立ち尽くすことになる。

 ほくそ笑むのは、おいしいところを攫ってゆくグローバル多国籍企業で、新自由主義に基づくグローバリズムの行き着く先である。

 

(3)その他の「売国」に反対

農業協同組合解体や、土地、教育、福祉、医療などの分野を過度に市場開放し、多国籍企業の餌食になるのに反対する。

(堤未果著「日本が売られる」参照)

 

3.チャイナ・グローバリズムにどう向き合うか(後述)

 

4.まとめ(筆者コメント)

 

①グローバリズムには長短がある。行き過ぎたグローバル化は国民国家の良さを台無しにする。

 

②日本のような災害大国では、国民の命にかかわる水道事業の民営化はやってはいけない。

 

③ハゲタカ多国籍企業は、金にあかせて米政府などを抱き込み、日本を食い物にしている。

 

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世界共同体⑦ 経済連携②  [平和外交]

 世界共同体の創設を目指すにあたって、日本が外交的に主導権を発揮するには、国力の増強が必要である。そこで、前回は、日本の国力の現状はどうなっているか概観した。

今回は、国力増強策を検討してみよう。

 

1.アベノミクスの問題点

アベノミクスは、2012年の第2次安倍内閣において、経済成長を狙った政策で、下表の通り、「三本の矢」からなるとされたが結果は思わしくない。

 

三本の矢

不満足な成果

大胆な

金融政策

5年経過しても、2%のインフレ目標は達成されていない。円安誘導には成功し、株価が上昇したのは成果であるが、他の矢の政策とベクトルが合わず、デフレ脱却に至っていない。

機動的な

財政政策

財政健全化の声に押されて、公共投資を大幅削減したため、せっかくのデフレ脱却の芽が摘まれてしまった。

日銀引き受けの国債は倍以上増えて400兆円に達したが、民間投資は沈滞したままである。

民間投資を喚起する

成長戦略

有効求人倍率は高いが、実質賃金は上がらない。実質経済成長率も低迷している。法人税は23.4%に引き下げた(2016年)が、企業の設備投資は増えない。

 

結局は、財政破綻論や、PB黒字化目標に足を取られて、消費税増税などの緊縮政策にはまり、デフレ脱却と国力増強のチャンスをつぶしてきた。

平成の30年間、デフレ期の財政政策を誤らなければ、今頃、実質GDPは2.5倍、1,250兆円(30年間、年3%成長の場合)になっていたはずである。

 

2.国力増強の処方箋 

 安倍内閣は、いまからでも、下表のとおり正しい経済財政政策を実行し、一流の平和大国として、世界に向かって指導力を発揮できる国にしてほしい。

 

 

政策・施策

実行計画

期待成果

 

 

政  

 

財政拡大

(初年度50兆円)

PB黒字化目標封印

消費税増税凍結

・過度のグローバル化政策の見直し

民間活力誘発

・公共投資によるインフラ整備

・国土強靭化投資による防災対策

・投資効率のチェック体制整備

●デフレを脱却し、物価上昇2%、経済成長35%を継続的に実現

●災害に備え、国民の生命財産を保護する

●少子高齢化を乗り越え、移民に依存せずに労働力を確保する

 

民 

 

・積極経営で、経営革新を図る

安い外国人労働者に依存せず、適正な賃金を払う経営をする

・設備投資増強

・技術開発投資により、IOT,AI,ビッグデータなどを活用する

・人材開発投資により、高度人材を増やす

●一人当たり労働生産性を向上し、実質賃金を上げて、労働分配率を高める

●少子化問題を解決する

GAFAに匹敵するプラットフォーム企業を生み出す

 

3.日本を売り渡す構造改革に反対(後述)

 

4.まとめ(筆者コメント)

 

①日本は一人当たり労働生産性が先進国の中で最低である。労働生産性向上が日本浮揚の鍵である。

 

国土強靭化、人材開発、技術開発投資により、日本は、年5%程度、経済成長できる力がある。

 

③消費税10%への増税は延期する。むしろ5%に戻すくらいの大胆さが欲しい。

 

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世界共同体⑥ 経済連携①  [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、世界政府を構成する「アジア連合」の進め方について述べた。

今回は世界共同体における経済面の連携ついて考えてみよう。(世界の平和①に記載した世界共同体の概念図参照)

 

世界共同体の創設を目指すにあたって、日本が外交的に主導権を発揮するには、国力の増強が必要である。日本の国力の現状と増強策を検討してみよう。

 

1.国内総生産(GDP)の現状

 下図は、主要10ヵ国の名目GDPの経年推移(19802021年)を米ドルに換算し、兆米ドル単位でグラフ。順位は、米中日の順で、日本はGDP1995年の5兆ドルから全く増えていない。

国力の一つの指標は、国内総生産(GDP)であるが、日本はこの20年間ほとんど増えていない。まさに失われた20年である。

 

少子高齢化と人口減少社会では、経済成長は望まず、身の丈に合った暮らしができればよいという意見があるが、間違いであるこのまま縮小経済を続けていけば、発展途上国に戻ってしまい、中国の属国になっても文句は言えない。

この先、政府が正しい政策を実行し続ければ、日本は一流の平和大国として、世界に向かって発言力を強化できると思う。

 

主要国名目GDP.png

 

注)20191月時点、IMFのデータ(予測を含む)をもとに、garbagenews が作成。

 

2.財政破綻論はウソ

日本は1000兆円、一人当たり800万円の借金を抱えており、財政破たんの可能性があると、まことしやかに語られている。これは国民の納税意識を高め、消費税増税を受け入れさせるための、財務省のプロパガンダであり、ウソである。財務省の本音は、徴税権と歳出権を行使することで、大きな顔をして天下りしたいだけである。

借金は、国でも、国民でもなく、政府の負債であり、国民は債権者である。それに、政府は資産を持っているので、資産と負債を相殺すれば、純負債は100兆円程度に過ぎない。心配はない。

 

3.国力増強の処方箋 (後述) 

 

4.まとめ(筆者コメント)

 

①アベノミックスを開始して6年になるが、合格点は上げられない。「2年程度で物価上昇率2%」を目標にしたが、いまだに未達である。

 

②失業率が低く、求人倍率が高いというが、少子高齢化対策や、生産性向上施策の不備によるもの。

 

③安倍首相が就任した2012年から、上図のように、GDPはむしろ減少している。

 

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世界共同体⑤ アジア連合の進め方 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、世界政府を構成する「アジア連合」の在り方について述べた。

今回はアジア連合進め方について考えてみよう。

 

1.アジア連合が目指すもの

日本は、対米従属から脱却し、アジアに正面から向き合う新機軸の外交を進めたい。その第一歩は、アジア連合の推進である。

アジア連合の真の目的と、目指すものは何かを確認してみよう。

 

目的

内容

経済成長

貿易の自由化を通じて、地域の競争力を向上し、豊かさを実現する。21世紀はアジアの時代である。東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の締結を主導して、アジア連合の基礎を築こう。

安全保障

隣国同士が敵対視せず、相互に国益を尊重し、戦略的互恵関係を結べば、戦争のない地域が実現できる。平和を担保するため、アジア連合軍を創設して、透明性のある協働の実力組織を作ろう。

人権尊重

人間は、自己本位で残虐な面を持っている。アジアに人権尊重を根付かせるために、専門の機関を創ろう。チベットやウイグルの人権問題の緩和に役立つ。信教の自由もテーマになる。

環境・防災

地球温暖化もあって、環境・防災の協働は喫緊の課題である。

 

2.対中国のアプローチ

アジア連合の交渉において、難物は中国である。中国と交渉開始の合意ができれば、8割がた、スタートアップは完了である。日本は、中国を仮想敵とせず、交渉の本気度を態度で伝えるべきである。  

いま、中国崩壊論や崩壊待望論がにぎやかである。しかし、「社会主義現代化強国」を目指すという中国は、帝国主義的ではあるが、世界を相手に取引をし、需要を創造する力がある。

財政均衡論に縛られた、下手な民主主義国家よりも、野性的、戦略的で、米中覇権戦争もうまくやり過ごすに違いない。

 東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が年内妥結を目指して交渉中である。参加国がアジア連合対象国とほぼ同じであり、中国も前向きである。日本は、早期妥結に向け指導力を発揮してもらいたい。

 

3.アメリカの説得

 日本が、アメリカを排除するのではなく、その支援を得ながら、アジアの平和的発展に、本気でコミットする決意を披露すれば、説得はできると思う。

 アジアのことは日本と中国に任せてもらって、アメリカは、地域連合を束ねる世界政府のような組織の中枢を担ってもらうのがよい。

構想について、アメリカの心ある要人への根回しは必須である。日米同盟に関わる、米の要人は20名程度という。国際情勢は激変している。固定観念を排し、遠慮はやめて、タフな交渉をしよう。

 

4.政府主導のプロジェクト立ち上げ

連合や共同体については、多くの産官学の枠組みで研究され、報告されている。しかし、すでに研究段階は過ぎた。政府が本気で取り組む時期である。

 

5.まとめ(筆者コメント)

 

①人は、向こう三軒両隣と仲良くして、居心地の良い地域環境を作ることが生活の知恵というものである。遠隔地の知人(米)に縋りつかないと安心できないような生活設計は間違っている。

 

現在、日韓関係は最悪だが、中国と未来志向の関係を築くことができれば、韓国はしぶしぶついてくると思う。日米対、中露朝鮮という最悪の新冷戦構造は絶対に避けよう。

 

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世界共同体④ アジア連合の在り方 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、世界政府を構成する「地域連合」の創設について述べた。

今回はアジア連合の在り方と、その進め方について考えてみよう。

 

1.アジアの安全保障環境の現状

安倍政権は中国を仮想敵国とみなした抑止政策に熱心である。アメリカと約束した安全保障法案を、20159月に強引に通し、集団的自衛権を行使できるようにした。日米同盟強化一辺倒の外交で、アジアの安全保障の緊張を逆に高めている。

一方、中国は南シナ海に軍事施設を作り、ミサイルを配備するなど、海洋進出を強化している。中国は、日米同盟を仮想敵と定め、自国を防衛するため、最前線を前に構築したつもりであろう。質は異なるが、日本と同じことをしている。東アジアは軍拡競争の場になりつつあると言わざるを得ない。

 

2.地域連合創設による安心供与の外交

 安全保障は抑止と安心供与が車の両輪である。いま、日中間で必要なことは軍備強化による抑止偏重の外交ではなく、安心供与の外交である。

人は、向こう三軒両隣と仲良くして、居心地の良い地域環境を作ることが生活の知恵というものである。遠隔地の知人に縋りつかないと安心できないような生活設計は間違っている。

日本は近隣諸国の懐に飛び込んで、地域のことは地域で解決するための、地域連合(共同体)の創設という大きな目標に向かって外交力を結集すべきである。地域ごとの平和の総和が世界の平和につながるのだと思う。

 

3.アジア連合の構成国

アジア連合の構成国は、日、中、韓、北朝鮮、東南アジア、南アジア、ロシア、中央アジア、オセアニアとするべきである。

ロシアは中国に向き合う際の、緩衝、バランス・オブ・パワーとして役立つと思う。日本は、中ロという二大荒馬を御する気概を持ちたいものだ。

南アジアに含まれるインドは、将来中国に並ぶ大国になり、アジアの牽引役になると期待される。

 

4.アジア連合の求心力

 共同体や連合への求心力は、共通の価値観であり、加盟動機となるものである。安全保障、経済成長戦略、環境保全、防災対策、人権尊重、信教の自由、文化尊重などが考えられる。

 人権などの価値観で異なる国があっても、取り込んでいくべきで、排除していては何も始まらない。

 

5.アジア連合の進め方(後述)

 

6.まとめ(筆者コメント)

 

①地理的に近い国々は紛争の種を多く抱えているだけに、協同して互恵関係を作る意味は大きい。地域連合(共同体)の成否は、過去の「恨み」の誠実な処理と、「未来志向」の取り組み方にかかっている。

 

②トランプ米大統領の就任は、世界の政治経済システムの変革にとってチャンスである。日本は、心ある国々の指導者と手を組んで、国連改革や地域連合の構築を推進したい。

 

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世界共同体③ 地域連合の在り方 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、世界統治機構の頂点に立つ「世界政府」の在り方について述べた。

各論の第二は、地域連合の創設である。

 

1.地域連合こそ世界平和への処方箋

第一次世界大戦後、地政学的見地から世界を四つの地域連合(総合地域と呼称)に分けて政治の安定を図る提案があった。「遠い親戚より近くの他人」の諺のとおり、近隣諸国の共存共栄をベースにした地域連合の構築こそ平和の要である。

地域連合のモデルである欧州連合(EU)に亀裂が生じているが、修復は可能であり、その優れた理念が悪いわけではない。

 

2.地域連合の構成

筆者が提案する地域連合は、米州連合、アジア連合、欧州連合(EU の三つであり、構成国は前々回のブログに記載した概念図のとおりである。各地域連合は、世界政府の傘下に入って、緩やかに統合されることになる。

各地域連合は世界政府の小型版であるが、三つの地域連合は、それぞれの地域の環境に合わせて、先を急がず、段階を踏んで進化・発展を目指すのが良い。

地域連合(共同体)の発展段階についてはコラム参照

 

3.まとめ(筆者コメント)

 

地域連合のモデルである欧州連合(EU)に亀裂が生じている。先を急ぎすぎた感がある。経済財政について、構成国が、国民国家としての自主性を取り戻せるよう是正が必要。

 

2015年に発足した東南アジア諸国連合は、地域連合(共同体)の好例である。10か国が一体となって、アジア連合に参加するのが良いと思う。

 

 

コラム 地域連合(共同体)の発展段階(バラッサの経済統合論による)

 

NO

発展段階

説明

課題

1

自由貿易

参加国相互間の域内関税を撤廃し、貿易を自由化する。

やむを得ず関税を残す品目があれば、各国間で誠実に交渉し、協定を締結する。粗悪品の流入には要注意。

2

関税同盟

上記に、非加盟国からの輸入品に共通関税をかける。

域外各国と個別の関税交渉ができなくなる。

グローバリゼーションの時代に、非加盟国に対し、排他的な関税政策をとると、軋轢を生む。米国が黙ってはいない。

3

共同市場

上記に、労働力、資本などの生産要素の域内自由移動を保障する。マクロ経済政策を統一して実行する機能も持つ。 

人の自由移動で、難民流入が増え、円で元を支えるリスクなどの不都合が起こり得る。

マクロ経済政策の統一で、各国の主権が侵される。

4

経済同盟

上記に、構成国間の経済政策の調整が、ある程度実施される。通貨の統一もテーマになる。

構成国の実力がそろわず、無理を押し付けると軋轢を生む。

経済財政政策の自由度が減る。

5

完全な

地域統合

経済、財政、金融、通貨が統合されて、一つの国のようになる。

このような地域統合は、まだ存在していない。


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世界共同体② 世界政府の在り方 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、世界統治機構の望ましい仕組みの概念図を示した。

各論の第一は、世界統治機構の頂点に立つ「世界政府」の在り方である。

 

1.国連は大改革が必要

194551か国で発足した国際連合(国連)は、現在193か国が加盟する国際機関となっている。

国連の安全保障理事会は常任理事国(戦勝国)の5か国、非常任理事国(任期2年)の10か国で構成され、日本は過去に11回、非常任理事国を務めた。

議題は9か国以上(60%以上)賛成で採択されるが、常任理事国が拒否権を持っていて、一国でも反対すると否決されてしまう。冷戦後、拒否権の発動は激減したが、常任理事国が「打ち出の小づち」を手放す気配はない。要するに国連は機能停止に陥っている。第二次大戦後70年以上も経過して、戦勝国による戦後体制が続いているのは異常である。

 

2.国連改革の経緯

1963年に非常任理事国が5から10ケ国に増やされたのが最初で最後、国連改革は何も進展していない。非常任理事国の数を15か国に増やす案か検討されているようだが、20年たっても成果はない。

 

3.国連改革・世界政府創設の提案

 国連に、世界政府機能を付加して、恒久的な世界平和を実現する組織機構の創設を提案する。国連行政府は世界政府、国連行政委員長は世界政府の大統領である。現在の安全保障理事会は平和創造理事会と改名し、地球防衛軍ともに、世界平和を担う機関とする。(前回ブログの概念図、参照)

 

4.世界政府創設のための戦略

アジア、EU、米州などの地域連合の上に、これらを管理するための、世界政府機能を創設するが、真の目的と段取りを考えてみよう。

 

(1)世界政府が目指すもの

 自由貿易の推進、地域連合(共同体)の統括、地球市民の人権擁護と安全保障、核兵器廃絶、恒久平和の保障である。米ロ中などの大国の横暴と火遊びを終わらせよう。

 

(2)世界政府創設の準備

 難民流出問題を手掛かりにし、日本が主導して、国連内に難民流出予防検討の仕組みを作り、難民流出の原因分析や対策立案の過程を通して、世界政府創設の準備組織を立ち上げよう。

 

(3)世界憲法の起草

 世界憲法は、国連憲章をなぞるだけでは不十分である。世界政府に必要な機能を新しく想定し、それをもとに草案を作ろう。お手本はたくさんある。

 

(4)世界政府の機能のデザイン

世界政府に必要な諸機能を新しくデザインし、質と量を定義しよう。世界政府、世界行政府、世界政府議会などが対象である。国連組織のうち、使えるものは組み込んで利用するという発想が必要である。

一国主義に向かうアメリカには、世界政府の中核を担ってもらって世界平和に貢献してもらおう。

 

5.まとめ(筆者コメント)

①超大国の横暴や、民族紛争の激化で地球は危機に瀕している。この危機を救うには、人類の勇気と英知を集めて、世界政府を樹立するしかない。

 

②難民流出後の対策より、流出予防が大事。世界政府の適切な対処が望まれる。

 

③グローバリズムの行き過ぎで、世界は様々な障害に見舞われている。1%の富裕層の資産が、貧しい38億人の資産と同額だという。多国籍企業の税逃れを防ぎ、世界的な所得再配分機能を取り戻すには、世界政府の適切な統治機構が必要である。

 

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世界共同体① 世界共同体の創設 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。

前回まで、アジアの平和について検討してきたが、締めくくりに、世界統治機構の望ましい仕組みを考えてみよう。日本は平和国家のブランドを活かして推進役を果たしたい。

下表は世界共同体の概念図である。詳細は後続の記事で述べる。

 

世界政府  (国連改編)

世界総会―世界行政府―世界行政府委員長(大統領)―各地域連合  スタッフ理事会:平和創造、経済社会、人権、軍事、その他

 

    ↓

     ↓

     ↓

地域連合

米州連合

アジア連合

欧州連合

構成国

アメリカ、カナダ、南米

日、中、韓、北朝鮮、

東南アジア、南アジア、オセアニア、

ロシア、中央アジア

EU、中東、

アフリカ

核となる 経済連携

北米自由貿易協定(NAFTA)

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)

ヨーロッパ自由貿易連合(EFTA)

地域連合軍

米州連合軍

アジア連合軍

欧州連合軍

(NATO改組)

 

    ↓

     ↓

     ↓

地球防衛軍

国連軍を改組し、

アメリカ軍を中核として、各地域連合軍から精鋭が参加

 

1.世界政府

国連を改組して世界政府を作る。世界政府には行政府、防衛、警察の機能は必須である。世界行政府委員長が大統領である。現在の安全保障理事会は、平和創造理事会と改名し、世界平和の元締めとする。アメリカ第一をとなえる米国を、いかにその気にさせるかが課題である。

 

2.地域連合

地域連合として、米州連合、アジア連合、欧州連合の三つを作り、世界総会の傘下に置く。構成国は表のとおりとし、ロシアはアジアに、アフリカは欧州に含める。

 

3.経済連携

経済連携については、現在各地域の主要な貿易協定をベースに改編し、世界貿易機関(WTOを改編)の傘下に置く。

 

4.地球防衛軍と地域連合軍

軍事に関しては、現在の国連軍を改編して地球防衛軍と改名し、世界の紛争を鎮める役割を担う。

防衛を目的とする警察のような軍隊だから、少数精鋭で、少ない軍事費で済み、部族やISによる紛争を未然に防止して、世界平和に貢献する。

一方、各地域に地域連合軍を置き、地域の防衛を担うほか、地球防衛軍に一定数の精鋭を派遣する。こちらも、地域防衛を目的とする警察のような軍隊だから、少数精鋭で済む。

 

5.コメント(筆者コメント)

 

①国連加盟国は200前後あるが、世界政府の構成国となる際には、国民国家として主権は最大限尊重されなければならない。

 

②トランプ米大統領の言動を見ていると、地域連合創設や、国連改革にとって、チャンス到来である。「米国第一」を逆手に取って、彼の任期中に23歩前進したいものだ。

 

EUやアセアンは先行事例として参考になる。ただし、官僚機構の腐敗や横暴には要注意。

 

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追悼:

majyoさん ありがとう。
立派な生き方をされたあなたを忘れません。

 

majyoさんから、私のブログに
たくさんのコメントをいただきました。

 

ほめていただいた写真を贈ります。

今後も、アジアの平和のために
声を上げてゆきます。

 

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ほめていただいた オクラの花


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アジアの平和 ⑫核廃絶の道程 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、アジア非核兵器地帯構想について述べた。今回は、核廃絶の道筋ついて検討してみよう。下表は核廃絶の道程をまとめた表である。

 

条約名

中距離核戦力全廃条約

核拡散防止条約(NPT

核兵器禁止条約

経緯

1987年、米ロ2か国

1968年、191か国締約

2017年、122か国採択

協議国

国連常任理事国+日独

国連加盟国

国連加盟国

協議事項

●協議構成国拡大

米離脱の翻意を促す

米の核戦略見直し(NPR)の翻意を促す

●新条約で中距離核戦力全廃を協議する

●核軍縮交渉義務付け

保有国に先制不使用宣言を義務付け

非核兵器地帯の拡大

●不平等条約汚名返上

●核実験禁止の徹底

開発、製造、備蓄、移譲、使用、威嚇の禁止

●保有の申告義務付け

核保有国に参加促す

核の傘依存国に参加を促す

目標

中距離核戦力全廃

核不拡散、核軍縮

核兵器廃絶

 

1.中距離核戦力全廃条約(INF

 米ロ2か国の条約で、1987年に成立し核軍縮に大きな役割を果たしてきた。条約の対象は、核弾頭とミサイルで、射程500キロ~550キロである。

最近米国が、ロシアの条約違反と中国の戦力保持を理由に、離脱を宣言した。これから、中距離核戦力の軍拡競争が激しくなるのは必至である。すでに米国は、核戦略見直し(NPR)と称して、核弾頭を小型化して使いやすくする計画に取り組んでいる。

米国は、離脱や改良を考える前に、中国など関係国を広げて、全廃の継続を協議するべきである。協議国は、国連常任理事国+日独が良いと思う。

 

2.核拡散防止条約(NPT

核拡散防止条約は、すでに核を持つ5つの国連常任理事国を核保有国と認めて、誠実な核軍縮を求めるとともに、他の締約国には、核兵器を持たないよう義務づけた条約。条約に加盟していないインド、パキスタンが核実験をし、脱退した北朝鮮が地下核実験をするなど、NPTには大きなほころびがある。

締約国は、核先制不使用と非核兵器地帯拡大を主要テーマにして、再協議すべきである。

 

3.核兵器禁止条約

核兵器禁止条約は2017年に、国連加盟122か国の賛成で採択された。現在、批准19か国、署名67か国である。

核保有国や、核の傘に依存する日本や大半のNATO加盟国は、核軍縮策としては現実的でないとして、反対し、交渉に参加していない。

国連の場で、核保有国や、核の傘に依存する国を交えて、再協議すべきである。前1項、2項の協議の前進が、この3項の成就につながると思う。

 

4.核兵器廃絶に向けた筆者の提案(当ブログ「核兵器禁止条約」参照

 

①国連に、「核安全保障機構」(仮称)を創設し、核保有国を機構に取り込んで、核の一元管理を図るよう提案する。核の傘の上に、大きな核の傘を被せることで、地球規模の核抑止、戦争抑止の体制ができると思う。国連が、核兵器による安全保障の推進者、管理人、執行者となって、核兵器の査察、監視から廃絶の実行を期待する。現在、国連の力は弱いが、取り組み次第でもっと強化できるはずである。

 

②核兵器は必要悪でなく絶対悪。核では世界を救えない。核兵器は安全保障の道具でなく、人類を破滅させる悪魔の兵器である。テロに核兵器がわたるおそれもあり、早急な廃絶が必要。

 

③核兵器は、もはや人道上使えない兵器である。金食い虫の核兵器を後生大事に保有している理由はない。トランプ大統領は、悪魔のような「こわしや」をやめ、「創造者」たれ。

 

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アジアの平和 ⑪非核兵器地帯への道程 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、核抑止力神話の克服について考えてみた。今回は、アジア非核兵器地帯構想について検討してみよう。下図は構想の概念図である。

 

 

アジア非核兵器地帯協議会

 

 

中国、

 

アセ

アン

北東アジア非核兵器地帯協議会

 

インド

 

パキスタン

 

北朝鮮

韓国

日本

 

核ミサイルの

撤去

在韓米軍の

核撤去

非核三原則

堅持

 

核兵器禁止条約加盟、 核先制不使用宣言

 

1.北東アジア非核兵器地帯構想(当ブログ「アジアの平和⑤」参照)

 北東アジア非核兵器地帯協議会は、図の中央に掲載したとおり、三国が協力して自国の非核化措置を協議する仕組みである。2月に予定される米朝協議の成否に関わらず、一刻も早く協議会を発足させるべきである。

 北朝鮮の非核化は米にお任せではいけない。北朝鮮にとって米に強制された非核化より、日韓との合意による非核化達成には大きな価値がある。米国は追認するはずで、日本の外交力が試される時である。

 

2.中国を非核兵器地帯にする戦略(当ブログ「アジアの平和⑥」参照)

前項の北東アジア非核兵器地帯の協議の土俵に中国を乗せよう。米ロが参加しない段階で、中国と合意形成は難しいが、協議開始に意味がある。

アジアから核を排除する協定ができれば、国際社会や国連が放ってはおかない。核大国・米ロも安閑としてはおられまい。

 

3.インド、パキスタンの非核化(当ブログ「アジアの平和⑦」参照)

 インドは、1974年と1998年に核実験を実施し、6番目の核保有国になった。パキスタンは、インドに対抗して、1998年に核実験を実施し、7番目の核保有国となった。

両国の核保有は両国に限定した問題で、宗教対立や領土問題で和解ができれば、核保有の意味はなくなる。日本が斡旋して和解の協議の場を持てば、非核化はできると思う。

 

4.アセアンの参加(当ブログ「アジアの平和⑤」参照)

アセアン(東南アジア諸国連合)10か国は、すでに、1997年に非核兵器地帯条約を締結済みで、非核兵器地帯の先行事例としてよい教材になる。

 

5.非核兵器地帯構想のまとめ(筆者コメント)

①北朝鮮に向き合う際、日本が米国のただの代理人では相手にされない。アジアの隣人として真摯に寄り添う姿勢を示そう。

 

②真摯と言えば、新聞の川柳に「寄り添うの嘘と誠を思いけり」があった。沖縄に言葉で「寄り添う」と言う安倍首相と、行動で寄り添う天皇様のこと。違いは明らか。

 

③いま、中国崩壊論や習近平失脚論が姦しい。日本は「泥舟」に乗るなという。こんな中国敵視論者の品性は下劣である。日本は、アジアの平和のため、中国に友人として向き合い、時に諫言し、戦略的互恵関係を築こう。

 

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アジアの平和 ➉核抑止力神話は本当か [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、平和の大敵である領土問題について考えてみた。今回は、核兵器を保有すれば、他の保有国からの核攻撃を本当に防げるのか。そもそも、核兵器は使い物になるのか検討してみよう。

 

1.核抑止力有用論

 核兵器は相互に防御不能であり、安易に戦争をできなくしたという意味で、戦争を抑止する力があるという考え方である。本当だろうか。テロ集団への移転や、不慮の事故対応、更新・廃棄費用などを考えると、大変な金食い虫と思う。核廃絶の努力のあとをたどってみよう。

 

2.核兵器先制不使用宣言と日本の対応

 オバマ元米大統領は在任中、「核なき世界」の理念を掲げ、核兵器先制不使用の宣言を検討してたが、「核抑止力を損ない、同盟国を動揺させ、中ロを利する」とする反対意見によって断念した経緯がある。

 日本はすぐに、抑止力を損なうとして反対したが、先制不使用が核軍縮、核廃絶という人類の希望につながるものであっただけに、多くの非核保有国の希望を踏みにじる対応であった。

 

3.核兵器禁止条約と日本の対応

 2017年、核兵器禁止条約が国連総会において、122か国の賛成で採択された。「核兵器のない世界」に向けて大きな一歩である。

 日本は「現在の安全保障環境を考えれば、条約の交渉開始は時期尚早」と主張し、反対した。世界唯一の被爆国として誠に残念である。

日本はアメリカの核の傘に入って、その抑止力に頼っているが、核の抑止力は本当に必要であり、効果があるのだろうか。核の抑止力に頼らない、安心供与の平和外交を進めてほしい。

 

4.核抑止力有用論の克服(筆者提案)

 

核先制不使用に賛成する核保有国を増やす運動をしよう。核軍縮、核廃絶への近道である。中国は賛成している。また、機能不全に陥っている国連の活性化策を考えよう。

 

非核兵器地帯条約の締約国は現在、6地域、116か国である。非核兵器地帯の面積を増加する国際的な運動を展開しよう。

 

核兵器禁止条約に日本は棄権したが、核拡大抑止は幻想である。世界唯一の被爆国として、核兵器の非人道性を最も知る国として、条約を率先推進しよう。

 

核廃絶の取り組みに消極的な保有国に対し、不買運動含む市民運動を展開しよう。

 

コラム 核兵器を持つ目的の目的を考えてみよう。

 

下の目的展開表で、「先制攻撃する」 がキーワードである。これを禁止にできれば、核兵器保有の意味はなくなり、核廃絶につながってゆくと思う。

 

       核兵器保有    

         ↓

    核兵器を保有し、破壊力を誇示する

      ↓侵略の場合    ↓自衛の場合

    先制攻撃する   攻撃に対し反撃する

      ↓         ↓

    優位に立つ    侵略を防ぐ

      ↓         ↓

    相手を負かす   損害を防ぐ

      ↓         ↓

    相手を支配する  平和を守る

      ↓         ↓

     利益を得る   平和を保つ


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アジアの平和 ⑨領土問題をどう解決するか [平和外交]

新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、非核化、安全保障、平和に深くかかわる宗教対立の解決策について考えてみた。今回は、平和の大敵である領土問題について考えてみよう。

 

1.アジアにおける領土問題

 世界の領土紛争地域は40か所以上、数え方によっては120か所以上もあると言われている。アジアのそれは、主なものだけで下記10か所がある。

 

案件

実効支配国

領有権主張国

領土問題

竹島

韓国

日本

李承晩が領有主張し実効支配

北方領土

ロシア

日本

北方4島の返還

尖閣諸島

日本

中国、台湾

調査で石油発見以来、問題化

西沙諸島

中国(1970年~)

ベトナム、台湾

中国が石油発掘、ベトナム反発

南沙諸島

中国(1988年~)

ベトナム、台湾*

係争中に中国が軍事拠点化

アクサイチン

中国

インド

中印パの国境紛争地

カシミール

インド

パキスタン

カシミール国境紛争地

ナゴルノ・カラバフ自治区

アルメニア

アゼルバイ

ジャン

民族紛争地。現在はアルメニアの占領下にある

ゴラン高原

イスラエル

シリア

イスラエルがシリアから奪った

パレスチナ

イスラエル

パレスチナ

ヨルダン川西岸で聖地がある

(*) ブルネイ、フィリッピン、マレーシア

 

2.領土問題を解決した主な事例

 

①中国とロシアの国境線紛争で、1969年には武力衝突もしたが、2005年折半で平和的に解決した。

 

②インド、中国。インド、パキスタンの長年の国境線紛争を2015年、話し合いで平和的に解決した。

 

③シンガポールとインドネシア国境紛争を、2016年、話し合いで解決した。

 

④軍事衝突を繰り返してきたナイジェリアとカメルーンの国境紛争は、2015年、国際司法裁判所の裁定を受け入れて平和解決した。国連事務総長が称賛の声明を出した。(他に10数件解決済み)

 

3.領土問題解決のケースとコスト

 前項の解決事例を参考に、解決のケースとコストの関係は下記になると思う。

 

領土解決の

ケース

 

コスト

話し合い解決

国際司法裁判所提訴

戦争

折半

資源の共同開発

棚上げ

                               

       小

  大

極大

           

 

4.領土問題解決のまとめ(筆者コメント)

 

①領土問題は早い者勝ちの要素があって、帰属先の証明は難しい。国民感情が絡むとさらに解決は困難だが、戦争になってはいけない。

 

1972年の日中国交正常化交渉の際、尖閣棚上げ論があったかどうか議論がある。外務省は否定しているが、周恩来や鄧小平が唱えたとされる棚上げ論は正しいと思う。

 

③地域多国間協力の仕組みである、東アジア共同体の創設に努力しよう。地域の平和の価値に比べれば、目先のちっぽけな領土問題など、雲散霧消し、容易に解決するに違いない。

 

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アジアの平和 ⑧宗教対立をどう解決するか [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回、インド、パキスタンの分離独立の経緯、印パ戦争、核保有の経緯を述べた。インド、パキスタンの非核化戦略を論ずる前に、いったん、インド、パキスタンから離れて、非核化、安全保障、平和に深くかかわる宗教対立の解決策について考えてみよう。

 

1.宗教戦争の主な歴史

 

①十字軍遠征(キリスト教対イスラム教の戦い)

11世紀末から200年間に、ローマ教皇の呼びかけで、キリスト教徒が聖地エルサレムの奪回を目指した、7回にわたる軍事行動。一時は聖地回復に成功したが、結局はイスラム側の反撃で失敗に終わった。

十字軍は回を重ねるごとに、経済、文化の東西交流を通じ14世紀のルネッサンスにつながった。

 

②宗教改革(キリスト教新旧両派の地域紛争)

 1517年、ドイツの修道士ルターが「九十五カ条の論題」を発表したことでローマ・カトリック教会に宗教改革運動が興った。ルターが破門されたことから、同調者がローマ教会とたもとを分かち、プロテスタント教会を作った。その後、プロテスタント(新教)とカトリック(旧教)の対立は激化し、15461609年まで、ヨーロッパで争いが絶えなかった。

 

③三十年戦争(キリスト教新旧両派の国際戦争)

 16181648年まで、ドイツを中心にヨーロッパ各国が、新旧キリスト教をめぐって戦った。この国際的な三十年戦争の結果、ウエストファリャ条約が締結され、宗教戦争は終わった。

 

④イスラム教、スンニ派とシーア派の宗教対立

 スンニ派のサウジアラビアと、シーア派のイランの対立が激しい。世界のイスラム教徒16億人のうち9割がスンニ派で、残りがシーア派。シーア派を国教とするイランは9割以上がシーア派である。

 開祖ムハンマドの後継者争いで、血筋にこだわる派がシーア派、それ以外がスンニ派となった。

宗教心や行事に大差はないのに、対立を引きずっているのはもったいない。

 

2.宗派間の和解の主な動き

 

①協会一致運動

 20世紀をとおして、「ローマ・カトリック教会」と「ルーテル世界連盟」の間で、「カトリックとプロテスタントでは、どこが同じで、どこが違うのか」をテーマに様々な対話が重ねられてきた。

1999年には歴史的な「義認の教理に関する共同宣言」が両派の間で調印された。これにより、「救い」に関する考え方の相違が克服されたと思われる。

 

②宗教改革500年、記念行事

 1517年、ルターが「九十五ヵ条の論題」を発表してから500年を記念して、2017年にカトリック教会とルーテル教会で合同の記念行事を行った。

 

③パウロ2世によるユダヤ教の聖地訪問

聖教皇ヨハネ・パウロ2世は、2000年、ユダヤ教の聖地を訪問し、「ユダヤ教は我々の兄である」と宣言し、迫害の歴史を認め反省を表明した。

 

④米国聖職者、聖地巡礼とピースラリー

 2003年、米国のキリスト教徒イスラム教の聖職者がイスラエルを訪問し、イスラエルのユダヤ教聖職者とともに、3宗教の相互理解を深める試みがなされた。中東問題解決の端緒になると思われる。

 

3.宗教和解の処方箋(筆者提案)

①愛の神を尊び、時代錯誤な古い教え(改宗者は死刑、豚肉食禁止など)はリストラしよう

 

②信教の自由を最優先とし、政教分離を徹底しよう。中国の最近の宗教介入(イスラム教の中国化)は問題。

 

③黄金律(人にしてほしいと思うことの,すべてを人々にせよ)を遵守しよう

 

④宗教対話と宗教教育は和解の近道。特に貧困で出生率に高いイスラム圏では必須。

 

⑤ローマ法王とペレス氏の会談で出された、「宗教版国際連合提案」を具現化しよう。

 

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アジアの平和 ⑦インド、パキスタンの核兵器保有の経緯 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回の、「中国の非核化」に続いて、インド、パキスタンの非核化ついて考えてみよう。

 

1.インド、パキスタン分離独立の経緯

 1947年、多くの植民地を支配した大英帝国のイギリス領インド帝国が瓦解し、インド連邦とパキスタンの二国に分かれて独立した。

インドはヒンドゥー教徒が多く、パキスタンはイスラム教徒が多い国になった(コラム参照)。

両国の取り残された少数派教徒が、強制移動などで1千万人以上が難民化し、暴動、虐殺、報復の連鎖が起きて、死者数は100万人に達したという。非暴力を説いたガンジーが暗殺される事件もあった。

大英帝国の没落を象徴するこの独立は、印パ分断と呼ばれている。後に、パキスタンのうち、飛び地の東パキスタンが、バングラデシュとして独立した。

 

2.インド、パキスタンの戦争

 最後まで帰属先を決めかねていた、カシミールの帰属をめぐって、印パ戦争が1947年、1965年、1971年の3度にわたって戦われ、いまだに解決していない。しかも、両国の対立はインドの核開発と、それに対抗するパキスタンの核開発という、国際政治上重大な結果を招いた。

 

3.インド、パキスタンの核兵器保有

 インドは、1974年と1998年に核実験を実施し、6番目の核保有国になった。パキスタンに対する示威行為であったと言われている。

 パキスタンは、インドに対抗して、1998年に核実験を実施し、7番目の核保有国となった。パキスタンの核開発には、北朝鮮、中国、そして日本企業の関与が疑われている。

 

4.インド、パキスタンの非核化戦略(後述)

 

5. まとめ(筆者コメント)

①欧米の苛烈な植民地支配に苦しむアジア各国に対し、日本は太平洋戦争を通じ、身を呈して独立を支援したと主張する人がいる。結果的に応援になったが、動機は国益の追求であったと思う。

 

②印パ分断の際、ガンジーは「イスラム教徒に寛容」で、「非暴力・不服従」を唱え、これに反対した狂信的なヒンドゥー教徒に暗殺された。インドでは、その後も、暗殺者を崇拝する動きや、不寛容が広がっているようだ。

 

③「非暴力・不服従」を唱え、断食するガンジーは立派だが、今の国際情勢では、自衛権まで放棄すべきではないと思う。自衛権は国際法でも認められた国家の権利である。

 

コラム1 南アジアの宗教信者数(億人)と構成比(%) ・・・ecodb.net 2018

南アジアの宗教

人口(億人)

ヒンドゥー教 

イスラム教

キリスト教

その他

インド

13.3

79.8

14.2

2.3

3.7

パキスタン

2.0

1.5

97.0

1.3

0.2

バングラデシュ

1.6

9.2

89.7

 

1.1

 


コラム2  世界の宗教信者数(億人)と構成比(%) ・・・Yahoo 2016

 

世界の宗教

信者数

構成比

 

世界の宗教

信者数

構成比

キリスト教

22.0

30.1

 

仏教

3.8

5.1

イスラム教

16.0

22.0

 

ユダヤ教

0.2

0.2

ヒンドゥー教

10.0

13.7

 

その他の宗教

6.0

8.5

儒教・道教

4.0

5.4

 

無宗教

11.0

15.0

 

 

 

 

人口合計

73.0

100.0


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アジアの平和 ⑥中国の非核化 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回の、「北東アジア非核兵器地帯構想」に続いて、中国の非核化ついて述べよう。

 

1.中国の核保有の経緯は次の通り

 1955年中ソ原子力協力協定締結、

  1957年ソ連が原子爆弾のサンプルとデータ提供、

1959年中ソ対立で原子力協定破棄・ソ連の専門家が帰国、

1960年中国が原子力自主開発開始、1964年初の核実験実施、

19652度目の核実験実施、

1966年核ミサイル発射実験成功、 1967年水爆実験に成功。

 

 核兵器数は2017年初めの時点で、米6800個、ロ7000個、中国270個、世界合計14,935個。

 

2.核軍縮へ、中国の取り組み

①核兵器先制不使用

1964年、中国は非核保有国及び非核兵器地帯に対し、核兵器の先制使用をしないと公約した。公約し、それを守っている唯一の核保有国であると主張している。

 1994年、中国は核兵器の先制不使用に関する、多国間条約の草案を提出し、核保有国に協議を呼び掛けているが、合意はされていない。

 

②非核兵器地帯の設置

 中国は、非核兵器地帯条約の締約を支持し、議定書に積極的に調印してきた。また、朝鮮半島、南アジア、中東などの非核地帯の設置をも支持している。

 

③核兵器不拡散条約

1984年、国際原子力機関(IAEA)に加盟し、1992年、「核兵器不拡散条約」に正式加盟した。

1998年、核物質の輸出管理を強化するため、「核両用物質及び、関連技術輸出規制条例」を公布した。

 

④核軍縮

中国は、核大国が、核脅威政策を放棄し、膨大な核兵器を保有する国が、大幅にその核兵器を削減することを主張した。また、核保有国が他国の領土に核兵器を配備することに反対し、その配備した核兵器をすべて自国に撤去することを主張している。

 

⑤核軍縮、核全廃への中国の貢献

 前記4項目はどれも核軍縮、核全廃につながる施策である。中国の取り組みは国際的に評価できるものである。

 

3.中国を非核兵器地帯にする戦略

前回の当ブログで、北朝鮮と日韓の三国が集まって、北東アジア非核兵器地帯の協議の場を作る提案をした。北朝鮮の非核化、在韓米軍の核撤去、日本の非核三原則堅持を実現して、北東アジアを非核兵器地帯にする構想である。

 

この北東アジア非核兵器地帯の協議の土俵に中国を乗せよう。米ロを除いた段階で、中国と合意形成は難しいが、協議開始に意味がある。安倍首相を本気にさせるのは困難だが不可能ではないと思う。

さらにその先、インド、パキスタンを巻き込んで、アジアの非核兵器地帯化が見えてくれば、国連が放ってはおかない。米ロも安閑としてはおられまい。

 

5. まとめ(筆者コメント)

①中国にも、強権体質の人、温厚な人など様々な人がいて、一色ではない。中国の脅威をとなえ、敵に仕立て上げる対応は間違っている。

 

②中国の覇権的な振る舞いを緩和するには、日本は米国から距離を置き、アジアの一員として戦略的互恵を目指して知恵を出し合う必要がある。対米従属一辺倒ではいけない。

 

③安倍首相様、米国の「核の傘」から出る勇気を持ってみましょう。別の世界が見えてくる筈です。

 

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アジアの平和 ⑤北東アジアを非核兵器地帯に [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回の「未来志向の対韓国外交」に続いて、北東アジア非核兵器地帯構想について述べよう。

 

1.非核兵器地帯の現状

安全保障を核兵器に依存しないと条約で決めた地域を非核兵器地帯と呼んでいる。現在までに、世界で署名された非核兵器地帯条約の締約国は下記の通り、6地域、116か国となっている。

1969年中南米33か国、1986年南太平洋(13か国地域)、

1997年東南アジア(10か国)、2000年モンゴル(1か国)

2009年中央アジア(5か国)、2009年アフリカ諸国(53か国)。

 条約には、核保有国が、非核兵器地帯への核攻撃や威嚇を禁止する内容も含んでいる。ただし核保有国の署名と批准が条件で、いわゆる「消極的な安全の保証」である。

非核兵器地帯とその締約国が増えてくれば、国連の場で、核兵器による攻撃・威嚇の禁止を勝ち取り、核兵器の抑止力神話をなくすことができると思う。核廃絶の視野が開けて来よう。

 

2.北東アジア非核兵器地帯構想

米朝協議が、一時の期待をよそに停滞している。北朝鮮は、非核化の段階に応じた代償を求めており、一気に進展する見込みはない。北朝鮮の非核化を望まない中国が、裏で糸を引いているという説もある。

こんな時こそ、日本の外交が試される時である。北朝鮮と日韓の三国が集まって、北東アジア非核兵器地帯の協議の場を作ってはどうか。

北朝鮮の非核化、在韓米軍の核撤去、日本の非核三原則堅持(コラム参照)を議題にして合意を目指すのである。米朝協議を待たずに、北東アジアを非核兵器地帯にできれば、前進である。

 

3.中国の非核化(後述)

 

4.インド、パキスタンの非核化(後述)

 

5. まとめ(筆者コメント)

 

①北東アジア非核兵器地帯の実現など、出来る筈がないと言う声が聞こえてきそうだ。だが、はなから諦めてしまうのは敗北主義である。

 

②非核兵器地帯の条約がないのは、米、ロ、EU、中東、アジア(東南アジアを除く)である。最後まで抵抗しそうな米ロに、みんなで圧力をかける体制を早く作ろう。

 

③北東アジア非核兵器地帯の協議の場が持てれば、拉致問題の解決にも、つながると思う。

 

コラム 非核三原則

 

非核三原則とは、日本が核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」という3つの原則のこと。1967年当時の佐藤栄作総理が沖縄返還交渉時に言及し、翌年の施政方針演説で順守を表明、1972年、沖縄は「核抜き・本土並み」で返還された。これが評価されて、佐藤元総理は1974年にノーベル平和賞を受賞した。以後、非核三原則は日本の基本政策となった。

 しかし実態は、日米安保で、核持ち込み時には事前協議する規定があったが、米国は守らず、日本も黙認してきた。非核三原則の問題点は「持ち込ませず」が形骸化していることである。

 

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アジアの平和 ④未来志向の対韓国外交 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか。前回の「日韓関係の不都合な現状」に続いて、未来志向の対韓国外交を考えてみよう。

 

1.日韓歴史問題への外交姿勢

 日韓は隣国同士であるがために、歴史問題で多くの困難を抱えている。恨みの気持ちを癒すには、大変な努力が必要である。

 慰安婦問題で「合意は1ミリも動かさない」(菅官房長官)とか、徴用工判決は「暴挙だ」(河野外相)と必要以上に激しい言葉をぶつけたのでは、関係はこじれるばかりだ。韓国にもいる良識ある人々が、ものを言えなくなる事態は避けたい。

 一般に、歴史問題については、どこの国民も、事実や当時の状況を知らされていないことが多い。事実は事実として、しっかり広報することは大事である。その上で、言うべき立場の人は、必要最小限のコメントを出し、あとは、静かに待つのが良策である。

 

2.民間外交のすすめ

文在寅大統領は、会合で「過去の問題が未来志向的な日韓関係の足を引っ張るのは望ましくない」と述べた。未来志向的な関係を築くために、日韓は相手をもっと「識る」ことから始めよう。

 

①歴史の共同研究

日本の学校では現代史を習う機会が少なく、韓国では若者が被害の歴史を熱心に教えられ、恨の精神を植え付けられていると聞く。そこで、日韓の有識者間で、日韓と東アジアの歴史を共同研究すべきである。一致できない箇所は両論併記でよい。研究成果は各国の教科書に載せて、正しい歴史認識を持った未来志向のアジア人を育てたい。

 

②訪問客の誘致

 2017年、訪日韓国人は714万人に急増、訪韓日本人は230万人に減少している。両国国民の相互理解を促進するため、観光客やビジネス客をもっと増やす施策が必要である。

 

③民間交流の促進

A:日韓親善協会中央会は1976年に設立され、初代会長は椎名悦三郎氏、現会長は河村建夫氏。韓国側にも同様の組織があり相互交流を行っている。本年10月には、日韓パートナーシップ宣言20周年記念行事が開催された。青少年交流事業は今年で30回目になる。

B:NPO法人・日韓文化交流会は、2004年に設立され、文化交流とボランティア活動を通じて、ワンアジアの理念を目指す文化共同体で、日韓両国の友情と和合を目指している。年間10件以上のイベントを開催し、事務局は札幌と東京にある。

C:公益財団法人・日韓文化交流基金は、1983年に設立され、日韓両国民の相互理解と信頼関係構築のため、人的交流と学術・文化交流を実施している。特に青少年交流事業は活発で、毎年100名単位の相互訪問を実施している。

 

3.東アジア非核兵器地帯構想のすすめ

アジアを非核兵器地帯にする構想については、後述する。

 

4.東アジア共同体の理念共有

 アジアの平和は共同体の創設によってもたらされる。まず、韓国とその理念を共有し、中国を誘い込む手はずを整えよう。詳細は後述する。

 

5. まとめ(筆者コメント)

①文在寅大統領が未来志向を言いながら、言行不一致なのは残念である。

 

②徴用工問題の推移を見ると、「日韓併合は違法」論が根底にあるようだ。併合時代に日本は良いこともたくさんしたが、違法と言われても仕方ないところもあった。

 

③日韓の氷を解かすには、国際世論を味方につけ、民間外交も使って粘り強く説得するしかない。

 

④東アジアを非核兵器地帯にする構想や、東アジア共同体の推進については、後続の当ブログで、考えてみよう。

 

 

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アジアの平和 ③日韓関係の不都合な現状 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか考えてみよう。南シナ海、北朝鮮の次は韓国である。まず、日韓関係の不都合な現状を見てみよう。

 

1.慰安婦問題

朴槿恵政権の201512月、日本と韓国の外相会談で「日韓間の慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」と表明した。そして、20167月、日本が10億円を支出して、「和解、癒やし財団」が設立された。また、ソウル在韓日本大使館前の慰安婦像を撤去するよう韓国側が努力すると表明され、一件落着したように見えた。

 ところが、文在寅大統領は20189月、「和解、癒やし財団」の解散を表明、15年末の合意を破棄する可能性があると報道された。

 

2.徴用工問題

 201810月、韓国の大法院(日本の最高裁に相当)は、新日鉄住金の上告を退け、元徴用工4人に4000万円の支払いを命じた。

本件賠償請求訴訟は、2005年から始まり、1,2審は原告が敗訴したが、大法院が「個人請求権は消滅していない」との判断を示した結果、2013年、2審の再審で原告勝訴となった。大法院で5年間たなざらしの後、文在寅政権の催促を受けて、本年になって頭書の判決となった。

文大統領は、昨年、「個人請求権は消滅していない」という司法判断を尊重すると述べることで、大法院の判決に影響を与えた可能性がある。

今回の判決を受け、これから訴訟が乱発される恐れがある。

 

3.竹島領有権問題

 2012年8月、李明博大統領が竹島に上陸し、一時間半滞在した後、島を後にした。日本の歴史問題への不信感に加え、自身の金銭がらみの不祥事をぼかす狙いがあったと言われている。

201811月、韓国の国会議員ら20人余りが、日本政府の抗議を無視して竹島に上陸し、警備隊員を激励したという。それに先立つ10月にも、国会議員ら13人が上陸しており、1か月の間に2回も上陸を敢行したことになる。

 

4.朝鮮半島統一の最悪のシナリオ

 最悪のシナリオは、北朝鮮が核を保有したまま、南北が統一を果たし、朝鮮半島に核保有国家が出現することである。文在寅大統領の前のめりの外交姿勢を見ると、その可能性はあると思う。

 日本は、核弾頭搭載のミサイル攻撃におびえて、「日本核保有論」が沸き起こり、東アジアが核兵器のるつぼにならないか心配である。

 

5.まとめ(筆者コメント)

 

①韓国人は、もともと自民族中心主義者で、「朝鮮民族」のアイデンティティで固まっている。

②韓国人は、日本の植民地支配に対し、「恨」の精神で、恨みを晴らすことを悲願としている。

③日本たたきを画策、実行し、快哉を叫ぶ韓国人が多数を占める事態は、絶対に避けねばならない。

④日本人は、平和を愛する民族に生まれ変わったことを、辛抱強く発信し、ともに未来を創るパートナーになれるよう、努力をしよう。

 

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アジアの平和 ②日朝首脳会談の早期実施 [平和外交]

 新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか考えてみよう。南シナ海の次は、北朝鮮の非核化である。

 

1.北朝鮮非核化の見通し

北朝鮮の核問題をめぐる米朝協議は、停滞している。北朝鮮は2060個の核兵器や弾道ミサイルを保持しているが、これを保持したまま、これ以上生産しないことで米国と合意する公算が高いという。

 このまま、米朝会談の成り行きを見ているだけでは、日本の外交はゼロである。

 

2.日朝首脳会談の早期実施

 

①会談の即時呼びかけ

北朝鮮の核問題について、日本は外交の失敗で孤立し、蚊帳の外に立たされている。米国の陰に隠れて遠吠えしているだけでなく、すぐにでも、日朝首脳会談の開催を呼びかけるべきだ。制裁の強化を叫んで、相手が音を上げるのを待っているだけでは、らちが明かない。

非核化はアメリカに頑張ってもらうとして、日朝交渉のテーマは次の2点であろう。

 

②拉致被害者調査団の派遣

 拉致問題を米国大統領に依存する姿勢はいただけない。拉致被害者の身元調査のため、調査団の派遣を受け入れるよう、北朝鮮に申し入れるべきだ。拉致問題は解決済みという北朝鮮の姿勢を突き崩すには、粘り強い外交努力しかない。

 

③経済協力計画の提示

 朝鮮半島の非核化を実現し、日本が、国交を回復した後の経済協力について、青写真を示して、金正恩氏の食指を動かす策に出よう。

1965年の日韓請求権協定で、日本は、無償3億米ドル、有償2億米ドル、民間融資3億米ドルを投下して、韓国経済を浮揚させた経緯がある。物価上昇を考慮すれば、その倍以上を提示してもよいのではないか。

これは平和のための投資と考えれば安いものである。それに、先手を打つことによって、復興需要の取り込みも期待できる。

 

3. まとめ(筆者コメント)

 

①朝鮮半島の非核化は必須

韓国の文大統領は、朝鮮半島統一に前のめりである。北朝鮮が核を持ったまま南北統一を果たすことは、日本にとって悪夢であり、許容できない。

 

②拉致被害者の帰還は最優先課題

 2002年に拉致被害者5人とその家族が帰還したが、その後は全く進展がない。残りの拉致被害者帰還のため、日本は、国の威信をかけて外交努力をすべきだ。

 

③賠償金による財政赤字増大は心配無用

 日朝平和条約締結の際に、賠償金を支払うのはやむを得ない。賠償金は平和のための投資であり、国の借金が増えるという心配は無用である。(コラム参照)

 

コラム 国の借金で破たんはウソ

 (20179月の当ブログ野党再編⑦ 受け皿新党の金融政策参照)

 

 国の借金は3月末で、1,071兆円、一人当たり850万円というが、政府の借金であって、国や国民の借金ではない。政府には資産もあるうえに、通貨発行権があるから破たんはしない。

 デフレを完全に脱却していない今、デフレの悪循環を防ぐには、政府の財政出動が欠かせない。

 

物価が前年比3%程度上昇する好景気が定着までは、次の施策が必要。

 

①生産性向上のための技術投資の促進 ②減災投資拡大 

③新規と補修のインフラ投資拡大 ④消費税増税凍結 

⑤移民受け入れより、賃金アップで国民の就労意欲アップ。

 

 これで、日本は、生産性が向上し、GDPが増えて国民が豊かになり、税収が増えて基礎的財政収支が均衡する。

 安倍政権のプライマリーバランス黒字化、消費税増税より、参議院議員・山本太郎が叫んでいる、「反緊縮・財政出動」の方が正しい政策である。

 

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アジアの平和 ①南シナ海を平和の海に [平和外交]

 前回まで、「新冷戦の脅威」シリーズで、米中新冷戦の現状を見てきた。新冷戦の脅威を踏まえつつ、アジアひいては世界に平和をもたらすために、日本は何をしたらよいか考えてみよう。

手始めは、アジアの軍縮である。アジアを軍縮の先進地域にしようではないか。

 

1.南シナ海は誰のものか

中国は南シナ海について、遠い昔の漢王朝の記録を根拠に、九段線を勝手に引いて領有権を主張しおり、7つの岩礁を埋め立てて、滑走路やミサイル基地を建設し、軍事基地化を進めている。

もともとこの海域は、何十年も前から、ベトナムや、フィリッピン等が領有権を主張し実効支配しており、その他の海域は公海であって、周辺各国にとって重要なシーレーン(海上交通路)である。

フィリッピンの訴えを受けて、20167月、常設仲裁裁判所が、中国のいわゆる「九段線」に基づく過剰な歴史的権利を否定する判決を出した。力による現状変更は国際法に照らしても認められない。

 

2.南シナ海は新冷戦の震源地

米国は、中国と貿易戦争を戦っているが、もっと深刻なのは、南シナ海問題である。南シナ海の軍事拠点化と「一帯一路」を、中国の覇権奪取のための軍事戦略と見定めて、米国は、あらゆる対抗措置をとると宣言している。

 

3.南シナ海を平和の海に

南シナ海問題を根本的に解決するために、筆者は次の通り提案する。

 

①南シナ海協力機構の立ち上げ

 東南アジア諸国連合(ASESN)、中国、日本が参加して、南シナ海協力機構を立ち上げよう。

南シナ海をアジアのグローバル・コモンズと位置付け、周辺諸国の共有地として、資源や便益を共用するのである。

 最近、中国は、フィリッピンとの間で、資源の共同開発を進めようとしているが、これを東南アジア全体に広げるのが良いと思う。

中国は、「みんなの物は自分のもの、自分のものは自分のもの」と主張し、威嚇と札束で他国を従わせようとする癖がある。正義を大事にするよう真心を込めて説得すれば、わかってくれる人はいると思う。

 この構想は、上海協力機構(コラム参照)の海洋版である。日本は、米中の調停者になったつもりで、海域の平和増進のため機構の立ち上げに邁進したい。

 

②南シナ海行動規範の策定

東南アジア諸国連合(ASESN)と中国は、南シナ海の紛争予防のための仕組みとして、南シナ海行動規範(COC)の策定を進めている。李克強首相は、行動規範を3年以内に策定するとのべたが、法的起拘束力を持った、実効性と透明性のある規範を早急にまとめてもらいたい。

 行動規範は、将来、前項の協力機構の協定の一部に統合されることになると思われる。

 

4. まとめ(筆者コメント)

①南シナ海の軍事基地化は、習近平政権になって急激に進んだと思う。習氏は、中国の夢・中華民族の偉大な復興のために、国家の富強、民族の振興、人民の幸福を実現するという。中華ナショナリズムとどう付き合うか、それは、戦略的互恵関係の構築しかない。

 

②米中貿易戦争は、近々、中国の妥協で終息するが、覇権戦争の方は長く続くと思う。間を取り持つ、日本の外交力が問われる。

 

③東南アジア諸国連合(ASESN10か国も一枚岩ではない。ラオス、カンボジアは中国の子分、フィリッピンは半分子分であるが、ベトナム、マレーシアには骨がある。特に高齢のマハティール首相は、中国の札束支配を押し返そうとしている。

 

コラム 上海協力機構   中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、インド、パキスタンの8か国からなる多国間協力の枠組み。2001年に発足。政治、経済、文化面の協力のほか、軍事同盟の色合いも強い。

 

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新冷戦の脅威 ⑤軍事力競争の動向 [平和外交]

 新冷戦の脅威の一因となっている世界各国の軍事力や軍事費の動向を見てみよう。

 

1.世界軍事力ランキング(2018年版)

軍事力評価機関・Global Firepowerは、毎年、世界136か国の軍事力について、50以上の項目を総合的に評価して、軍事力指数を算出し発表している。2018年版のベスト10は下表のとおりである。陸海空軍の戦力や、保有天然資源も発表されているが、ここでは省略した。

6位までは核保有国であり、3位までと、4位以下には大きな差がある。韓国は日本より上位になっている。

 

国名

軍事力

指数

人口

(万人)

兵士数

(万人)

軍事費

(兆円)

軍事費対GDP比率%

軍事費の

増加倍率

アメリカ

0.0818

32,662

208

64.7

3.15

2.00

ロシア

0.0841

14,225

358

4.7

4.26

4279.54

中国

0.0852

137,930

269

15.1

1.91

22.54

インド

0.1417

128,193

420

4.7

2.49

19.89

フランス

0.1869

6,710

38.8

4.0

2.26

1.41

イギリス

0.1917

6,477

27.9

5.0

1.83

1.58

韓国

0.2001

5,118

582

4.0

2.55

4.90

日本

0.2107

12,645

31

4.4

0.93

1.12

トルコ

0.2216

8,084

71

1.2

5.60

10

ドイツ

0.2461

8,059

20.8

4.52

1.22

1.18

 注1)韓国の兵士数のうち、正規軍は60万人で、残りは予備役。

 注2)軍事費対GDP 比率と、軍事費の増加倍率はガベージニュースより転載。

 注3)軍事費の増加倍率は、1992年から2017年までの25年間。ロシアはルーブル大暴落の影響。

 注4)表にはないが、サウジアラビアの軍事費対GDP 比率はダントツの10.29%。

 

2.大国の軍事費は増えている

 1992年から2017年までの25年間で、アメリカの倍増に対し、中国は22倍、インドは20倍、韓国は5倍に増えている。

ロシアはルーブル大暴落で数値は異常だが、軍事費対GDP 比率が4.26%と非常に高いので、実質では何倍かに増えているに違いない。

日本は1.12倍でほとんど増えていない。

 

3. まとめ(筆者コメント)

 

①トランプ大統領は、同盟国の軍事費を対GDP2%にするよう要請している。これは、世界の軍拡を激化するものである。日本は安請け合いしてはならない。

 

②中国の軍事費は、すでに、15兆ドルに達しており、これからも増える勢いである。軍拡競争を緩和するため、日本はアジアの軍縮を主導する外交をやり、世界の軍縮につなげてもらいたい。

 

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新冷戦の脅威 ④中国の「TPP加入」のススメ [平和外交]

 新冷戦の脅威を緩和する方策を考えてみよう。結論はアジアを一つにすることだと思う。アジアで輝いている日本を見てみたい。手始めは何か。

 

1.TPPの交渉経過とアメリカの離脱

TPPとは、太平洋を取り巻く国々で、関税撤廃を目指し、自由で開かれた貿易を実現するという協定である。2006年に交渉が始まり、201510月に12か国の間で、大筋合意に達した。日本は、農家への打撃を心配しながらも、2013年にアベノミクスの起爆剤にしようと参加した。

 ところが、トランプ大統領の登場を機に、リーダーたるアメリカが2017年にTPPから離脱した。日本は、関係国に働きかけて、アメリカを除くTPP11の2018年末発効にこぎつけた。

 

2.中国のTPP加入の意義

 もともと、TPPは、隠された狙いとして、中国排除があった。「新冷戦の脅威」を克服する戦略として、逆に、TPPに中国を取り込む手があるのではないか。中国のTPP加入について検討してみよう。

 新冷戦の脅威①で述べたように、中国の覇権的挑戦の姿勢は、どれもこれも問題だらけであると思う。日本は、中国に問題点を指摘して改善を促し、TPPの加入資格が得られるレベルになってもらう必要がある。狭い了見で、品性に欠ける中国崩壊待望論は引っ込め、虎穴に入って大きな虎児(中国)を調教するくらいの気概を持ちたい。

 中国のTPP加入の意義は、新冷戦の脅威の軽減であり、アジア経済圏の発展であり、日本の国益と生存領域の拡大である。

 

3.インド太平洋戦略の新しい枠組み

 今、日米で、以前からあったアジア太平洋にインドをプラスした、インド太平洋という概念が提起されている。「自由で開かれたインド太平洋」戦略によって、台頭する中国を抑え込もうとしているようだ。

自由で開かれたという枕詞は、自由と民主主義の価値を重んじる国々がまとまって、共産主義や独裁国家を排除する意図である。しかし、価値観外交や、排除の論理からは何も生まれない。

 インド太平洋構想に中国を取り込んで、インド洋からアラビア海、湾岸、アフリカに至る経済圏を構築したい。この際、枠組みからアメリカを排除するのではない。アドバイザーとして重要な役割をはたしてもらおう。

 

4.中国の「一帯一路構想」との統合

中国の「一帯一路構想」は、ユーラシア大陸の東と西を結ぶ「陸と海のシルクロード」と呼ばれる地域に、交通インフラ整備(高速鉄道の建設)などの大規模な投資を実施することによって、地域経済全体の底上げを図るというダイナミックな構想である。

日本は、2017年に「一帯一路」に関心ありと表明し、参加の準備をしている。そこで、前項で述べたインド太平洋構想と一帯一路構想を統合し、より強力でパフフォーマンスの高い経済圏を構築したらいかがでしょうか。中国と未来の大国インドを、日本が取り持つ形になる。

統合によって、新冷戦の脅威は軽減し、世界の恒久平和に向かって、一歩、近づくことができると確信する。

 

5. まとめ(筆者コメント)

 

①中国はTPP加入の過程で、自国の非関税障壁を改善し、節度ある大国に産まれ代われると思う。

 

②新冷戦の勃発で、中国は日本に秋波を送っている。今がアジアを一つにするチャンスである。

 

③間違っても、米日対中露が敵対する、一触即発の大冷戦の構図を作ってはいけない。地球が壊れる。

 

④「中国はすぐに崩壊する」、「日本は属国にされてしまう」、「政治体制が異なる国同士は交われない」、などの小児病的な俗論がはびこっているが、全くナンセンスである。

 

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新冷戦の脅威 ③悪魔が操る悪魔の兵器 [平和外交]

 米ソ冷戦が終わったと思ったら、また、新しい米中新冷戦が始まった。前回のブログで述べたように、貿易戦争だけでなく、いまや、安全保障に関わる覇権争いの様相を呈してきた。

 

1.悪魔が操る悪魔の兵器

 いま、大国の間で、下表のとおり、新型兵器の開発競争が始まっており、まさに、悪魔が操る悪魔の兵器が続々登場している。

 

種類

性能

開発国

小型核兵器

核兵器の小型化、多弾頭化、長射程化、命中高精度化、戦略・戦術の多様化が進んでいる。

トランプ政権の「核戦略見直し(NPR)」宣言で、一層緊張が高まった。

核保有

5か国、

+北朝鮮

神の杖(宇宙兵器)

ロケットを取り付けた金属棒を軍事衛星からマッハ9.5で地上に突き刺す。貫通力は数百m。破壊力は核弾頭並み。

テイザー・ショックウエーブ

ワイヤー付きの電極針を敵に向けて発射、命中したら高圧電流を流し、相手を無力化

レーザー兵器

指向性エネルギー兵器。赤外線ビームを照射して、標的を破壊。米はすでに、ペルシャ湾の輸送揚陸艦に装備。

/

パワードスーツ

兵士の負担軽減をする動力アシストシステム。神経を流れる電気信号を感知して操作。

電磁パルス砲

(EMP砲)

電磁パルスを放射、電子機器を破壊。

虫型ドローン

カナブンや蚊の形状。偵察機能をもつ。

MQ-9 リーパー

軍用無人航空機(軍事用ドローン)。航続距離6000キロ、速度400キロ/h。

気象兵器

気象を操作する戦術兵器で、他国を弱体化。

//

宇宙兵器

人工衛星を兵器化し、他国の衛星や地上ミサイル基地を攻撃。宇宙戦争の勃発。

//

原子力巡航ミサイル

(ブレヴェストニク)

射程無制限のステルス巡行ミサイル

原子力魚雷

(ポセイドン)

原子力で海中を巡行し、空母や港湾を核攻撃するロボット兵器 レーダー衛星とペア。