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野党再編⑧ グローバル化への対応 [政治・社会]

  冷戦終結後、経済面で、貿易、直接投資、労働力移動を通じて、国際的交流が活発になった。これが経済のグローバル化で、多国籍企業が中核となって、世界経済をけん引している。

 経済のグローバル化にはメリットとデメリットがあるが、いまさら、グローバル化を止めるのは現実的ではないので、ここでは、大きなデメリットを取り上げて、その緩和策を考えてみよう。受け皿新党の目玉政策になると思う。

 

テーマ

問題点

受け皿新党の政策

1.
所得

格差対策

厚労省の2015年の調査によると非正規労働者は、1980万人 で、全体の37.4%であった。

 正社員の平均月給32万円に対し、非正規社員21万円で、37%低い。(大企業に限ると、43%低い)

非正規社員を無期雇用に切りかえる企業が最近増えてはいる。

不本意非正規労働者については、正社員に転換する仕組の採用を企業に課すべきである。

超富裕層向け、累進所得課税、資産課税を、国連に提起。

2.子どもの貧困対策

2012年の子どもの相対的貧困率(注1)は16.3%で、1985年の12.0%より高くなっている。

保健サービスの無償化のほか、貧困家庭に一定額の現金を支給。

 教育格差是正のため、幼児教育の無償化、高等教育給付型奨学金を拡充。

3.法人税引き下げの国際的競争の防止

企業誘致を狙って、多国籍企業に対する法人税引き下げ競争が激しく、各国とも財政悪化に苦しんでいる。

国連に問題提起して、法人税の下限を規制するなど、地球規模の問題解決をはかる。

4.租税

回避の防止

多国籍企業が税逃れを狙って、軽課税国に資産や事業を移す動きが絶えない。

最近もパナマ文書が漏洩して、租税回避や、資金洗浄の不正摘発が続いている。

消費者や地域社会の利害を代弁するPKO /NGOによるボイコット運動を、日本が主導して展開。

日本ではタックスヘイブン対策税制として、外国子会社合算税制があるが、もう一段徹底する。

5.構造

改革の推進 

国内産業の衰退を食い止め、競争力を強化するため、規制緩和による構造改革が必要。

農業分野については、担い手の育成や株式会社化などが有効。

旅行産業などはグローバル化と相性が良い。着地型観光や民泊の促進策が望まれる。



(注1) 国民の平均的な可処分所得の半分を下回る家庭で育てられている、18歳未満の子供の割合である。可処分所得の半分は、年122万円。(厚労省の調査)


 

コラム 経済のグローバル化について



経済のグローバル化は、国境を越えてモノ、労働力・資本・知識技術が移動することで、多国籍企業が中核となって進めてきた。


 社会主義圏の崩壊、新自由主義の勃興、情報革命や技術の急激な進歩で、輸送、通信などのコストが大幅に低下したことが、後押しした。

  

グローバル化のメリット:


  1.生産性向上、国際分業、比較優位、生産コスト低減、雇用環境変化


   2.技術や文化の発展、交流増による新しい価値の創造

   3.国際化による、金融、環境問題の地球規模化

 


 グローバル化のデメリット:


  1.産業の空洞化(国内産業衰退、富の移動、所得格差拡大法人税収減


   2.雇用の喪失(失業者増、雇用保険増、子供の貧困化


   3.文化の衝突(地方衰退、伝統の消滅)


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野党再編⑦ 受け皿新党の金融政策 [政治・社会]

 日本は1000兆円、一人当たり800万円の借金を抱えており、財政破たんの可能性があると、まことしやかに語られている。これは国民の納税意識を高め、増税を受け入れさせるための、財務省のプロパガンダである。財務省の本音は、豊富な財源を持って、歳出権を行使することで、大きな顔をして天下りしたいだけである。

借金は、国でも、国民でもなく、政府の負債であり、国民は債権者である。公表されている最新の公表データは2015年度(2016/3/31現在)である。これを使って、本当の負債を算出してみよう。

 

1.政府の負債を資産と対比して見る(下図参照)
負債残高は1,193兆円、資産残高672兆円を差し引くと、純負債は521兆円である。

資産のうち、一部、換金が難しい資産もあるが、破たんに直面すれば、奥に手は出せる。

負債残高1,193兆円(うち国債918兆円)

資産残高672兆円(換金容易365兆円)

純負債521兆円

 

2.政府と独立行政法人等の子会社の連結決算

 負債残高は1,424兆円、資産残高959兆円を差し引くと、純負債は465兆円である。

負債残高1,424兆円(うち国債780兆円)

資産残高959兆円

純負債465兆円

 

3.日本銀行の単独決算(2015年度末現在)

下記の当座預金は市中金融機関の準備金や国債売却高。3兆円は純資産で資本金等。

負債402兆円(うち日銀券発行高95兆円、当座預金275兆円)

3兆円

資産405兆円(うち日銀保有国債349兆円)

 

4.政府と日本銀行の連結決算

 政府は日本銀行に5割以上出資しており、子会社として監督権限を持っている。政府と日銀を合わせて統合政府と呼んでおり、欧米でも使われている考え方である。

日銀保有国債349兆円は、政府の純負債と相殺が可能である。相殺すると、政府純負債は116兆円となる。これは国内総生産(GDP)の22%に過ぎず、大問題ではない。

 

純負債465兆円―日銀保有国債349兆円=政府純負債116兆円

 (日銀の負債である日銀券や当座預金は、無利子で償還期限もなく、純粋の負債ではない。)

 

5.まとめ 政府が財政破綻しない三つの理由

  1. 国債の金利が世界一低い(0.018%)

  2. 国債の最終的な債権者は日本国民

  3. 国債は円建てで、円通貨を発行する日銀を子会社に持つ

以上、三つの理由から、日本政府が発行する国債で、財政破綻を起こす可能性はゼロである。

 

コラム 異次元緩和で国債市場に閑古鳥

 日銀の国債保有残高は、173月末現在430兆円で、発行残高の40%を占める。日銀の買い占めで国債の価額は上がり、長期金利は下がった。一部の国債はマイナス金利になっている。商売にならないとして、三菱東京UFJは国債取引の資格を返上した。異次元緩和から4年で、民間銀行の国債保有率は7%に半減し、取引部署には閑古鳥が鳴いている。

アベノミクス第一の矢で、「2年程度で物価上昇率2%」としたが、達成期限は6度も先送りされた。第三の矢である成長戦略が十分に機能しないこと、消費増税でマッチポンプをやったことが、誤算の原因である。ノーベル賞受賞者が多い日本は、5年もすると中国に抜かれそうである。技術開発投資の重点的投入と、一人当たりの生産性向上のための、思い切った投資が待たれる。

 

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野党再編⑥ 受け皿新党の経済政策 [政治・社会]

 反自民受け皿新党が、過半数の国民の支持を得るために、重要な経済政策について考えてみよう。

 

1デフレ脱却が最優先課題

 

デフレは継続的に物価が下落し、企業収益減少、賃金引き下げ、所得減少、需要縮小、物価下落の悪循環が起こり、日本が発展途上国に戻る現象である。

2016年の消費者物価指数は前年比-1.3%(コアCPI)、2017年は0.5%程度に持ち直している。また、実質成長率は20161.3%で、2014年の-0.5%から見れば持ち直している。

この流れを維持しながら、消費者物価上昇2.0%、実質経済成長(GDP3%程度が定着するまで、景気対策の手を緩めないのが肝心である。

 

2.期待されるデフレ対策

 

政府は1991年のバブル崩壊から今日まで、20数年にわたってデフレと戦ってきたが、少し良くなると、財政再建の声に押されて、デフレ対策の手を緩めてしまい、デフレに逆戻りする政策の失敗を繰り返してきた。

 今後は、国債発行によって、一人当たり生産性向上のための大胆な戦略的投資を行って、需要不足を解消し、経済成長を遂げる日本を取り戻したい。投資対象は、民間投資も含めると、設備投資、人材開発投資、技術開発投資、公共投資の4分野である。

 生産年齢人口が減少する日本では、デフレ期に戦略的投資を行って、数%、経済成長できる体質を創るのが必須である。経済成長の結果、2%程度の物価上昇が認められたら、経済成長の果実(税収増)を財政再建に回すことができる。

 

 国債という借金による財政破綻が喧伝されているが、心配は杞憂である。次回の当ブログで、受け皿新党の金融政策について述べる。

 

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野党再編⑤ 受け皿新党の経済財政政策 [政治・社会]

  反自民受け皿新党が、過半数の国民の支持を得るために、重要な経済財政政策について考えてみよう。

 

1.アベノミクスの評価と対応

アベノミクスは、2012年の第2次安倍内閣において、経済成長を狙った政策で、下表の通り、「三本の矢」からなるとされた。その後、2013年に消費税引き上げに関する第四の矢が追加された。

アベノミクスの評価と、新党としてどう対応するか、経済財政政策を考えてみよう。

 

 


アベノミクス四本の矢

アベノミクスの評価

受け皿新党の代案

1.大胆な金融政策

2%のインフレ目標、無制限の量的緩和、円高是正、日銀法改正。

5年経過しても、2%のインフレ目標は達成されていない。

円安誘導には成功し、株価が上昇したのは成果であるが、他の矢の政策とベクトルが合わず、デフレ脱却に至っていない。

異次元金融緩和政策は当分継続する。

量的緩和を終了する、いわゆる出口戦略の実施時期には細心の注意を払う。

2.機動的な財政政策

大規模な公共投資(国土強靭化)、  日銀引き受け建設国債発行。

財政健全化の声に押されて、公共投資を大幅削減したため、せっかくのデフレ脱却の芽が摘まれてしまった。

日銀引き受け国債は倍以上増えて400兆円に達したが、民間投資は沈滞したままである。

道路や橋梁などの老朽化は待ったなしの状況である。国土強靭化を目指して、計画的に公共投資を実施する。

生産性向上に資する投資もして日本経済の長期低迷を脱しよう。

3.民間投資を喚起する成長戦略

投資の促進、経済のグローバル化、人材の活躍強化、新たな市場の創造

 

有効求人倍率1.52倍、失業率3.1%、だが賃金は上がらない。

実質経済成長率は1.3%(2016年)と低迷している。

法人税は23.4%に引き下げた(2016年)が、企業の設備投資は増えない。

若者・女性の活躍、電力、農業、医療分野の改革は道半ば。

TPPはアメリカの離脱でとん挫、新市場創造は成果なし。

日本のような人口減少社会では、一人当たりの生産性を向上する以外に生きる道はない。 

 国土強靭化、人材開発、技術開発のため、公共投資を先行させ、民間投資を喚起すれば、年5%程度の経済成長は夢ではない。

 AIなど先端技術を駆使し、生産年齢人口の減少を逆手にとって、産業革命を起こそう。

4.消費税引き上げによる財政健全化

経済成長と財政健全化の両立。

財政健全化を目指して、20144月に消費税率を8%に引き上げたが、財政の赤字体質は全く改善されていない。

201810月予定の消費税10%への増税は、急ぐべきではない。延期すべきである。


2.まとめ  受け皿新党の経済財政政策

異次元金融緩和政策は継続するが、終了時期は注視する。

②生産年齢人口の減少をチャンスととらえ、一人当たりの生産性向上に役立つ投資をする。安易に移民に頼ることはしない。

③国土強靭化、人材開発、技術開発投資により、年5%程度、経済成長できる社会にする。

④消費税10%への増税は、当面、延期する。

 

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野党再編④ 受け皿新党のアイデンティティ [政治・社会]

 反自民受け皿新党が、過半数の国民の支持を得るために、核になる考え方、すなわち新党のアイデンティティを考えてみよう

 

1.受け皿新党の安全保障政策

争点はたくさんあるが、最重要争点は安全保障であろう。安全保障に関わるいくつかのテーマについて、受け皿新党のとるべき政策を、安倍政権のそれと比較しながら考えてみよう。

 

最重要争点

自民党・安倍政権

反自民・受け皿新党

1.安全保障は抑止より安心供与

安倍政権は、抑止政策に熱心である。安保法を強引に通し、集団的自衛権を行使できるようにした。すなわち、海外でも武力行使ができる国になり、周辺国の軍拡をあおる結果を招いた。かつての軍事大国回帰路線は最悪である。

憲法九条が許容する、専守防衛を堅持し、抑止より、平和外交による安心供与政策に専念する。すなわち、日本は、平和大国・国際協調主義のブランドを確立し、「人間の安全保障」(注1のフロントランナーになる。

2.日米同盟一辺倒より、アジア外交最優先

安倍政権は、中国、北朝鮮を仮想敵と定め、アメリカの軍事力に縋りついて対抗しようとしている。日米同盟強化一辺倒で、それ以外の選択肢は眼中にない。

力には力の外交姿勢のため、東アジア外交はさせてもらえていない。

日本は近隣諸国の懐に飛び込んで、地域のことは地域で解決するための、地域共同体(注2の創設という大きな目標に向かって外交力を結集する。地域ごとの平和の総和が世界の平和につながるのだと思う。

3.美しい国より、人にやさしい国

安倍首相は、祖父・岸信介元首相を裁いた東京裁判への恨みが強く、ナショナリズムをあおるような、歴史修正主義的な言論が絶えない。アジアの人々から警戒感や不快感を持たれている。

日本は安倍首相流の強くてコワモテの大国になるより、小さくてもカワイイ国、人にやさしい国、世界中から愛される国になりたい。また、アジアで頼りにされる国になりたい。

4.北朝鮮脅威論は捨てる

米国は、核とミサイルの実験を繰り返す北朝鮮に対し、軍事的な威嚇を繰り返している。安倍政権はそんな米国を支持し、圧力の強化を催促している。

核廃棄を迫って武力をちらつかせるだけでは、事態を悪化させるだけである。

最近北朝鮮は、大変危険な国になったが、いま必要なのは米国を説得して、対話を再開することである。これは、独裁体制を容認することではなく、対話の中から時間をかけて氷を溶かすことである。時間稼ぎをされるという心配は当たらない。

 

1「人間の安全保障」 :国家の安全保障を補完する概念で、人間一人ひとりに着目し、人々が恐怖と欠乏から解放され、尊厳ある生命を全うできるような社会づくりを目的とするもの。1994年の国連開発計画で提起された理念である。日本では、故小渕恵三元首相、森喜朗元首相らが、人間の安全保障のための基金や委員会設立に注力した。日本は軍事を捨て、平和大国・中級国家として、この分野で先導すべきである。

注2:「地域共同体」 :近隣諸国が、地域で、信頼、友好、協同、平和な関係を築く枠組みである。当面、経済成長戦略、安全保障、気候変動、防災対策などの相互に関心の高い課題について、共同で問題解決を目指すことになる。対象国は、日、中、韓、東南アジア諸国、オーストラリア、ニュージーランドなどである。将来、インドやロシアなどを含めたアジア連合へつながっていく。

 

2.まとめ 受け皿新党の外交戦略

①日本は国際協調主義をモットーとし、平和大国として、世界から頼りにされる国になる。

②アジアでは、近隣諸国と協調して、地域連合創設の世話役を担う。時間をかけて、対米独立を図る。

③軍事大国への夢は捨て、中級国家として、人にやさしい国、世界から愛される国になる。

④対話を大事にする国に、ミサイルを打ち込む国はない。北朝鮮の脅威をあおるのはやめよう。そして日本は、対話に向け米国を説得しよう。

 

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野党再編③ 反自民の受け皿新党の立ち上げ [政治・社会]

 小池百合子東京都知事に近い、若狭勝衆議院議員が、87日、政治団体・「日本ファーストの会」の設立を発表した。民進党を離党した細野豪志を交えて、年内に国政新党を結成すると思われる。

反自民の受け皿新党を目指している民進党と連携して、政界再編を果たすシナリオを考えてみよう。

 

1.「日本ファーストの会」と民進党の政治信条

反自民の受け皿新党のよって立つ基盤は自由と平和を愛する国民である。リベラルあるいわ中道左派と呼んでもよい。民進党支持者をはじめ無党派層の多くが、この範疇に属すると思われる。

民進党は91日に党首選があり、その後に選択される政策を予想して下表に記載した。日本ファーストの会についても、予想される政策を並べて記載した。

 

主要争点

自由と平和を愛する

選挙民

中道左派

党首選後の民進党

予想される政策は

民進党左派

日本ファーストの会 

予想される政策は

民進党右派

憲法九条改憲

反対:九条の平和主義は絶対守る

反対:急ぐテーマではない

賛成:自衛隊明記。

 

集団的自衛権

(安保法)

反対:専守防衛の精神に反する

反対:憲法違反

賛成:中国・北朝鮮への手当に必要

外交・安全保障

(日米同盟)

国際協調により、平和を維持。日米同盟一辺倒ではだめ。

複数外交カードを持つべきで、対米一辺倒はいけない。

安全保障は現実路線で、日米同盟維持。

核兵器禁止条約

 

加盟:122の加盟国と協調し、核保有国に政策変更を迫る。

加盟:唯一の被爆国として、核兵器廃絶運動の先頭に立つ。

保留:核抑止の考えは捨てられないが、

核廃絶志向はある。

原発ゼロ

賛成:速やかに

賛成:2030年まで

賛成:2030年まで

消費税

増税延期

増税延期

態度は不明

総合評価

戦争は嫌。戦争の種をまく政策はダメ。

無理な要望でも、実現の手当をするのが政治家だ。

左記の選挙民と考えが近い。

 

民進党右派と、小池百合子氏の合同で、保守寄りだが、自民受け皿新党らしく振舞うと思う。

 

2.反自民の受け皿新党立ち上げのシナリオ

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3. 結論 

   小池都知事を新党の党首に担ぎ出せば、自民に勝てると予想する。

     右派の党首でも、反自民なら大丈夫と思う。

 

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野党再編② 民進党党首選と政策課題 [政治・社会]

 民進党は、20169月現在、9つのグループに分かれた、125人の寄り合い世帯であるが、曲がりなりにも野党第一党である。反自民受け皿野党の核になるには、今回の、党首選をスマートにこなさなければならない。

1.党首選立候補者の政治信条

 9月1日に行われる民進党の党首選で、立候補者は、枝野幸男、前原誠司の両氏になる模様である。

民進党のターゲットとなる国民は、中道左派で、下表に記載のとおり、戦争が大嫌いな、平和を愛する選挙民である。国民の6割はこれに該当すると思われる。

両氏の政治信条を言行録から調べて、下表に併記してみた。両氏には左派と右派ほどの差があるが、どちらが党首になっても、選挙民に寄り添い、裏切ることはないと信じる。

 

主要争点

自由と平和を愛する

選挙民(中道左派)

民進党

枝野幸男

民進党

前原誠司

憲法九条改憲

反対:九条の平和主義は絶対守る

反対:急ぐテーマではない

保留:自衛隊明記

が持論だが、緊急ではないと発言

集団的自衛権

(安保法)

反対:専守防衛の精神に反する

反対:憲法違反

賛成:中国・北朝鮮への手当に必要

外交・安全保障

(日米同盟)

国際協調により、平和を維持。日米同盟一辺倒ではだめ。

複数外交カードを持つべきで、対米一辺倒はいけない。

日米同盟をベースに、自立と協調をめざす。

核兵器禁止条約

 

加盟:122の加盟国と協調し、核保有国に核廃絶を迫る。

加盟:訪中時、中国の核実験に抗議し、横断幕出す。

保留:核抑止の考えは捨てられないが、

核廃絶志向はある。

原発ゼロ

賛成:速やかに

賛成:2030年まで

賛成:2030年まで

消費税

増税延期

増税延期

10%に増税し、手厚い生活保障を実現する

総合評価

戦争は嫌。戦争の種をまく政策はダメ。

無理な要望でも、実現の手当をするのが政治家だ。

ハト派の現実主義者。左記の選挙民と考えが近い。

党首には適しているが、カリスマ性が欲しい。

日本会議に所属し、保守二大政党制をめざす。党首になるには、自己主張は封印し、選挙民に向き合うこと。

 

2.反自民受け皿野党のリーダーに望む

①国民(選挙民)の声を、真摯に聞くこと

②国民(支持者)の要望を、必死で実現する手段を考えること

③自分の政治信条を押し付けないこと(優れた技術の製品もニーズに合わなければ売れない)

④固定観念にとらわれないこと(日米同盟一辺倒でなく、複数の外交カードを持つこと)

 

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野党再編① 反自民の受け皿新党 [政治・社会]

 当ブログは、国民の知る権利シリーズを投稿中であり、フェイクニュース、「こんな人たち」と言論の自由などのテーマが残っているが、いったん中断し、いま、旬の野党再編について考えてみよう。

 

ⅰ.主要政党の政策の一致度

安倍一強政権の暴走が、目に余る段階にきている現在、自民党に代わり受け皿となる野党が待望されている。あまりの寄り合い所帯のため、民主党政権は失敗したが、跡を継いだ民進党が中核となって、他の政党と合併や連携(選挙協力)することで、再び力を取り戻すのが不可欠である。

そこで、合併や連携を果たすには、ある程度政策の一致が必要である。下表は、主要政策の一致度を、目で見える化した表である。各党のマニフェストから、大まかに推定してプロットした。教育、環境、働き方など差が少ないテーマは省略してある。

政策一致度の点数は、自民党+20、公明党-9、民進党-6、共産党-20となった。自民は右派、公明、民進は中道左派、共産は左派とみなすことができる。

 

  <<主要政党の政策の一致度診断表>>

 

                 凡例(点数)  ― -2――-1――――+1――――+2――

1.人権尊重:

       人本位主義 ――――――――――― 国家主義

2、憲法九条:

        九条護憲 ―――――――――――― 九条改憲

3.安全保障:

      国際平和主義 ――――――――――― 日米同盟

4.集団的自衛権(安保法):

   集団的自衛権 反対 ―――――――――――――― 推進

5.核兵器:

          廃絶 ―――――――――――― 留保

6.北朝鮮:

          対話 ――――――――――― 制裁

7.原発:

          廃絶 ――――――――――――― 活用

8.消費税:

          5% ―――――――――――― 15

9.経済成長戦略(アベノミクス):

反対 ――――――――――――― 賛成

10.社会保障:

格差是正 ―――――公民―――――――― 成長重視 

 

ⅱ. 民進党を中核とした反自民受け皿新党

 民進党は、蓮舫党首の辞任により、党首選の最中である。解党的出直しで、反自民の受け皿となり、政策で国民に支持される政党に生まれ変わってもらいたい。

自由党や社民党との合併が推奨される。また、将来、小池都知事の都民ファーストと、国政レベルで連携できれば、党勢の急拡大が期待できる。しゅんとしていないで、やる気を見せるのが大事である。

 

ⅲ.受け皿新党と公明党、共産党の選挙協力

上の表で分かるように、民進党は中道左派で、政策は公明党と非常に近い。民進党は、公明党を自民党から引き離す戦略を持とう。共産党とは少し距離があるが、克服できない距離ではない。公明党や共産党との選挙協力を積極的に進めて、政権交代を実現しよう。

 

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国民の知る権利③ 情報公開と説明責任 [政治・社会]

 安倍政権下で、「国民の知る権利」が蔑ろにされている現状は、看過できないところまで来ていて、現に安倍内閣の支持率は30%前後に落ち込んでいる。

国民の知る権利の現状とあるべき姿について、新聞の役割や、情報公開などを題材に、数回に分けて考えてみよう。

 

1.PKOの日報をめぐる経緯(20167月から20177月まで)

 南スーダンのPKOで、「戦闘」と記された日報の開示請求に対し、下記の通り、情報公開と説明責任において、防衛省と稲田大臣の対応に齟齬があった。

日報関連の事実

防衛省と稲田大臣の対応

/12

南スーダンのジュバで、

「戦闘」と日報に記載

 

省内で、日報は1~23日で廃棄可能な文書とされている

9/30

フリージャーナリストが、

上記日報の開示を請求

12/2

 

12/16

日報は廃棄済みとして、防衛省が不開示を決定(大問題

稲田氏、日報の再調査を指示

12/26

統合幕僚監部に、日報の電子データがあることが判明

/27

 

/7

稲田氏に統合幕僚監部での、日報発見を報告

統幕発見の日報を公表

1/

陸自でも日報の電子データを確認(陸自のリークか)

 

(これから後は、稲田氏の虚偽答弁の問題)

2/15

陸自のデータの対応を、幹部会で公文書ではないとして、非公表を決めた。

3/16

稲田氏は、陸自のデータがあったことについて、報告を受けていないと答弁 (虚偽答弁?

3/17

陸自の情報管理に批判あり、稲田氏が特別防衛監察を指示

7/19

指示した稲田氏も監察を受け、「日報があったという報告は受けていない」と繰り返し答弁。

 

2.防衛省の情報公開と説明責任の問題 

防衛省の過去の情報隠ぺい問題は枚挙にいとまがない。安全保障や外交に深くかかわる防衛省では、情報公開について難しい問題があることは認めるが、障害を乗り越えないと国民の信頼は得られない。

防衛省は、いま、①隠蔽体質にどっぷり浸かっており、②シビリアンコントロールが欠如し、求心力が喪失していて、危機的状況である。

防衛省のホームページには、日本の防衛最前線の活動状況が掲載されていて、頼もしく感じているが、 統合幕僚監部の報道発表資料を見ると、南スーダンPKOについては、要員交代や、車両事故などの限られた報告のみで、進んで情報開示する積極性が見られないように思われる。

国民の安全に直結する活動ゆえに、その内容や結果について、利害関係者(国民)に真摯に報告する説明責任がある。

 

3.提案 :防衛省の情報公開と説明責任の在り方

 ①南スーダンのPKOなど、国民の反対の多い活動こそ、丁寧な報道が必要。日報を一か月ごとに月報にまとめて報告するなどの配慮を期待。(すでに撤収したので、次回に期待)

 ②他の自衛隊の活動についても、原則公開として透明性を確保し、国民に考える材料を提供。

 ③シビリアンコントロールが正常に機能するよう、大臣、背広組、制服組の情報伝達を万全に。

 

4.追伸 : 726日から27日にかけて、岡部陸幕長、黒江事務次官、稲田防衛相が相次いで辞任を表明した。28日に特別防衛監察の結果発表があり、情報公開法5条の情報開示違反が指摘された。情報公開と説明責任の重要性が改めて確認された辞任劇であった。


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国民の知る権利② 御用新聞・読売 [政治・社会]

 安倍政権下で、「国民の知る権利」が蔑ろにされている現状は、看過できないところまで来ていて、現に安倍内閣の支持率は30%台に落ち込んでいる。

国民の知る権利の現状とあるべき姿について、新聞の役割や、情報公開などを題材に、数回に分けて考えてみよう。

 

1.読売新聞は、前川個人攻撃に加担(526日)

 

紙名

記事の概要

報道姿勢の問題

読売新聞

 

社会面

 3段抜    

前川・前文部科学次官の発言:

“加計学園の獣医学部新設をめぐり、「総理の意向」が書かれた文書は本物”と明言。

官邸: “政府見解を否定する異例の発言で、「なぜ在職中に言わなかったか」”

官邸に不都合な、「総理の意向」文書の隠蔽工作に加担し、国民の知る権利を奪った。

読売新聞は、官邸の広報誌に成り下がっている。

読売新聞

 社会面

 3段抜

 

上記記事と同頁    

前川・前文部科学次官の「新宿歌舞伎町の出会い系バー通い」の記事: “行ったのは事実と発言。(額の汗を拭く写真掲載)”

店関係者の証言:“2年前から頻繁に通い、値段の交渉をして店外に連れ出したこともあった。”

後に、公明正大な実地調査と判明。

官邸から材料を提供されて、個人攻撃に加担した。

額の汗を拭く写真を掲載して印象操作を図った。(悪質)

ろくに取材もせず、官邸のちょうちん持ちをした。

 

2.読売新聞は、下村元文部科学相の闇献金隠蔽に加担(630日)

 

紙名

記事の概要

報道姿勢の問題

読売新聞

 

社会面

 4段抜    

629日発売の週刊文春の特ダネ記事に反論する下村氏の記者会見:  下村氏「加計から200万円」否定、闇献金報道「告発も検討」

 

取材もせずに記者会見の内容を垂れ流しただけ。

下村元文部科学相の擁護に夢中で、国民の知る権利を奪った。

朝日新聞

 

 社会面

 8段抜

 

    

629日発売の週刊文春の特ダネ記事に反論する記者会見の記事: 加計側持参200万円を認めたが、 提供者とされる11名の詳細は明かさなかった。

(一人20万円以下の寄付は収支報告書に記載しなくてよいが、11名が不確かなら、政治資金規正法違反になる。)

朝日新聞は、上記社会面のほか、14段抜き、総合28段抜き、総合36段抜きの記事を掲載した。

朝日新聞は、多面的な取材により、国民の知る権利を満たし、権力者の腐敗や不正を監視する機能を十分に果たしている。

政治家や右翼から毛嫌いされるのは当然で、逆に名誉なことである。

読売に比べると、朝日の当日の紙面量は5倍になっている。

 

3.まとめ(報道機関と政権の在り方) 

  1. 読売新聞は、官邸からの情報提供で、個人攻撃に加担し、官邸の広報誌に成り下がった。

  2. 読売新聞は、官邸や当事者の隠蔽工作に加担し、国民の知る権利を奪った。

  3. 朝日新聞は、政治家や右翼に嫌われているが、国民からの権力監視の委託に応えている。

  4. 官邸は、情報開示を怠り、真実を隠した。(よらしむべし、知らしむべからず)

  5. 安倍首相は、岩盤規制を壊したと誇らしげに言うが、問題はそこではない。お友達優遇だ。


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国民の知る権利① 表現の自由の構造 [政治・社会]

 安倍政権下で、「国民の知る権利」が蔑ろにされている現状は、看過できないところまで来ていて、現に安倍内閣の支持率は30%台に落ち込んでいる。

国民の知る権利の現状とあるべき姿について、新聞の役割や、情報公開などを題材に、数回に分けて考えてみよう。(下図参照)

 

1.「表現の自由」の構造

日本国憲法には、基本的人権(第11条)と、表現の自由(第21条)が規定されている。これは、日本人が、戦争に負けて、苦難の中から、ようやく手にした貴重な権利である。

 表現の自由は、大変広い概念で、報道の自由、情報公開請求権、言論出版、集会結社の自由などを含んでいる。

日本人一人ひとりにとって重要な「国民の知る権利」は、表現の自由に由来し、報道の自由などによって充足されると思う。権力は必ず腐敗するので、監視が必要である。筆者は、新聞や放送の代金は、権力の監視料、委託料と考えている。御用新聞を買うつもりはない。

 

2、国家権力と国民の権利の相克

 国家は、立法府、司法府、行政府からなり、国民の権利・義務と利害衝突を起こすことがある。特に、行政権との衝突は時々みられる現象である。

外交や安全保障に関しては、国家の統治行為として国民の利益に優先しても、やむを得ない場合がある。一方、検閲行為はいかなる場合も禁止されているが、共謀罪の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法が施行された現在、一抹の不安がある。

全体的にみて、国民と国家の利害が衝突した場合、最大限、国民の権利が尊重されなければならない。国民は自信をもって権利の主張をすべきである。

 

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核兵器禁止条約 ③筆者の提案 [世界平和]

 

 核兵器を法的に禁止する条約の交渉会議が、およそ115か国が参加して、国連本部で開催され、77日までに採択される見込みである。前2回で、禁止条約の概要、日本の対応、賛否の論点整理について述べた。今回は、筆者の提案を述べよう。

 

1.核の傘の上に、新しく大きい傘を作ろう

 国連に、「核安全保障機構」(仮称)を創設し、核保有国を機構に取り込んで、核の一元管理を図る提案である。核の傘の上に、大きな核の傘を被せることで、地球規模の核抑止、戦争抑止の体制ができると思う。国連が、核兵器による安全保障の推進者、管理人、執行者となって、核保有国の核兵器の査察、監視を実行することになる。

 現在、国連の力は弱いがもっと強化できるはずである。この大きな核の傘が機能するようになれば、核兵器の全面的な廃絶が視野に入ってくると思う。

 危険な魔物を退治するには、斬新なアイデアが必要で、これこそ、21世紀の核廃絶戦略である。


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2.核安全保障機構への移行措置

 日本が、アメリカを説得して、まず、土俵を作ってほしい。ロシアが一番の難敵であるが、クリミア半島の帰属を一定期間認める条件で折り合えると思われる。中国を含むその他の核保有国の説得はそれほど難しくはない。国連の制裁を上手に使うべきである。

 

3.提案理由

核保有国の核兵器保有の理屈は、核抑止、テロの脅威、大国の権威の象徴、軍事産業などの既得権益層の保護、近視眼的なナショナリズムの満足の5つである。

テロの脅威については、通常兵器で十分対応できる。ISのようなテロ国家が万一保有した場合、報復攻撃の目標が定かでないため、どちらにしても核兵器は使用できない。

核抑止以外の理屈は、核の害悪の大きさを考えれば、克服は容易である。

要するに、核兵器は、21世紀の現在、人道上使えない兵器である。金食い虫の核兵器を後生大事に保有している理由はもはやなくなっている。

 

コラム 国連安全保障理事会決議1887

 2009年にオバマ大統領が主導してまとめた、「核兵器のない世界」構想で、決議は全会一致で採決された。内容は、核不拡散体制の強化、核実験禁止条約の早期発効、核分裂性物質生産禁止条約の交渉促進、非核地帯構想の推進などであるが、核廃絶には程遠い決議である。

 非核地帯としては、ニュージーランド、オーストリア、フィンランドなどが名乗りを上げている。日本は非核三原則があるが、疑わしく、アメリカの核に依存している。

 

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核兵器禁止条約 ②賛否の論点整理 [平和外交]

核兵器禁止条約 ②賛否の論点整理

核兵器を法的に禁止する条約の交渉会議が、およそ115か国が参加して、国連本部で開催され、77日までに採択される見込みである。前回、禁止条約の概要、日本の対応について述べた。

今回は、禁止条約に対する賛否の論点整理をし、次回、筆者の提案を述べよう。

 

1.核兵器禁止条約に反対する日本政府や国民の主張

●核抑止力は必要

核兵器保有国は核戦争の抑止力として手放せない。

日本にとって、核の傘による拡大抑止力は手放せない

隠れて核兵器や生物兵器を保有しようとする、ならず者国家を利する。

●交渉会議の進め方、タイミングの問題

核保有国と核の傘に入る多くの国が交渉会議に参加していない。

この条約では、保有国と非保有国の対立を深めるだけで、核廃絶にはつながらない

核軍縮策としては現実的でない、国際社会が不安定化する

核実験を禁止しても、コンピューターシミュレーションによる実験の検証は困難

国連の力が弱い現在、軍事産業の発言力を抑えるのは至難。

●反対する日本の一部国民(ネトウヨ含む)の主張

核兵器禁止は日本政府ではなく、米ロ中国や北に言え

日本政府批判はナンセンス、反日マスゴミのねつ造

無知なお花畑の芸能人(渡辺謙さん)はよく勉強してから言え

核の傘がなければ、中国が好き放題をする

泥棒を禁止して、泥棒がいなくなるか

北朝鮮にどう対応するのか、現実をわきまえろ

 

2.核兵器禁止条約に賛成する国や日本国民の主張
●核抑止力は無効

核兵器の破壊力を盾に、国益を守ろうとするのは間違い。

先制不使用の原則があれば、核兵器が戦争に使われることはない。核抑止力は無用になる。

核保有国は先制不使用を宣言すべきだ(意外なことに、中国だけが容認している。)

●核兵器は絶対悪、人道法違反

核兵器は必要悪でなく絶対悪。核では世界を救えない。

核兵器は安全保障の側面より、人類壊滅被害を重視すべきだ。

生物化学兵器、対人地雷、クラスター弾は禁止条約が発効済。核兵器だけに反対は不当。

テロに核兵器がわたるおそれがあり、早急な廃絶が必要。

●賛成する日本国民(被爆者を含む)の主張

被爆者の気持ちを理解できない人が多い。核廃絶国際署名 296万筆。

核を持ちたい、核の傘に縋りたい政治家が多すぎる。

政治家に、北朝鮮の核開発を非難する資格があるか。

交渉会議に参加するなかで、英知を集めた禁止策の構想を待望している。

広島出身の岸田外相は参加派だが、官邸(安倍首相)に屈したようで、残念だ。

コラム 世界の核兵器数 2014年現在9,920

 米4,760、ロシア4,300、英225、仏300、中国250、インド110、パキスタン120、イスラエル80、北朝鮮10未満 (1980年代には世界中で最大64,099あった。)

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核兵器禁止条約 ①日本政府の対応 [平和外交]


 核兵器を法的に禁止する条約の交渉会議が、およそ115か国が参加して、国連本部で開催され、77日までに採択される見込みである。そこで、禁止条約の概要、日本の対応、賛否の論点整理、筆者の提案について、3回に分けて述べよう。


 

1.核兵器禁止条約の概要



草案は、核兵器は国際人道法に違反するとして、核兵器の製造、保管、実験、使用を禁じている。しかし、核保有国や、核の傘に依存する日本や大半のNATO加盟国は、核軍縮策としては現実的でないとして、反対し、交渉に参加していない。一方、北朝鮮は交渉に参加していて、賛成すると思われる。皮肉な結果である。



2.日本政府の立場と反対する理由



 日本政府は、核兵器の非人道性に対する正しい認識を持ち、「核兵器のない世界」を目指しているが、今回の核兵器禁止条約交渉には、核保有国と核の傘に入っている国の参加がなく、この交渉を進めると、核兵器保有国と非保有国の対立を深めるだけで、核廃絶にはつながらないと考えて、条約に反対することになった。唯一の被爆国である日本が、この禁止条約に参加せず、反対するのは残念だ。


 

コラム 核廃絶に向けた、その他の取り組み



 核廃絶に向けた国連の主な取り組みとして、下記がある。


 1.NPT(核拡散防止条約) すでに核を持つ5つの国連常任理事国を核保有国と認めて、誠実な核軍縮を求めるとともに、およそ190の締約国には、核兵器を持たないよう義務づけた条約。条約に加盟していないインド、パキスタンが核実験をし、脱退した北朝鮮が地下核実験を強行するなど、NPTには大きなほころびがある。

2.CTBT(包括的核実験禁止条約) 宇宙空間、大気圏内、水中、地下での核実験を禁止する条約。アメリカ、インド、パキスタンなどで、批准の見通しが立たず、20年以上発効していない。

3.FMCT(核兵器用分裂性物質生産禁止条約) 核兵器用プルトニウム等の生産禁止を求める条約で、まだ交渉が開始されていない。

4.核兵器廃絶決議案  「核兵器のない世界」の実現を目指して、NPT体制の強化や、核戦力の透明性向上などの共同行動を求める決議案。
2016
12月に日本が、アメリカを含む109か国を代表して、国連に提出した。アメリカを引き入れられたのは日本の手柄である。採決結果は賛成167、反対4(中国、北朝鮮、ロシア、シリア)、棄権16であった。

5.IAEA(国際原子力機関)  原子力の平和利用を促進し、軍事転用や、核テロを防止するための国際機関で、加盟国は167か国。

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安倍首相の憲法改正案は不純 [平和外交]

自民党は安倍首相の意向に沿った憲法改正原案の年内取りまとめを決めた。衆参で2/3の議席を持つうちに、遮二無二改憲の実績を残そうとしているようで、動機が大変不純である。

 

1.安倍首相の憲法改正原案と問題点

憲法改正原案の内容

安倍首相の意図(想定)

問題点

憲法九条に第3項を設け、自衛隊の存在を明記する

  個別的自衛権に加えて、集団的自衛権を持つ日本は、強力な武力を持つべきだ

  公明党の加憲の考えにも合致する

  軍拡競争がひどくなる

  九条2項の戦力不保持と自衛隊の不整合が、ますますあぶりだされる

  平和主義の看板を汚し、

  平和外交の芽を摘む

高等教育(大学)を無償化する

 

(国公立私大の授業料無償化で、3.7兆円の財政負担増)

  国民の歓心を買うことで、改憲の賛成票を増やせる     

  維新の党の公約に寄り添うことができる 

  財政負担が過大

  無償化は憲法に書く必要はない(旧民主党は高校無償化をやった)

  無償化するなら、大学より、保育園、幼稚園の無償・全入の方が効果的(費用1.2兆円)

 

2.平和憲法を守ってアジアに平和を

 東アジアの安全保障環境が厳しくなっている現在、自衛隊の存在を憲法に明記し、強力な自衛能力を持ちたい気持ちは理解できる。

しかし、よく考えてみよう。安全保障環境の悪化には原因がある。下記のような平和外交で、悪化の原因を取り除くのが先ではないか。

 

平和憲法を世界に広めよう
日本の平和主義憲法は世界に誇れる理想の憲法である。現状追認の改憲をするより、現状の安全保障環境の方を、粘り強く変える外交努力をしよう。下記の当ブログ参照 
http://gaikou-ni-monomousu.blog.so-net.ne.jp/2016-03-10

 

②対中国外交の正常化
日米同盟一辺倒の外交から、アジアの一員として、周辺国に寄り添う外交に転換し、まず、中国との関係を正常化しよう。
習近平政権も4年目に入り軟化の兆しがある。 下記の当ブログ参照
http://gaikou-ni-monomousu.blog.so-net.ne.jp/2016-04-01



  ③新機軸の対北朝鮮外交
関係国を説得して6ゕ国協議を再開し、北朝鮮と対話して、まず、暴走を止めよう。核放棄は対話の条件にせず、対話の成果にすべきだ。

その後の政治体制転換は国民に任せよう。 下記の当ブログ参照

http://gaikou-ni-monomousu.blog.so-net.ne.jp/2016-04-21

 

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「共謀罪」法案を解剖する [平和外交]

「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ、テロ等準備罪を新設する組織犯罪処罰法改正案が、衆院を通過し、参院で審議中である。ここで、いわゆる「共謀罪」法案を解剖してみよう。

 

1.組織犯罪処罰法改正案の内容

●今回の組織犯罪処罰法改正案は、過去3回廃案となった共謀罪と異なり、テロ組織や麻薬密売組織などの「組織的犯罪集団」に適用対象を限定している。

●具体的な「計画の合意」と「準備行為」を処罰の要件としている。

●犯罪の「実行」を処罰の対象としている現行刑法から数歩踏み出した法案である。

 

2.組織犯罪処罰法改正案の論点整理

論点

賛成意見(与党)

反対意見(野党)

条約(注1)締結に必要か

現行法では条約の義務が果たせない

現行法で締結できる

一般人も処罰の対象になるか

一般の人は告発の対象にならない

組織的犯罪集団の要件があいまいで、一般人も対象になりうる

表現の自由の

制約

プライバシーや表現の自由を制約しない

プライバシーや表現の自由を制約する恐れがある

内心の自由の

侵害

準備行為を要件に加えたので、内心の自由を侵さない

準備行為を認定する際に、内心の自由を侵し、監視社会になる恐れがある。

国連人権理事会特別報告者の書簡への対応

人権理事会を代表していない勝手な報告であり、内容にも誤解がある

報告者の懸念はもっともで、解消すべきだ

 

世論の動向

日本商工会議所会頭が、テロ多発の現状から、法案の早期成立を要望

「国際ペン」(注2)が、法案は日本の表現の自由とプライバシーを侵害すると声明

1 国際組織犯罪防止条約  注2 作家、ジャーナリストの国際団体

 

3.安倍首相の真の狙い

特定秘密保護法や、安全保障関連法を強行採決し、今また、組織犯罪処罰法改正案を強引に通し、憲法改正ももくろんでいる。

安倍首相の真の狙いは、戦後レジームから脱却し、天皇中心の伝統に輝く、美しい日本を取り戻すことではないか。

平和外交による安心供与政策をテンからあきらめて、力による抑止政策にうつつを抜かしている。国民を権力に逆らわない羊に育て、いつか来た道に踏み入ろうと、手を尽くしているのではないか。

 

4.筆者の意見と提案

 筆者も、自由と安全の両立のために、国際組織犯罪防止条約の批准は必要と思う。2003年以来、14年も批准ができなかったのは、政府・法務省の不作為であり、明らかな怠慢である。

国連の英文ガイドラインの解釈に疑義があるなら、組織犯罪処罰法案の改正ありきでなく、法案の要件について、国連担当者にただすなり、表現の自由のために国連を動かすなりの努力をすべきである。

 

コラム 国際組織犯罪防止条約について

2000年国連採択、2003年発効、締約国187国。日本は20035月に国会の承認を得たが、国内法の適応要件に疑義があり、14年間も批准していない。

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民主化の段取り➃ 民営化 [平和外交]

 中国の民主化を進めるため、政権側から見た段取りについて、どこから手を付けたらよいか、何回かに分けて考えてみよう。

 

6.国有企業の民営化

民主化の段取りの六番目は、国有企業の民営化である。民営化は民主化と深くつながっていて、避けては通れないテーマである。

 

国有企業民営化の現状

 現在中国には100社強の中央政府管轄の大型国有企業と、地方政府が管轄する15万社以上の中小国有企業がある。

 2013年に混合所有制を導入し、民間株主に株の一部を開放したり、社員持ち株制を採用したりした。また2014年に「国有企業改革深化に関する指導意見」を発出して、合併や海外企業買収などによる、国有企業強大化を目指しているようだ。

中国共産党は、国有企業の管轄権限を手放さず、腐敗が減る気配はなく、根本的な改革には程遠い状態である。

国有企業民営化の今後の施策

日本の国鉄や郵政民営化のように、民間資本を100%導入して、徹底した民営化を断行すべきである(国防などの特殊な産業は除く)。そして、共産党幹部による、経営の支配、監督、指導はやめるべきである。勇気を出そう、恐れることはない。

国有企業民営化の狙い

市場メカニズムを利用した、自由な企業活動により、民間活力の向上、コスト削減、腐敗の撲滅などを目指す。

国有企業民営化による期待効果

 共産党独裁から民主主義社会へのソフトランディング、腐敗の撲滅、国際ルール順守の体制づくりなどができる。そして中国は、世界平和の脅威ではなく、その守護神になることが期待できると思う。

 

コラム 国有企業改革の経緯

中国は改革開放後、市場経済の競争に負けて多くの国営企業が倒産した。所有権と経営権の両方を持つ国営企業を、所有権だけ国に残し、経営権は企業に移して、それを国有企業と呼ぶことにした。

 1990年代後半、朱鎔基首相が20万社あった企業を半分に減らし、3千万人のレイオフを断行した。しかし、1998年に江沢民主席が国有企業の人事に対し、党の関与を強める変更をし、党有企業となったため、腐敗の温床となった。 習近平主席は「虎もハエも叩く」反腐敗運動を断行した。しかし、腐敗を監督する党の指導力を高めるとしたため、市場のメカニズムにゆだねる民営化から遠ざかる結果となっている。

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民主化の段取り③ 憲法改正 [世界平和]

 中国の民主化を進めるため、政権側から見た段取りについて、どこから手を付けたらよいか、何回かに分けて考えてみよう。

3.憲法改正

民主化の段取りで三番目に来るのは、憲法改正である。中国は、人権尊重の立派な憲法を持ちながら、前文の「共産党の領導のもと・・・」の文言により、憲政は全く行われてない。法があるのに守られない、正義がない、国民がすっかり諦めてしまっている社会は健全ではない。

人権活動家の劉暁波が、2008年に303名の連名で、零八憲章(憲法草案)をインターネット上に発表した。アクセス制限されているが、内容は下記の通りとなっている。

国民を代表する憲法起草委員会を設置して、この憲法草案をベースに、新憲法制定を進めたい。「共産党領導」の文言を削除して、国民主権の憲法にすべきである。

 

<<零八憲章の概要>>

1.前書き 中国には、法律はあるが法治はなく、憲法はあるが憲政はない状態が続いている。国民は、自由、平等、人権という人類共通の普遍的価値と、民主、共和、憲政という基本的制度の実現を熱望している。

2.我々の6つの基本理念  自由、人権、平等、共和、民主、憲政

3.我々の基本的な主張

憲法改正、権力の分散とバランス(三権分立の保障)、立法民主(立法機関は直接選挙)、司法の独立、公器の公用(党の人民解放軍の国軍化)、人権保障、公職の選挙(民主的選挙制度)、都市と農村の平等、結社の自由、集会の自由、言論の自由、宗教の自由、国民教育(政治的イデオロギー教育の廃止)、財産保護(私有財産保護制度)、財政税制改革、社会保障、環境保護、連邦共和(中華連邦共和国制)、正義の転換(政治犯の名誉回復と賠償)

4.結び  政治の民主化は先延ばしできない。

 

コラム 国家人権行動計画の実施状況

中国では「国家人権行動計画(20162020)」を実施中である。人を基本とした持続可能な発展を目指し、人権尊重の目標と課題を定めたものである。

行動計画の目標は、経済、社会、文化的権利の保障、公民権利と政治権利の法的保障、 軍隊権利の保障、人権教育の展開、(国連人権理事会の構成国として)国際人権事業への関与となっていて、現在、25の国際人権条約に加入している。

人権と発展のバランスをとり、中国の特色ある社会主義人権事業は新たな段階へ進行中と言われているが、「人権や宗教を利用した内政干渉に断固反対する」としており、中国の特色ある社会主義人権事業の範囲から出ようとはしていない。

 

鎌倉 建長寺の庭園

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民主化の段取り② 公民社会づくり [世界平和]

 中国の民主化を進めるため、政権側から見た段取りについて、どこから手を付けたらよいか、何回かに分けて考えてみよう。

 

2.公民社会づくり

公民社会(日本語の市民社会と同義)とは、自由平等な個人が自立して対等な関係を構成する社会である。通常は、市民革命により、封建的な身分制を打破して成立する場合が多いと言われている。

前回述べた政党活動の自由化によって、国民の意識が向上し、いわゆる公民社会が徐々に育ってくる。政党を通じて民意の政治への反映が促進され、国民主権や立憲主義の土壌ができてこよう。

 中国には悪い人、悪い習慣を持つ人もいるが、良い人、優秀な人はもっと多い。良い人の社会的影響力が増せば、中国は国際社会の中で国際ルールを守り、アジアの平和と世界平和に貢献する国になるはずである。

 

コラム  

ケント・ギルバートの「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」という本がベストセラーになっている。  

要旨:中国では昔から、儒教の教えに従って、皇帝が世界の中心で、周辺の野蛮な国を守ってやっていると考えてきた。この中華思想は、祖先崇拝の観念から、「公」より「私(家族)」が第一で、道徳心や公共心を育てなかった。プライドが強く、メンツを重んじ、平気で嘘をつく、歴史のねつ造や歪曲は朝飯前で、超ジコチュウの「オレ様国家」となった。

日中が国交正常化した1972年頃に入手した「日本解放工作要綱」なる、発行元不明の文書を紹介し、日中情報戦は進行中であると警告している。

 

筆者の反論:本屋の店頭には嫌中・嫌韓本がたくさん並んでいる。ケントの本はこれらの一種である。右傾化した若者や、ネトウヨと呼ばれるナショナリストが、これを読んで溜飲を下げている姿が浮かぶ。これは一種の病気で、小児病にかかっているように思われる。東西冷戦時代の怪文書を持ち出して、戦争の火種にするのは笑止である。

対中国平和外交を推進する立場から、対策を考えてみた。

  1. 民族の欠点をあげつらっても、得るものはない。中国にも多様な、優れた人材が多い。ヘイトスピーチはやめて、違いを認め、尊重し合うための対話をすべきである。

  2. 戦略的互恵関係を構築するための、提案と交渉を開始しよう。最近、自民党の二階幹事長が、安倍首相の親書を携えて訪中し、対話の糸口を開いたのはよかった。

鎌倉 建長寺の庭園

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民主化の段取り① 政党活動の自由化 [世界平和]

 過去4回の当ブログで、アジアにおける民主化運動の成功事例と、民主化のあるべき姿を見てきた。

中国の民主化は、アジアの平和はもちろん、世界の平和に直結する最重要テーマである。中国国民も民主化を熱望しつつ、どこから手を付けたらよいかわからず、半ばあきらめているテーマである。

 そこで、中国の民主化を進めるため、習近平政権側から見て、どこから手を付けたらよいか、何回かに分けて考えてみよう。

 

 筆者は親中一辺倒ではない。中国の良いところも悪いところも、ありのまま見ているつもりである。安倍首相は、中国の脅威をあおり、ハリネズミのように敵愾心を燃やすより、平和外交に活路を見だしてほしいと思っている。

 

1.政党活動の自由化

 言論の自由と、結社の自由を認め、自由に政党を作らせることから始めよう。共産党はそのうちの一つの政党になり、当面政権政党と認めることになる。これが無血革命の始まりである。

言論の自由を認めることで、テレビ討論などを通じて、喧々諤々の議論が始まり、国民の活力は倍増する。共産党一党独裁に対する不満のガス抜きにもなり、共産党をすぐに倒す運動が始まることはないと思う。

各政党は、中国の政治経済について、20年程度の長期ビジョンと、5年程度の短期ビジョンを、競って作り公表すべきでる。政党間で国の未来を熱く語り、競争することで、国民の意識の向上が期待できる。

 

地元、恩田川、2kmに500本の桜並木

 

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民主化の事例に学ぶ➃ まとめ [平和外交]

 アジアにおける民主化運動の成功事例として、韓国、フィリピン、インドネシアの場合を述べてきた。ここで、民主化の必要、十分条件をまとめてみよう。下図は民主主義国家の標準的な構成要件である。(クリックすると拡大表示できる)

 

国民主権と基本的人権 

 日本国憲法の前文に、「主権は国民に存する」と書かれているように、国民主権は基本的人権尊重と合わせて民主主義にとって必須である。

② 立憲主義
 政府のすべての活動は憲法の規定の範囲内で行われなければならない。アジアには憲法があるが守られていない国がある。

三権分立

  法律を作る立法、法律に基づいて政治を行う行政、法律に基づいて裁判を行う司法が相互に独立していること。上下関係であってはならない。

➃ 文民統制(シビリアンコントロール)

 政治が軍事に優先し、軍人の暴走を防ぐ仕組み。防衛省内の背広組も文民である。

⑤ 地方分権

 地方の政治は、権限も財源も地方自治体に任せること。中央集権の対語。

⑥ 政党活動の自由 一党独裁でなく、複数政党を認めて、活動の自由を保障すること。

⑦ 報道の自由 

報道の自由、情報公開、言論の自由、表現の自由など、みな重要。 

⑧ 議員選挙制度 

主権を持つ国民が、立法をする議員、行政をする首相などを選ぶ仕組み

⑨ 裁判官任命制度

 司法の独立が不完全な国が多く、大きな課題である。日本には最高裁判事の信任不信任を審査する国民審査制度があり、参考になる。

また、日本を含めて憲法裁判所を持たない国が多いが、必要である。

 

(図)民主主義国家の構成要件

 

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民主化の事例に学ぶ③ インドネシア [平和外交]

 アジアにおける民主化運動の成功事例として、インドネシアの場合を考察してみよう。

1.スハルト政権の崩壊

スハルト大統領は石油資源を活用して経済開発に成功したが、軍の力を背景に不当な権力行使、暴力支配など恐怖政治を行った。

1997年のルピアの大暴落などによる経済危機を契機に始まった民主化運動によって、985月に、32年間にわたる長期政権を維持したスハルト政権は崩壊した。

 

2.インドネシアの民主化

インドネシアでは、憲法改正はすでの4回行われたが、国民主権、法治国家という大原則は織り込まれており、大統領、副大統領の直接選挙制も採用されていて、進歩的な憲法となっている。地方分権を進め、権力が分散したのも大きい。

大統領の任期制の採用、立法権制限、行政権限縮小、文民統制、弾劾手続きなどによって、大統領への権力集中の再発防止は適度に講じられている。課題は多いものの、インドネシアは民主化の成功事例の一つである。

 

3.少数民族独立運動の弾圧

 東ティモール、アチェ、パプア、西パプアで、独立運動が続いている。インドネシア国軍や警察による、活動家への人権侵害が頻発しており、政権は人権侵害に対しする処罰に冷淡である。

 

4.国軍の不当ビジネス

 インドネシア国軍は維持費を賄うためにビジネス主体となっており、権益拡大のため、しばしば権力の乱用を行っている。政権が見て見ぬふりをしているのも問題である。

 

5.インドネシアの民主化に学ぶ

 ① 大統領、副大統領の直接選挙制はわかりやすくてよい。

 ② 地方分権の推進は民主化成功への一里塚。少数民族にも自由を。
 ③ 国軍は国力にあった適正規模に縮小。ビジネスをやらせるのは不可。
 ➃ 国軍の文民統制の徹底。

 

コラム アジアの民主主義国

権威主義政治体制の崩壊から民主制への移行は、アジアでは、韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、タイ、スリランカなどに見られる現象である。


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民主化の事例に学ぶ② フィリピン [平和外交]

 アジアにおける民主化運動の成功事例として、フィリピンの場合を考察してみよう。

 

1.フィリピンのエドゥサ革命

マルコス独裁政権下の1983年、アメリカに亡命していたベニグノ・アキノ上院議員が民主化推進のため帰国し、飛行機を降りたとたんに射殺された。

1986年、妻のコラソン・アキノが大統領選に出馬、勝利したように見えたが、なぜか、マルコスの圧勝と発表された。

マルコス大統領は、直後の19862月、軍のクーデターと民衆の猛反発を受けて、ハワイに亡命。アジアにおける民主化の先駆けとなるこの政変はエドゥサ革命と呼ばれている。大統領就任から21年、戒厳令布告から14年目の出来事であった。

 

2.アキノ大統領の民主化政策

クーデター、市民のデモ、アメリカの介入によって政権を獲得した女性のアキノ大統領は、いわゆる「1987年憲法」を制定し、民主主義体制の強化のため、政治参加の拡大、人権保障の確立、司法改革などを行った。

1992年に大統領に就任したラモスは民主化にとって一進一退を繰り返した。

 

3.エストラーダが大統領と第二人民革命

1998年にエストラーダが大統領に就任したが、任期半ばの2001年、違法賭博献金、不正蓄財疑惑などのスキャンダルがもとで、大統領弾劾裁判が始まった。議員や市民による反大統領集会が開かれ、ついに、政権が崩壊した。第二人民革命と呼ばれている。

以後、大統領はアロヨ、アキノ3世、ドゥテルテへとつながっている。

 

4.ドゥテルテ大統領の超法規的殺人

ドゥテルテは、犯罪撲滅で国民の人気を集め、20166月、大統領に上り詰めた。就任後、警察と自警団を使って、1700人を超える麻薬密売人や麻薬患者を超法規的措置で殺害し、批判に対しては公権力で対抗した。民主政治の不確かさが心配である。

 

5.フィリピンの民主化に学ぶ

 1987年に憲法が大幅に改正されたが、裁判官の独立性が、まだまだ不十分である。例えば、アロヨ大統領は、汚職事件で裁判官が大統領に有利な司法判断を出して、弾劾されたことがある。

大統領の違法な権力行使に対し、抑止する力が弱く、弾劾する側と、弾劾を阻止する側のつばぜりあいで、結局うやむやで終わるケースが多い。

三権分立、特に司法の独立が大きな課題である。

 

コラム 司法独立のポイント

 政治化された従属的司法でなく、独立した司法制度を構築するポイントは下記

①任命権者は国民とする仕組み(国民審査制度など)② 国際司法裁判所の関与強化 ③裁判官・弁護士(家族を含む)の安全保障 ➃ 法執行の立場にある司法から、立法への意見具申





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民主化の事例に学ぶ① 韓国 [平和外交]

 アジアにおける民主化運動の成功事例として、韓国の場合を考察してみよう。

1.民主化運動の弾圧

韓国では、197910月に独裁者・朴正煕大統領が暗殺された後、全斗煥氏ら軍の一部勢力がクーデターを起こし、実権を掌握した。19805月、保安司令官であった全斗煥氏は、民主化を求め、学生デモが多発する光州に空挺部隊を投入して武力弾圧を図った。学生や市民に200人以上の犠牲者が出た光州事件である。同年9月に全斗煥氏は大統領に就任した。

2.民主化宣言の受諾

1985年の議員選挙で、大統領直接選挙を標榜する新韓民主党が躍進した。1987年に学生と市民のデモが多発し、100万人デモまで発生した。

全斗煥大統領は、同年6月、ついに、「民主化宣言」を受諾し、国民投票で憲法が改正されて、大統領直接選挙が実施されることになった。翌年2月、民主的選挙によって盧泰愚(ノ・テウ)氏が大統領に就任した。

3.民主化宣言の内容

民主化宣言は8項目からなるが、骨子は、人権保障強化、言論・教育の自由、政党活動の保証、地方自治実現などで、これによって民主政治の基礎が出来上がった。

4.民主化後の政治状況

 盧泰愚(ノ・テウ)大統領のあと、金泳三(キムヨンサム)、金大中(キムデジュン)、廬武鉉(ノムヒョン)、李明博(イミョンバク)、朴槿恵(パククネ)と続いた。

大統領は重任禁止規定があって、1期で退任するが、任期中は不逮捕特権があって刑事訴追されないことになっている。

 韓国の大統領は、本人または家族の任期中の不正行為などがあって、弾劾や訴追で退任後、不幸な最期を迎えた人がほとんどである。だが、軍事政権よりましである。

5.韓国の民主化に学ぶ

① 政党活動の自由の保証は民主国家の基本である。国民の多様な思想・希望・願いを代表する複数政党が組織され、選挙公約に基づいて政権を争うのが理想である。 

  公明正大な政治活動を保証するため、政治資金規正法を設けて、政党と政治家の 政治資金を監視できるようにすべきである。また、不正蓄財を防ぐため、政権担当閣僚の資産公開制度(配偶者含む)の運用も必要である。


 

コラム 政党の機能不全

韓国でも日本でも、政党の離合集散が激しすぎて、政治が機能不全をきたしているのではないかと思う。

原因は政治家本人の、こだわりや思い込み中心の政治活動になってしまい、国民の多様な思想・希望・願いに対する、分析も気づきも不十分なせいではないか




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中国民主化運動の経緯 [平和外交]

「中国の民主化への道」について5回にわたって提言してきたが、ここで、中国の民主化運動の経緯を整理しておこう。中国の民主化運動は、下記の通り3回あり、いずれも治安当局によって鎮圧された経緯がある。

1.北京の春

中国の民主化運動は1978年秋に起きた「民主の壁」運動に始まった。北京市西単区の「北京の壁」に掲載された壁新聞で、魏京生が共産党独裁の打倒と政治の民主化を訴えたもので、1968年の「プラハの春」にちなんで「北京の春」と名付けられた。

半年後の1979329日、北京市党委員会は、集会・デモ・壁新聞を禁止した。魏京生は反革命罪で逮捕され、懲役15年の刑に処された。

鄧小平は、翌30日、四つの基本原則の再確認を宣言した。すなわち、「社会主義の道」、「プロレタリア独裁」、「共産党による指導」、「マルクス・レーニン主義と毛沢東思想」の四つである。

魏京生の逮捕と、「四つの基本原則」の宣言により、「民主の壁」(北京の春)運動は終息した。

2.天安門事件

天安門事件は、19892月の胡耀邦元総書記の死をきっかけに、政治改革を求める学生を中心とした抗議運動である。デモは次第にエスカレートし、5月には北京に戒厳令が敷かれた。64日、北京の通りに人民解放軍が軍隊と戦車を出して武力弾圧をおこない、多数の死者が出て民主化運動は終息した。

3.中国ジャスミン革命

民主活動家の劉暁波は、2008年に民主的立憲政治を求める「零八憲章」を発表して拘束されたが、服役中の2010年にノーベル平和賞を受賞した。これをきっかけに、20112月に、劉暁波の釈放と民主化を求めるデモをネットで呼びかけたのに対し、治安当局が武力を持って鎮圧を図り、多数の逮捕者が出た。チュニジアで長期政権を倒したジャスミン革命にちなんで、中国のジャスミン革命と言われている。

 

 中国の民主化運動を成功させるにはどうしたらよいだろうか。次回、アジアにおける民主化運動の成功事例をいくつか取り上げる予定である。

 

コラム 開発独裁は長所より短所の方が何倍も多い

開発独裁とは、後進国の経済開発は独裁政権に任せた方が良いという言説で、中国の共産党独裁の正当性に使われている論理である。長所は強権発動による経済開発のスピードアップであるが、短所は、役人の腐敗、過剰生産・過剰在庫、経済格差拡大などかぞえきれない。農民から土地を廉価で買って、業者に数倍で売り、差額を山分けする共産党幹部の腐敗の構造が典型的である。


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習近平主席に告ぐ⑨ 民主化への道 Ⅴ  [平和外交]

 習近平国家主席に対し、貴国の民主化への道程について、提言の続きを述べます。

6.健全な公民社会を育成してください

公民社会(日本語の市民社会と同義)とは、自由平等な個人が自立して対等な関係を構成する社会です。通常は、市民革命により、封建的な身分制を打破して成立する場合が多いと言われています。

貴国では、20112月の、共産党一党独裁を打破し、民主化を求める、いわゆる、ジャスミン革命が弾圧により、とん挫した経緯があります。

いまでも、政府の「維穏」と人民の「維権」の争いが続いています。維穏とは、政府が共産党独裁と既得権益を巧妙に守ること。維権とは、人民の「維持擁護合法権益」、すなわち、共産党支配に立ち向かうのでなく、合法的に権利を守る運動のことです。

人権尊重の立派な憲法を持ちながら、前文の「共産党の領導のもと・・・」の文言により、憲政は全く行われていません。法があるのに守られない、正義がない、国民がすっかり諦めてしまっている社会は健全ではありません。「近代国家は市民社会に依存しているとき、健全に機能する」と言った先人の言葉は本当だと思います。

健全な「公民社会」育成の処方箋は下記のとおりと考えています。


  情報公開、報道に自由、言論の自由の徹底
  所得格差、身分格差の解消
  選挙制度改革による政治参加の推進
  法治主義と三権分立の徹底
  地方分権の推進
 民主化への道の最初のブログで、近代国家の目標は国民の幸福の最大化であると述べました。上記処方箋の一つ一つが、公民社会の育成→国民の幸福の最大化につながるのだと思います。革命を待たずに公民社会を実現するのは、習近平国家主席の決断にかかっていると思います。

コラム 市民社会と市民革命

 市民社会は市民革命によって成立した。17世紀のイギリス革命、18世紀のアメリカ独立革命、フランス革命が代表例である。

市民革命により、封建的な身分制や領主制、ギルドなどが撤廃されて、人々の自由、平等などの基本的人権が保障され、主権在民が確立された。

近代市民たちは自由、平等な立場で商品交換関係を取り結び、主権の担い手として国政に参加するようになった。

 日本の場合、明治維新の際も市民革命は興らず、敗戦を待って市民社会が成立した。
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習近平主席に告ぐ⑧ 民主化への道 Ⅳ  [平和外交]

習近平国家主席に対し、貴国の民主化への道程について、提言の続きを述べます。

 

5.連邦制による地方分権を本気で進めてください

 地方分権は、中央政府の行政権限を地方政府に移管することで、地方の実情に合った、顔の見える柔軟な統治を目指す政治制度です。地方分権は民主化への一里塚になると考えます。

 中央政府は国防、外交、金融などに専念し、国民の生存権の保障と生活向上は地方政府による地方自治に委ねることになります。

 貴国にとって、地方分権の成功のカギは連邦制導入と、公民社会(日本語の市民社会と同義)の育成であると思います。今回は連邦制について提案します。

 

   連邦制の導入

貴国は56の民族からなり、人口は14億人で、33の行政区に分かれています。これを、下記コラム記載のとおり、東北、華北、華東、中南、西南、西北の6つの連邦に再編し、中央の行政権限をすべて移譲するのです。

各連邦の人口は平均すれば2.5億人で、インドネシア一国ほどの規模になります。

   連邦制の長所

行政区の規模が拡大されることで、職員数、議員数の削減などにより、行政コストが削減され、行政効率の向上が期待できます。

それぞれの実情に合った地域づくりができるとともに、連邦間に競争原理が働いて、地域活性化、地方経済再生につながると思います。 

地域住民の意識改革により、5億の眼を持って、役人の腐敗を許さない、自主、自立の行政組織に作り替えることができます。

   連邦制の短所

連邦政府の政策によっては、辺境地域の切り捨てが起こる可能性があります。

また、運営によっては、財政的な地域格差が拡大する恐れもあります。

 

コラム 33の行政区を6つの連邦に再編

東北 3 黒竜江省、吉林省、遼寧省

華北 5 河北省、山西省、内モンゴル自治区、北京市、天津市

華東 7 安徽省、福建省、江蘇省、江西省、山東省、浙江省、上海市

中南 8 広東省、海南省、河南省、湖北省、湖南省、広西チワン自治区、

マカオ特別行政区、香港特別行政区 

西南 5 貴州省、四川省、雲南省、チベット自治区、重慶市

西北 5 甘粛省、青海省、陝西省、寧夏回族自治区、新疆ウイグル自治区


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習近平主席に告ぐ⑦ 民主化への道 Ⅲ  [平和外交]

習近平国家主席に対し、貴国の民主化への道程について、提言の続きを述べます。

4.法治主義と三権分立を確立してください

貴国には憲法も、法律もありますが、適切な機能を果たしていない憾みがあります。

20173月開催の全人代において、最高人民法院の周強院長は、習近平主席が提唱する「依法治国」(法に基づく統治)の成果をアピールしたが、内容は下記の通り、法治主義や三権分立とは程遠いものでした。民主派の知識人から批判を浴びたのは当然であると思います。

2015年に人権派弁護士を一斉拘束し、一部、国家政権転覆罪で有罪とし、これによって、「国の長期の安定と人民の安寧を保障した」と自賛しました。「人権派の活動を法によって厳しく罰し、断乎として政権の安全を守った」とも述べました。

「司法の独立など、西側の誤った思想は断固拒否する」とし、「中国の特色ある社会主義的司法制度の優越性を守り、西側の司法とは別の道を歩む」とも述べました。

 日本の最高裁長官に相当する人の発言としては看過できません。

   法治主義の確立

 法治主義は、独裁者の支配を否定し、国家権力の行使は議会が定めた法律によって行われなければならないとする政治システムで、三権分立がその核心となります。

習近平国家主席は「党の核心」と呼ばれるようになりましたが、核心と言うなら、それは習近平氏ではなく、法治主義の方であると思います。

<<「すべての人のまなざしに耐えうる」法と司法のシステムを作ってください>>

   三権分立の導入

議会で法律を作る立法権、政府が法律に基づいて政治を行う行政権、裁判所が法律に基づいて裁判を行う司法権の三つが、均衡を保つことにより、権力の暴走を防ぐ仕組みが三権分立であります。

<<立法、司法、行政の責任と権限を明確にし、共産党中央による独裁的支配を是正してください>>

 

コラム カントの共和的体制と法治主義

カントは、個人の自由と平等が守られていて、共通の法に従う国家の状態を共和的体制と称した。

法は公開されることで、「すべての人のまなざしに耐えうる」ものとなる。特定の人たちだけを、特別扱いする法は「すべての人のまなざしに耐える」ことができない。

独裁国家は公平性と公開性が不十分で、カントの永遠平和の原理に反している。人口が14億人いても、人のまなざしを組み込んだシステムの力を使えば、統治は可能であり、国民の自由と平等を保障し、世界に平和をもたらす政治はできるはずである。

2016年9月の当ブログ「カントの永遠平和のために③ 法治のシステム」参照


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習近平主席に告ぐ ⑥ 民主化への道 Ⅱ  [平和外交]

 習近平国家主席に対し、貴国の民主化への道程について、提言の続きを述べます。


 

3.国民の真の政治参加を実現してください(コラム参照)

①郷級人民代表の直接選挙の活性化

郷級(日本の市町村クラス)人民代表は、住民の直接選挙で選出されています。選挙と言っても、立候補の自由はなく、中央の眼鏡にかなう人物しか立候補できない仕組みのため、有名無実の選挙になっています。有権者の意識も薄く、選挙公報も不十分です。憲法には選挙の規定がありますが、それを無視した違憲状態が続いております。

<<非選挙人に立候補の自由を与え、選挙公報を活発にして選挙人の意識の向上を図り、実のある選挙制度を確立してください>>

②上級人民代表の選出を間接選挙から直接選挙へ

全国級、省級、県級の人民代表は、ひとクラス下の人民代表による間接選挙で選出されています。立候補者も能力より、コネや思惑で選ばれたいるようです。

<<上級人民代表の選出は、間接選挙をやめて、直接選挙にしてください。民主政治の根幹である国民主権は、直接選挙から始まります。>>


 

コラム 1.中国の統治機構

中国の現行憲法は1982年に制定されたもので、82憲法と呼ばれていて、プロレタリアート(労働者階級)独裁と社会主義体制を基本理念としている。

憲法には、「国家権力を行使する人民代表(議員)は、人民の直接・間接選挙を通じて、民主的に選ばれ、人民代表は人民に責任を負い、その監督に服する」と定められている。

年一回開催される全国人民代表大会(立法議会)が、行政機関、人民法院、人民検察院を選出することになっており、三権分立制にはなっていない。

地方自治の制度としては、全国人民代表大会の下に、省、県、郷、それぞれの人民代表大会があって、階層構造となっている。

2.中国共産党一党独裁体制

中国共産党の最高指導機関は、5年に一度開催される中国共産党全国代表大会である。閉会中は大会で選出された中国共産党中央委員会が代行する。習近平総書記を中心とする7人の政治局常務委員が最高指導部を形成している。

軍事に関しては、中国共産党中央軍事委員会が中国人民解放軍を指揮する最高機関である。主席は習近平氏が兼務している。

習近平氏は国家主席、共産党総書記、人民解放軍主席の三つを兼務し、中国の核心と称されている。




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習近平主席に告ぐ⑤ 民主化への道 Ⅰ  [平和外交]

 国家の目標は、国民の幸福の最大化であり、国民の安全で、豊かな生活環境の構築です。それには、民の声を聴く政治、すなわち政治の民主化が絶対に必要です。

貴国の一部である香港には、そんな市民社会が根付いており、模範として格好の存在であります。一国二制度の香港を中国流に染め上げるより、中国の方を香港流に直していく方が、国の平和、ひいては世界の平和につながっていくと思います。

平和を愛する日本人として、習近平国家主席に、貴国の民主化への道程について、下記の通り、いくつか提言したいと思います。内政干渉の意図は全くなく、友人のアドバイスと思って読んでください。

1.情報公開と報道の自由を本気で進めてください。

 民主化の第一歩は情報公開です。貴国には「政府情報公開条例」がありますが、公開請求に対して「国家機密にあたる」などとして、ほとんどが情報公開を拒否され、国民の知る権利が奪われているのが現状です。最近も、「土壌汚染調査情報公開請求」への回答拒否がありました。国民を眠らせておく政策をとると、目覚めたときの反動が大きすぎます。

 一方、報道の自由の擁護を目的とする国際組織「国境なき記者団」の最近の発表によると、報道の自由度ランキングで、180か国中、中国176位、北朝鮮179位、日本72位でした。さらに、当局に拘束・投獄されているジャーナリストの数は世界で348人に上り、中国はトルコに次いで2番目と報道されました。国営メディアを使った報道統制や、報道機関への規制や干渉は、徐々になくしていってください。


 

2.格差解消の政策をスピードアップしてください

 鄧小平氏が1978年に「改革開放」の政策に転じ、「先富論」を発表しました。能力のある一部の人が先に豊かになり、経済発展の果実を貧しい人にも行き渡らせるというものですが、このトリクルダウンはいまだ十分ではないようです。

 一つは、富裕層への増税で、経済格差解消を加速すべきです。自主自立する中産階級の増加が、民主化の基礎であると思います。

貴国には、もう一つ、都市と農村の間に身分的に大きな格差があります。身分制度を見直して、より平等な社会を作ってください。

働いて、稼いで、みんなが豊かになる社会が一番です。覇権による荒稼ぎで、国を豊かにするという誘惑には負けないでください。


 次回、「民主化への道」の続きとして、国民の政治参加、地方分権、国有企業の民営化などについて述べます。


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