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立憲民主党の基本政策検証 ② [政治・社会]

 立憲民主党は昨年末に、基本政策を発表した。本稿では、その概要を2回に分けて述べよう。カッコ内の色文字は筆者のコメントである。

 

5.【暮らしの安心】

■地域の絆を強め、医療・介護・教育などが連携することによって、地域包括ケアシステムを拡充し、地域の「支え合いを支える」仕組みを構築する。

■安心して子育てができ、介護が必要になっても住み慣れた地域で暮らすことのできる「見守りのネットワーク」をつくり、社会保障の日本モデルを確立する。

■地域医療を支える観点から診療報酬の適正な改定を進め、また、介護サービスの安定的な提供のため、適正な介護報酬を確保する。

■長時間労働を規制し、過労死ゼロを目指し、「同一価値労働同一賃金」を実現する。

            

6.【経済、産業、農林水産業】

■自由貿易体制の発展にリーダーシップを発揮し、多国間・二国間での経済連携については、日本の利益の最大化を図る。(米離脱のTPPをまとめることが、アメリカ離れの一歩になる

■人々の生活を豊かにする新産業や起業倍増に向けた人材育成をする。(人づくり革命)

■第4次産業革命やイノベーションなどを後押しする研究開発、生産性向上に結びつく支援を拡充し、「世界で活躍できる産業」が育つ環境を整備する。

■農林水産物の付加価値を高める6次産業化を進め、地域の雇用のさらなる創出を図る。

            

7.【エネルギー・環境、災害・震災復興】

■原発ゼロを一日も早く実現するため、原発ゼロ基本法を制定する。(原案が楽しみ

■環境に優しいエネルギーの地産地消を推進し、地域活性化と雇用創出を図る。

太陽光発電はブームが去った。電力会社等の既得権益層が、送電網への接続にうしろ向きのせい。既得権打破が必要

■パリ協定の目標の実現に向け、2050年に80%以上の温室効果ガス削減を目指す。

■福島の復興なくして、日本の再生はない。原子力政策を推進してきた国の社会的責任を認め、原子力災害からの復興及び創生を強力に推進する。

 

コラム 立憲民主党の基本政策の連関図

紫:政治の大目標、黄色:政策課題、緑:サブテーマ

 

基本政策.jpg

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立憲民主党の基本政策検証 ① [政治・社会]

 立憲民主党は昨年末に、基本政策を発表した。本稿では、その中で重要と思われる政策を抽出して、2回に分けて述べよう。カッコ内の色文字は筆者のコメントである。

 

1.【国のかたち】

■立憲主義を守り、草の根から民主主義を実践する。

「草の根」が良い。安倍首相は立憲主義を理解しようとしていない。自身の価値観を国民に押し付け、北朝鮮には圧力を超えて挑発している。

■特定秘密保護法を廃止し、政府による不適切な秘匿を防止し、適切な情報管理を実現する。

■選挙制度、議員定数、衆議院と参議院のあり方などの不断の見直しにより、国民の声が反映される政治を実現する。

■東京一極集中から脱し、地域の責任と創意工夫によって地域主権型社会を構築する。

            

2.【外交・安全保障】

■我が国周辺の安全保障環境を直視し、専守防衛のための自衛力を着実に整備して国民の生命・財産、領土・領海・領空を守る。(専守防衛のための自衛力整備は必要

■健全な日米同盟を軸とし、アジア太平洋地域、とりわけ近隣諸国との共生を実現する。そのために、積極的な平和創造外交を展開する。

平和創造外交はよいが抽象的。アジア太平洋地域連合まで進めてほしい。

■日米地位協定を見直し、地元の基地負担を軽減する。

■近隣諸国との人的交流を大幅に拡充し、国民各層の相互理解を深める。(民間交流は必須

■非核三原則をこれからも堅持し、防衛装備品移転三原則を規制強化の方向で見直す。

■国際連合など多国間協調の枠組みに基づき、国際社会の平和と繁栄に貢献する。

■核兵器廃絶、人道支援、経済連携、文化交流などを推進して、人間の安全保障を実現する。            

 

3.【共生社会】

■多様な個性や価値観が認められ、基本的人権が尊重される「共に生きる社会」を実現する。

多様性を認め合う社会が寛容な保守リベラルに必要

■すべての人に居場所と出番のある社会を目指し、多様な主体が参加して「公」を担う「新しい公共」を推進する。

            

4、【教育・子ども・子育て】

■社会全体ですべての子どもの育ちを支援し、子どもの貧困と、貧困の連鎖を断ち切ります。

■経済的な理由で進学を諦めることがないよう、大学授業料を減免し、給付型をはじめとする奨学金を拡充する。(自民の教育無償化政策は、新たな不公平を生むなど問題が指摘されているが、立民党の政策は穏当である。

■待機児童を解消し、保育士・幼稚園教諭などの待遇を改善する。

            

 

コラム 立憲民主党の基本政策の連関図

紫:政治の大目標、黄色:政策課題、緑:サブテーマ


基本政策.jpg


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あけましておめでとうございます。 [平和外交]

 

 

ローマ法王が、

 

長崎原爆の後に撮影された写真・「焼き場に立つ少年」を、

 

カードに載せ、コメントをつけて、昨年末に配布しました。

 

核廃絶への強い意志が込められていると思います。

 

 

 

平和は「対話」と「ともに歩む心」によって実現するとも言われました。

 

日本が、アジアに平和をもたらす外交に力を注ぐことは、

 

ローマ法王の教えにもかなうと思います。

 

 

 

2018年は、アジアの平和と、核廃絶に向かって、前進する年にしたいですね。

 

 

 

焼き場で順番を待っている少年

焼き場に立つ少年.jpg

 

 


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「リベラル保守」の意義⑥ 世論調査から見た課題 [政治・社会]

 東京大学谷口研究室と朝日新聞社が、今年10月の衆院選挙後に行った、有権者を対象とする共同世論調査から、立憲民主党にとって、いくつかの政策課題が見えてきている。

衆院選挙の投票結果を知った後の調査であるため、先に、当ブログで述べた比例区得票率とは多少異なっている。

 

1.若者の保守化への対応

 有権者の年代別政党支持率は下記グラフの通りである。1020代の若者の52%が自民、11%が立憲を支持している。若者の保守化と言われる現象である。有効求人倍率が1.5を超える経済状況を見れば当然ともいえる。

 立憲は、50代以上の高齢者から25%と、比較的高い支持を得ている。戦争を知る世代の平和主義への思いが、戦争をいとわない(無意識でも)安倍政権への不支持の表明ではないかと思う。

  

政党支持率.jpg

今回の調査で、「政権担当能力がある政党」として、自民党は調査対象の有権者から75%の支持を得ている。2位は立憲民主党の18%であった。立憲民主党の政策課題は、政権担当能力がある政党と認めてもらうための取り組みになる。

課題① アベノミクスの上を行く経済政策の提言(当ブログの「5%経済成長戦略」)

課題② 野党として、アジア外交関与のため、中韓などの要人と交流の場を持つ

 

2.憲法改正機運への対応

 憲法改正の賛否の状況は下記グラフの通りである。憲法改正に賛成(どちらかというと賛成を含む)は40%、中立(どちらでもない)33%、反対(どちらかというと反対を含む)27%であった。自民支持層、立憲支持層の回答はグラフの通りで、真逆になっている。(下のグラフ参照)

 

憲法改正.jpg

 憲法改正の方向を項目別にみると、

賛成派の最も改正すべき項目は「戦争放棄と自衛隊」53%、反対・中立派の最も改正すべきでない項目は「戦争放棄と自衛隊」71%、となっている。

 日本は武装強化路線か、平和外交路線か、選択を迫られている。

  課題③ 戦争の悲惨さ、平和の価値、平和主義をテーマにしたネットのサイト開設  

課題➃ 平和外交への貢献(専守防衛で国民を守る仕組み)

 

3.無党派層の取り込み

[多くの人が「長期的に見ると、自分は△△党寄りだ」とお考えのようです。短期的に他の政党へ投票することはもちろんあり得るとして、長い目で見ると、あなたは「何党寄り」と言えるでしょうか。]  という設問への答えが、下の政党支持率の表である。

 無党派層(21%)の人に、重ねて聞いた比例区投票先が表の右半分である。政権政党の自民党が圧倒的に優位になっている。支持者獲得のコツは何であろうか。

  課題⑤ 野党共闘、再編、統一会派結成の道筋を示し、政権担当能力を訴求 

 

長い目で見た支持政党 (%)              無党派層(21%)の比例区投票先(%)

自民

46

 

 

無党派

21

------------

自民

26

立憲

13

 

立憲

25

公明

5

 

公明

8

希望

4

 

希望

20

維新

4

 

維新

7

共産

3

 

共産

12

民進

3

 

社民

2


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「リベラル保守」の意義⑤ 野党共闘戦略 [政治・社会]

 201710月の衆院選で、各党の比例区の得票率は下表のとおりであった。これは、各党に対する選挙民の支持率とみなすことができると思う。

前回の当ブログで、立憲民主党の固定票を40%にするための戦略を述べた。今回は、野党の共闘、再編、統一会派結成について考えてみよう。小選挙区比例代表並立制の現在、野党がバラバラでは、一強多弱の現状は変わらない。

民進党が提案する、民進、立憲、希望の間の統一会派結成について、立憲・枝野代表は否定的な発言をしているが、野合批判は甘受して、あらゆる連携の可能性を探るべきである。

 

1.野党共闘のシナリオ

(1)シナリオ0 自公連立政権の比例区得票率。自公で45.8%であった。

(2)シナリオ1 立憲、共産、社民、諸派(大半が野党系の無所属)が、野党共闘を成立させた場合、得票率は30.8%となる。共産党を毛嫌いするのは時代遅れである。政策で一致できる所を探して協力すればよい。

(3)シナリオ2 希望の党の大串グループ(注1参照)が、離党して立憲に入党した場合を想定している。得票率は35.8%となり、与党に近づいている。可能性は高い。

(4)シナリオ3 公明党の反乱を誘って、野党の大共闘を実現した場合を想定している。得票率は48.3%で、自民の33.3%を凌駕している。

衆院選でこの体制ができれば、政権交代が起こると思う。公明党の女性支持者にはリベラルが多いので、不可能ではない。

 


シナリオ(S

自民

公明

立憲

共産

社民

諸派

希望 1

維新

比例区得票率

33.3

12.5

19.9

7.9

1.7

1.3

17.4

6.1

S0連立の現状

45.8

19.9

7.9

1.7

1.3

5.0

12.4

6.1

S1野党共闘成立

45.8

30.8

5.0

12.4

6.1

S2希望の再編

45.8

35.8

12.4

6.1

S3公明の反乱

33.3

48.3

12.4

6.1


注1 希望の党は、玉木グループ(36議員、自民寄り)、大串グループ(14議員、立憲寄り)に分かれている。得票率を議員数で案分すると、12.4%対5.0%となる。

 

2・まとめ

(1)一強多弱の現状を変える大胆な戦略を立てよう。

(2)希望の党の支持率は1%台と不人気である。大串グループを取り込んでしまおう。

(3)公明党の反乱を誘って、自公連立を壊し、野党の大連立を実現しよう。

 

コラム 内閣支持率と政党支持率の趨勢

NHK世論調査(2017/12/810)の内閣支持率は下表のとおりで、10月の選挙一週前と比べると、逆転して支持が多くなっている。北朝鮮情勢や、景気の動向が支持を増やしている模様である。

NHK調査 内閣支持・不支持率

支持率

不支持率

201712810

46

35

20171015日(選挙一週前)

39

42

 

NHK世論調査(2017/12/810)の政党支持率は下表のとおりで、衆院選の比例区得票率とは大きな差がある。立憲は19.9%が7.9%となった。支持政党なしの41%や、政治経済情勢の変化の影響が出ていると思われる。単純比較すべきではないが、研究課題ではある。

NHK世論調査

自民

公明

立憲

共産

社民

諸派

希望

維新

なし

政党支持率

38.1

4.1

7.9

3.5

0.6

0.3

1.4

1.5

41.0



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「リベラル保守」の意義④ 立憲民主党の政権戦略 [政治・社会]

 今年10月の衆院選で、立憲民主党は比例区で1千百万票(得票率20%)を獲得した。自由民主党が18百万票(得票率33%)であったから、大変善戦したと言える。この勢いをさらに伸ばし、立憲民主党の固定票を40%にするための戦略を考えてみよう。

 

1.安全保障環境悪化の現状

 北朝鮮の核・ミサイル脅威に対し、安倍首相は従米路線の圧力一辺倒で、戦争を辞さない構えを示している。惜しげもなく高価な兵器の購入を約束して、トランプ大統領と武器商人を喜ばせた。

 自民党支持者はもちろん若者までが、東アジアの安全保障環境の悪化にビビッて、安倍首相の乱暴な言動に拍手を送っている始末である。

 

2.北朝鮮脅威の緩和策の提示

 北朝鮮の核・ミサイル脅威に対し、安倍・トランプ強行路線に代わる政策を提示しよう。外交は政府の専管事項だが、野党も一定の貢献はできるはずである。現に、立憲民主党は、衆議院外交委員会に4名の議員を出している(コラム参照)。

まず、ロシアに仲介を頼んで6か国協議再開に注力しよう。北朝鮮に対しては、中国よりロシアの方が、現在、関係が良好である。二枚腰のプーチン大統領に金正恩の説得を任せ、核の凍結と6か国協議再開の道筋をつけてもらうよう働きかける。

ロシアに対しては、成功報酬として、大胆に、クリミアの併合を期限付きで認める。そのためには、EUやアメリカの説得が必要になる。

立憲民主党が、上記、緩和策の実現に貢献できれば、支持率5%アップは期待できる。

 

3.5%経済成長戦略の提案

アベノミクスによって、雇用増、株高など経済環境は改善しているが、これに満足していてはいけい。物価2%上昇、GDP実質5%成長を目指して、次のような野党として大胆な経済政策を提案すべきである。

日本のような人口減少社会では、一人当たりの生産性を向上する以外に生きる道はない。国土強靭化、人材開発、技術開発のため、公共投資を先行させ、民間投資を喚起すれば、年5%程度の経済成長は夢ではない。詳細は、20179月の当ブログ、野党再編⑤ 受け皿新党の経済財政政策」参照

立憲民主党が、このような政策を推進できれば、支持率をさらに5%上乗せできると思う。

 

4.アジア連合構築による安心供与

 安倍首相の日米同盟一辺倒で、中国を仮想敵国とみなす外交は、現在、東アジアの緊張を高めている。安全保障は抑止と安心供与が車の両輪である。日本は近隣諸国の懐に飛び込んで、アジアのことはアジアで解決するための、地域連合(共同体)の創設という大きな目標に向かって外交力を結集したい。

 アメリカに敵対するのではない。アジアの人々により多くの愛を注ぐことだ。

立憲民主党が、目に見える形で、その道筋をつけることができれば、支持率をさらに10%アップして、合計40%の支持を受けるのは間違いない。

詳細は、201612月の当ブログ、「21世紀の外交戦略④ アジア連合のあり方」参照。

 

コラム 衆議院 外交委員会の構成            20171129日現在

会派

自民

公明

立憲

希望

共産

維新

無所属

合計

委員長

1

 

 

 

 

 

 

1

理事

5

1

1

1

 

 

 

8

委員

12

1

3

2

1

1

1

21


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「リベラル保守」の意義③ 衆議院の勢力分布 [政治・社会]

 立憲民主党の枝野幸男代表は、結党第一声で、「私はリベラルであり、保守である。」と述べた。確かに、保守とリベラルは、イデオロギーの対立ではなくなっている。

そこで、「リベラル保守」の意義について、当ブログで何回かに分けて考えてみよう。

  1. 衆議院の勢力図

10月の衆議院選挙は、民進党が、立憲民主党、希望の党、無所属に分かれた分裂選挙となり、自民党を喜ばせてしまった。

選挙の結果、衆議院の勢力図は下図のとおり、小選挙区制の手品で、与党の議席は2/3を超えたが、比例区の得票率は過半数に満たない結果である。

 

(1)議席数の分布

議席数は、自民、公明の与党が67%、立憲、共産、社民のレベラル系野党が15%、その他の野党が18%となっている。(下図参照 内円は党派別、外円は与野党別)



議員数円グラフ1.jpg 

 

(2)比例区得票率の分布

比例区の得票率は、自民公明の与党が46%、立憲、共産、社民のレベラル系野党が29%、その他の野党が25%となっている。(下図参照 内円は党派別、外円は与野党別)

得票数.jpg 

 

 

 

2.衆院選の結果(当選議員数と比例区得票数)

 

 

政党

議員数

比例得票数

参考 前回2014年の得票数

与党

自民

284

61.1

18,575,717

33.3

1766万票、33.1% 微増

公明

29

6.2

6,968,712

12.5

731万票、13.7%  微減

313

67.3

25,544,429

45.8

2497万票、46.8% 1%減少

リベラル野党

立憲

55

11.8

11,084,890

19.9

旧民主党 978万票、18.3

共産

12

2.6

4,404,081

7.9

606万票、11.4% 大はば減少

社民

2

0.4

941,324

1.7

131万票、2.5% 大はば減少

91

19.6

16,430,295

29.5

 

その他 野党

希望

50

10.8

9,678,524

17.4

新党。分裂したため期待外れ

維新

11

2.4

3,387,097

6.1

838万票、15.7% 大はば減少

諸派

22

4.7

729,207

1.3

無所属を含む

83

17.9

13,794,828

24.7

 

合計

 

465

100

55,769,552

100

投票率 2017 53.68

2014 52.66


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「リベラル保守」の意義② 政治思想の検証 [政治・社会]

 冷戦終結以後、左翼の退潮とともに、政治思想は全般に右に寄ってきた。立憲民主党の枝野幸男代表は「私はリベラルであり、保守である。」と述べている。確かに、保守とリベラルは、イデオロギーの対立ではなくなっている。

そこで、下表の3つのカテゴリーについて、その政治思想を比較考量してみよう。「リベラル保守」の意義が明らかになると思う。

 

1.政治思想の検証

区分

(注)リベラル/保守左派

保守右派

右翼

政治

理念

伝統尊重

伝統固守

伝統死守

公正な歴史認識

歴史修正主義

歴史ねつ造

平和主義(軽武装)

軍事優先(重武装)

覇権主義(核武装)

日米同盟維持

日米同盟強化

対米独立

国民主権、下からの政治

復古的国家主義

軍事的大国主義

国際主義、多様性

国際主義、民族主義

排外主義、国粋主義

憲法9条尊重

憲法9条改正

明治憲法回帰

親中国

嫌中国

嫌中・韓

言論自由

言論抑制

言論統制

漸進改良

急進改革

急進革命

性格、思考傾向

寛容である、我慢強い

寛容ではない、我慢が効かない

覇権を好まず、お追従しない

強い権力を好み、縋りつく

見たくないものも見て対策する

自分の見たいようにものを見る

嫌いなものにも寄り添う、

支え合う社会を目指す

嫌いなものは遠ざける

代表的政治家

枝野幸男、岸田文雄、

大平正芳、加藤紘一

麻生太郎、稲田朋美、安倍晋三、

下村博文、高市早苗、 石原慎太郎

頭山満、北一輝

(注)リベラルと保守左派の差は少ないが、次の差には留意

リベラルは、伝統や歴史に対し、より未来志向で、自由奔放、

保守左派は、安保法制・集団的自衛権の現実を容認。

 

2.立憲民主党(リベラル/保守左派)に期待される政治姿勢

① 人権、国民主権、平和主義を尊重し、立憲主義をあくまでも貫く

② 専守防衛を逸脱するような、安保法制を前提とする、9条改悪に反対

③ 上からでなく、下(草の根)からの政治。まっとうな政治

➃「和を以て尊しとなす」の精神を基に、多様性と再分配を重視する


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「リベラル保守」の意義① 枝野代表の発言 [政治・社会]

 立憲民主党の枝野幸男代表が、結党第一声で、「右とか左という時代ではない。国民に言うことを聞かせる上からの政治を、草の根の国民の声に基づいた政治へ変えていこう」、と宣言した。

 

続けて、「上からか、草の根からか。これが21世紀の本当の対立軸なんです。・・・保守とリベラルがなんで対立するんですか。保守とリベラルは対立概念ではありません。・・・リベラル、そのことによって、おそらくここにお集まりいただいている多くの皆さんが育ってきた時代、日本が輝いていたと言われていた時代の、あの一億総中流と言われていた時代の、社会がこんなにぎすぎすしていなかった時代の、みんなが安心して暮らせていた時代の、日本社会を取り戻す。私はリベラルであり、保守であります。」と述べている。

 

要するに、「リベラル保守」とは、イデオロギーの対立を超越して、かつての一億総中流社会の日本の復活のことだと言うのである。もちろん、草の根からの政治にとって、立憲主義は核心であり、党名にも採用されている。「リベラル保守」の意義を、当ブログで、何回かに分けて考えてみよう。

 

コラム 冷戦終結後の、日本における、政治思想の態様

 

区分

内容

極右

民族主義的、排外主義的で、暴力的な行動をする個人や集団

現在、日本に極右政党はない

右翼

日本の伝統と秩序の護持し、万世一系の皇室を至上価値とする、国粋主義者の集団

ヘイト団体、ネトウヨ、日本会議

保守右派

(タカ派)

伝統や習慣を大事にし、急激な改革は好まない。

安全保障については、力の対応を好む

自民党・清話会

安倍首相

保守左派

(ハト派)

伝統や習慣を大事にし、急激な改革は好まない。

国民に上から目線でなく、寛容と忍耐の対応をする

自民・宏池会、岸田文雄政調会長

リベラル

(注1

人権、国民主権、平和主義を尊重し、多様性、平等、少数者の政治的・市民的自由を重んじる

立憲民主党

左翼

資本主義の欠陥を指摘し、社会主義経済を指向。

議会制民主主義は容認。革新にこだわる

共産党、社民党

極左

社会主義や共産主義の中で、特に急進的な思想

革マル派、中核派

 

注1)以前、保守の対語は革新であったが、冷戦終結以後使われなくなり、リベラルと左翼に分離。

また、ヨーロッパで使われている、「中道」は、日本では、公明党が一時、中道をとなえたが、

今はあまり聞かなくなった。

 

DSC05917.JPG

 

 

 

 


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フェイクニュース③ フェイクニュース対策の実例 [政治・社会]

 当ブログでは7月に、「国民の知る権利」シリーズを掲載した。フェイクニュースは、「国民の知る権利」を害し、国民を誤った方向に導く元凶である。

 最後に、その対策の典型例を下記しよう。

 

<<フェイクニュース対策の実例>>

 

フェイクニュース対策の実例

イタリア

義務教育に、フェイクニュースを拡散させないための課程を設けた

ドイツ

フェイクやヘイトの投稿削除をネットメディアに義務付け、違反に対し高額の罰金を課すことにした

ノルウェー

ウエブサイトの記事にコメントする際、記事を読んだら応えられる小テストに回答を求める

チェコ

虚偽情報の鑑定サイトを立ち上げた

米ツイッター社

大統領選に介入した、ロシアメディア「ロシア・トゥデー」「スプートニク」社に対し、広告禁止とした

グーグル

「事実検証フォーラム」と提携し、偽ニュース対策強化。

コピペのような品質の低いサイトは検索順位を下げる

フェースブック

メディアとネット企業が連携し、利用者の通報が一定数を超えた投稿を外部機関が検証し、結果を、元の記事の下に表示

 

 

日本

メディアと大学の研究者が連携し、「ファクトチェック・イニシアティブ」を設立。ガイドライン作成や、ファクトチェック支援システムの構築をめざしている。

 「日本ジャーナリスト教育センター」が中心になって、「フェイクニュース研究会を立ち上げ、実態調査を開始した。

 

コラム ボット(BOT)について

インターネット上の情報収集や自動投稿のため、ロボットのように働いているプログラム。ボットを動かし操作するには専用サーバーが必要である。

  1. インターネット上の情報を収集するボット 

悪質業者がスパムメールを送る目的で、インターネット上でメールアドレスを収集するボット。ウイルスやワームも広義のボットである。

検索エンジンで、リンクをたどってページを収集し、登録するボットもある。

 

2.ツイッターにおけるボット 

プログラムによって自動的につぶやきを発信するアカウントをボットと呼ぶ。人間そっくりのつぶやきをするボットもいて驚かされることもある。

 

3.面白系ボットは広告に利用されるので注意

 運用者が集客用アカウント(複数可)、広告用アカウントを用意し、役割分担させる。

集客用アカウントは、人が面白がる文句や、画像を集めてツイートし、「面白かったらRT」「同意出来たらRT」の要請文を混ぜて、拡散を誘導する。拡散大成功

一方、「広告アカウント」は集客用の言い回しに似せて宣伝文句を書き連ね、広告リンクを貼る。それを集客アカウントがリツイート(拡散先に転送)し、多くの人の目に触れるよう誘導する。表現が面白系ツイートと似ているので、広告と気づかず、クリックしてしまう。広告大成功

 

4.ボットが「フェイク世論」でっち上げ(ロシア疑惑の場合)

ディジタルプロパガンダ用のボットが、米大統領選の世論操作のため、記事を自動作成し、大量に投稿していたことが発覚した。新たな情報戦の始まりとみられている。


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フェイクニュース② フェイクニュースの原因と対策 [政治・社会]

 当ブログでは7月に、「国民の知る権利」シリーズを掲載した。フェイクニュースは、「国民の知る権利」を害し、国民を誤った方向に導く元凶なので、何回かに分けて考えてみよう。

 

1.フェイクニュースが蔓延するわけ

ブログやソーシャルメディアで、フェイクニュースが蔓延するにはいくつか理由がある。

  1. 情報発信、流通コストが低廉で、誰でも簡単に発信できるため、質の悪い情報も流される。

  2. 視聴者が情報を受け取るコストも安価で、時には、ただほど高いものはない現象が起きる。

  3. 膨大な情報量に圧倒されて、リアルタイムの法的規制が事実上不可能である。

  4. 結果、まじめな報道機関が、人材調達難と財政難に苦しみ、質の悪化に拍車がかかる。

 

2.ニュースの信頼度低下、影響、対策

ギャラップ調査によると、ニュースメディアを信頼すると答えた人200550%、201540%、201632と、信頼度が年々低下している。

フェイクニュースの蔓延は、この地球上に、民主主義の棄損、人種差別の助長、社会の分断をもたらしている。

 フェイクニュースに対する最善の防衛策は、結局は、質の高いジャーナリズムである。ジャーナリズムが生き残るには、読者にその価値を分かってもらう必要がある。

  

3.フェイクニュース対策、10のチェックポイント

NY私立大学准教授のバーバラ・グレイ氏が提言した、「フェイクニュース対策 10のチェックポイント」を紹介しよう。筆者が大幅に改定したリストである。

 

<<読む側の7つのポイント>>

 

項目

内容

疑う心

シェアする前に疑ってみて、検証する

事実確認

事実を調べる習慣を作る

情報源確認

誰の発言か、矛盾する情報はないか

信憑性テスト

信じてもよいか確認

情報源開示

元の情報源を挙げているか

潜在意識

信じようとする潜在意識はないか

落とし穴

偏見をあおるためのねつ造に嵌っていないか

 

<<書く側の3つのポイント>>

 

項目

内容

事実確認

ファクトチェックを確実にやる

チェックリスト

信頼できる情報源や、ファクトチェックサイトのリストを用意して置き、いつでも参照できるようにする

署名

記事に書き手の所属を明記し、署名する

 

コラム フィルターバブルとは

 インターネットで、利用者が好ましいと思う情報ばかりが、選択的に提示されてしまう現象。検索エンジンなどの学習機能によって、自身の作り出したフィルターで、泡(バブル)のようにつつまれて、思想的に社会から孤立するさまを表す。(ディジタル大辞泉より)

 

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フェイクニュース① 病理と典型例 [政治・社会]

 当ブログでは7月に、「国民の知る権利」シリーズを掲載した。フェイクニュースは、「国民の知る権利」を害し、国民を誤った方向に導く元凶なので、何回かに分けて考えてみよう。

 

1.フェイクニュースの病理

 インターネットニュース、フェイスブック、ツイッターなどのメディアに投稿されたフェイクニュース(虚偽情報)は、いま、雲霞のごとく世界中に蔓延している。

検証を経ない投稿、真否を確認しないままの拡散(リツート)、安易な引用が元凶である。

信じたいものだけ信じ、自分が好む情報だけを受け取る性向が、社会の分断を生み、多様な意見に心を開く寛容性がむしばまれてきている。

 

2.フェイクニュースの典型的な事例(下表参照) 

 

区分

フェイクニュースの内容

 

 

米大統領選におけるトランプ陣営の虚偽戦略

ローマ法王がトランプ候補支持を表明

クリントン候補が児童買春組織に関係。

(信じた男がレストラン襲撃)  

クリントン候補がISに武器売却

クリントン候補のメール問題を捜査するFBI捜査官が無理心中

クリントン候補が得票率で上回ったのは、数百万票を操作したから

クリントンが講演で「若者は負け犬だ」と発言。

(大手メディア引用)

秘密の世論調査でトランプ候補リード

オバマ大統領がホワイトハウスに自分に銅像を建てた

(偽写真付き)

 

 

社会分断

米警官の黒人射殺事件現場にポケモンGOのプレイを呼びかけ。ロシア関連企業の影。フェイクとは言えないが米社会分断の意図。

Blacktivism(注1)の一例。

千人のシリア人の暴徒が警察を襲撃、ドイツ最古の教会に放火。

(米保守系サイト「ブライトバート」が普通の記事を引用し、悪意の改竄をした。結果、移民の放火事件として、非難のメッセージ多数)

 

 

ビジネス・

金儲け

マケドニアの小さな街「ベレス」で、小遣い稼ぎのFBの政治ネタサイトが繁盛。アクセスがおおく、ネット上の金鉱という。

大手IT企業DENA、記事の間違いが多く指摘された。肩こりに霊が関係している。日焼けにはぬれタオルで冷やすのがいい。

(医療情報サイト「WELQ」が閉鎖された)

アクセスが集まるような、見出しで引っ張る記事を、安価で募集するクラウドソーシング。

 

 

 

愉快犯

海水温の急激な変化は大地震の予兆だ

福岡の陥没事故で出来た穴は、放射能汚染された土で埋めれられた

WHOが大麻は有害だという根拠はないと発表した

日本人の女の子が韓国でレイプされたが裁判で無罪になった

熊本地震で、動物園からライオンが逃げ出した。

(都内の男性10万人のフォロワーに拡散、逮捕、立件見送り釈放)

(動物園への問い合わせ100件)

立憲民主党はフォロワーをカネで買った(証拠はなかった)

  注1 Blacktivism 黒人と社会運動をかけた言葉。警官の黒人暴行事件を批判して、共感を呼んだ。その後の調査で、ロシア関連企業に運営されていたことが判明。米社会分断の意図が見える。

 

コラム 用語の定義:フェイクニュース(インターネットを通じて、事実でないことを発信する偽のニュース)、ファクトチェック(事実の確認) ポスト・トゥルース(脱真実・真実は二の次とし、個人の感情や信念に訴えることを重視)オルタナティブ・ファクト(もう一つの事実・不実の言い訳)


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国難突破③ 高齢化にどう対応するか [政治・社会]

 安倍首相は、北朝鮮の核脅威と並んで、少子高齢化を国難と位置付けた。本稿では、高齢化にどう対応するか考えてみよう。

 

1.高齢化の現状

WHOによると、高齢化率7%超を高齢化社会、14%超を高齢社会、21%を超高齢社会と定義している。日本の総人口は、2016101日現在、12693万人で、65才以上の高齢者は3459万人、総人口に占める割合(高齢化率)は27.3となっている。(内閣府の高齢社会白書) 

高齢者人口のうち「6574才人口」は1768万人、総人口比13.9%、「75才以上人口」は1691万人、総人口比13.3%である。なお、高齢化率増加の原因は長寿命化と少子化とされている。

ちなみに、2016年の生産年齢人口(1564才)は7654万人、60.3%、年少人口(15才未満)は1574万人、12.4%で、年々減少している。

 

2.高齢化の将来像

 将来推計人口でみると、高齢者人口は、2036年に高齢化率33.3%(3人に1人)、2042年に3935万人でピークを迎えるが、2065年には38.4%に達すると推計されている。

 ちなみに、2065年の生産年齢人口は4529万人、年少人口は898万人と推計されているが、賢い政策選択で、劇的に変えることはできると思う。

 

3.高齢化の対策

(1) 少子化対策(前回ブログ参照)が高齢化率の引き下げに役立つ。

(2) 働く意欲のある高齢者を増やし、自立を支援する。下表①、②、③参照

(3) 健康寿命を延ばし、高齢者に関わるコストを削減する。下表④、⑤参照

(4) 少子高齢化や労働人口減少イコール経済衰退ではない。高齢者増=需要増である。

(5) 先端技術投資による生産性向上と経済成長で、日本を元気にしよう。

 

<<高齢社会を活性化する先進的な事業>>

事業名称

事業目的

説明

  りぷりんと

神奈川県川崎市ほか

絵本の読み

聞かせと

世代間交流

シニアボランティアによる絵本の読み聞かせを通じて、世代間交流を進め、豊かなコミュニティーを構築している。高齢者の生きがいづくりになっている。

  葉っぱビジネス

徳島県上勝町

高齢農家が多い過疎の

地方創生

和食に添える「つまもの」を栽培し、パソコンやタブレット端末を駆使して、生産管理し、全国に出荷している。ICT(情報技術)の先進事例である。

  ネクスファ

千葉県柏市

高齢者就労

支援と、

世代間交流

高齢化率40%を超える豊四季団地で、高齢者の生きがい創造に役立つ、就労支援事業。農家、食堂、保育園、介護施設等に就労を斡旋している。

子どもの居場所・学び舎づくりにもなっている。

  ポケット

ドクター

遠隔診療

スマートホンを利用し、医師と患者がビデオ通話で繋がる遠隔診療サービス。高齢社会で医療の便益向上、コスト削減が期待できる。

  見守りサービス

高齢者の安否確認

老親の安全・安心を確保するため、通報機、通話機、ポットセンサー、ドアセンサーなどを使って、安否を確認する仕組み。セコム、ALSOKなどが有名。


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国難突破② 少子化にどう対応するか [政治・社会]

 安倍首相は、北朝鮮の核脅威と並んで、少子高齢化を国難と位置付け、全世代型社会保障を掲げて総選挙に突入した。消費税10%増税による増収の一部を子育て支援に充てるという。

子育て世代へ予算を増やすことについては、多様な国民の希望をくみ取って国会で議論するのが筋で、解散の理由にするのは筋違いである。本稿では、少子化にどう対応するか考えてみよう。

 

1.少子化の現状

2016年の出生数は97.7万人で、1918年以降初めて100万人割りこんだ。1949年の270万人に比べるとすごい減少である。

合計特殊出生率(一人の女性が一生に産む子供の平均数)を見ると、2016年は1.44で、2005年の1.26を底に改善したが、人口維持レベルの2.07には遠く及ばない。

 

2.少子化の原因

少子化の直接的な原因は、下表のとおり、晩婚化の進行、生涯未婚率の増加、婚姻率の低下が考えられる。

テーマ

摘要

晩婚化の進行

 

1980

27.0

24.7

初婚年齢は45才、遅くなっている

2015

31.1

29.4

生涯(50才時)

未婚率の増加

1947

1.5

2.5

50才時の未婚者は、大変多くなっている

2015

23.4

14.1

婚姻率の低下

(未婚化)

1947

12.0

婚姻率は、人口千人当たりの婚姻件数。

2015

5.1

 

少子化の間接的な原因としては、低成長経済、女性の高学歴化、女性の社会進出、住環境、若者世代の実質賃金低下、所得格差の拡大、保育所等子育て環境の不備、将来不安、結婚観の変化、育児費用の高騰などが考えられる。 

なお、育児費用については、22歳までの養育費1640万円、教育費1345万円(うち大学492万円)、合計約3千万円というデータがある。

 

3.少子化対策

 少子化の原因のうち、是正が必要な主な項目について対策を考えてみた。

(1)生産性向上の投資を促進し経済成長達成

 道路や橋梁などの老朽化は待ったなしの状況である。国は、国土強靭化のための公共投資を活発にし、需要を創出する。

 企業は、設備投資、技術開発投資、人材開発投資を活発にする。ロボット、IOT、人工知能など最先端の技術開発を進め、生産性を劇的に向上する。日本のような人口減少社会では、一人当たりの生産性を向上する以外に生きる道はない。

これにより、日本経済を5%程度の成長軌道に乗せ、デフレ経済からサヨナラをする。

 

(2)若者世代の実質賃金の向上

 経済のグローバル化の進展で、多国籍企業がのさばり、世界は過当競争に陥っている。企業は弱い立場の労働者の賃金を意識的、無意識的に抑制している。

 労働分配率を高めて、若者世代の実質賃金を向上するには、「労働分配率公表制度」を採用するのが望ましい。毎年新聞に発表して、業種別に比較できるようにし、是正を促す仕組みである。

 

(3)子育て環境の改善

 05才児のための幼稚園、保育園等の費用負担軽減。

 待機児童解消のため、保育施設拡充、職員待遇改善。

無償化は、国民の声をよく聴き、国会で十二分に議論して決めるべきである。

 

4.まとめ 

(1)少子化や生産年齢人口の減少をチャンスととらえ、一人当たりの生産性向上で乗り切ろう。 若者世代の実質賃金の向上こそ、少子化対策の肝。

(2)少子化や労働人口減少イコール経済衰退ではない。ジョージアなど東欧には、反証事例がたくさんある。

(3)少子化対策はフランスに学ぼう。(夫の産休制度、保育施設充実)

(4)財政再建は、経済成長による税収増で。

 

 

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国難突破① 北朝鮮の核脅威への対応 [政治・社会]

 安倍首相は、緊迫化する北朝鮮の核脅威への自身の対応に対し、「国難突破」と称し、国民の信任を得ると称して解散にうって出た。北朝鮮外交が急迫するこの時期に、1年以上も任期を残して解散する大義があるのか、混乱する野党の足元をすくうための陰謀ではないのか、疑問視する声が多い。

「国難」はナチスも使った手だ。北朝鮮の脅威を煽って、憲法九条改正の民意を作ろうとしているようにも見える。

 

1.安倍首相の北朝鮮外交の評価と注文

 安倍首相は国連演説で、北朝鮮への制裁を一段と強化するよう懸命に訴えた。対話は意味がないと声高の唱え、トランプ大統領と組んで、北朝鮮への圧力を強化している。挑発合戦がエスカレートして、いまにも戦争が始まるのではないかと恐れる人もいる。

 ミサイルが日本の上空を通過した際は、大気圏外にもかかわらず、Jアラートがならされて、住民に避難指示が発令された。いささか大げさな対応に対し、非難の声も聞こえてきた。

 安倍首相の外交は、一貫して対米従属であり、アメリカの軍事力に頼って、力と圧力と制裁のオンパレードである。

安倍首相には、トランプ大統領をけしかけるだけでなく、戦略的な平和外交に向かって条件づくりをやってもらいたい。喫緊の課題は、中国、韓国、ロシアなどとの信頼醸成措置である。それが、日本独自の北朝鮮外交のてこになる。地球を俯瞰する外交は立派だが、東アジアで、まともな外交をさせてもらうために、安倍首相には次のような対応をお願いしたい。

    歴史修正主義的な言動を自制(戦争の加害責任の取り方でドイツに学ぶ

  ②中国を仮想敵とする、日米同盟一辺倒の転換

 ③アジアと共に歩む日本の旗幟を鮮明にすること、など

 

2.北朝鮮とどう向き合うか

 最近北朝鮮は、核とミサイルの実験を繰り返していて、ますます危険な国になった。やけになって、戦争を仕掛けてくるのではないかと危惧される。

 北朝鮮の金正恩政権がいま一番欲しいのは、自身の身の安全と、国の体制の維持に対するアメリカの保証である。すなわち、平和条約あるいわ、不可侵条約の締結である。

 アメリカがやるべきことは、北朝鮮に条件を付けないで、会談をセットすることである。これは、独裁体制や人権侵害を容認することではなく、話し合いの中から時間をかけて氷を溶かすことである。核廃棄を迫って圧力をかけるだけでは、事態を悪化させるだけである。

70年前、多くの日本人が一夜で軍国主義の衣を民主主義の衣に着替えたように、北朝鮮の多くの善良な国民もそれを待っているに違いない。安倍政権は心を込めて、アメリカに進言すべきである。

 

3.まとめ 北朝鮮に向けた戦略的平和外交

 北朝鮮が6回目の核実験を強行した。近隣諸国にとって、ならず者国家に凶悪な兵器を持たせるのは大変心配である。一方、金正恩政権の立場に立ってみれば、核を保有することで、その核抑止力に縋って、政権の延命を図っているわけである。核を「核保有国」で独占するのは不条理と考えているようだ。

筆者は、戦略的平和外交の立場から、下記の北朝鮮政策を提案する。安倍首相に対応をお願いしたい。

①  圧力一本やりの政策を転換すること。「北風より太陽」はいつでも真理である。

② 北朝鮮とアメリカの、条件なしの会談をお膳立てすること。
北朝鮮の核開発政策の変更は会談の前提ではなく、会談の成果として期待すべきである。

③ 6ヶ国協議を再開し、北東アジアの平和構築を進めること。圧力とともに対話の力も信じよう。

④ 政権選択は北朝鮮国民に任せること。北朝鮮を国際場裏に引き出せば、国民は遠からず、目覚めるはずである。イラクをはじめ、アメリカの力による内政干渉で成功した事例はほとんどない。

 

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野党再編⑨ 外交で恒久平和を実現しよう [政治・社会]

 小池東京都知事は、日本ファーストの会をリセットして、「希望の党」を立ち上げ、自ら党首になった。民進党の前原党首と談合して「事実上の合流」を決めたが、その後、「全員を受け入れることはさらさらない」、「排除」すると言い放った。

これに反発したリベラル系の民進党員が、枝野幸男氏を党首に「立憲民主党」を立党した。これにより、政界は、自民+公明、希望の党+維新の党、立憲民主党+共産党+社民党の3極に分かれて闘うことになった。

 

1.「希望の党」は、野望の党

 「希望の党」の「政策協定書」には、寛容な改革保守、安全保障法制による現実的政策、憲法改正支持などの項目が並ぶ。共産党の志位委員長が言うように、安倍自民党のまったくの補完勢力であることが判明した。8月の当ブログ(野党再編③)で、小池新党待望論を述べたが、見込み違いをお詫びする。

ブロガーのmajyoさんが、「小池党首は自分の野望のために政治をしている。希望の党ではなく、野望の党」と述べているが、全くその通り。国民の方は見ておらず、国民は導き、利用すべき対象とみている。

 

2.憲法九条は風前のともし火

 憲法改定に対する各党の公約や発言は下表のとおりである。改憲に熱心な政党は自民、維新、希望の3党である。希望の党が一定の議席を確保すれば、3党合わせて、衆参で憲法改正の発議に必要な2/3を確保し、憲法改正の機運が加速してくるであろう。何とかして、2/3を阻止したいものだ。

 

政党

憲法改定に対する公約や発言

自民党

自衛隊明記、教育無償化、緊急事態条項、参院合区解消

公明党

国民主権、人権尊重、平和主義を堅持 必要なら加憲

共産党

安倍政権による憲法9条の改定に反対

日本維新の会

9条改正、教育無償化、統治機構改革、憲法裁判所設置

希望の党

憲法論議は避けない 「憲法観」で民進党員の公認を選別

立憲民主党

安倍首相の自衛隊加憲論に反対

 

3.立憲民主党を中核に、憲法九条を守ろう

 立憲民主党の結党で、リベラルの人たちの投票先ができ、憲法九条を守る拠点が残って、ひとまずよかったと思う。

日本の平和憲法は、制定経緯はどうあれ、世界初の理想の憲法として、戦争の悲惨さをいやというほど経験した日本人に受け入れられてきた。北極星のように高いところに輝く「究極の理想」の憲法とされてきた。世界に広めていきたいものだ。

 

4.21世紀の日本の外交戦略

安全保障環境が厳しさを増しているとはいえ、悪化には原因がある。現状を安易に追認し、改憲をして軍事力を強化するより、悪化の原因を取り除くため、粘り強く、抑止より安心供与の外交を期待している。

21世紀の日本の針路は、平和大国・国際協調主義のブランドを確立し、日米同盟一辺倒の外交から、アジアの一員として、周辺国と協調する外交に転換することである。道は開ける。

 

コラム 「希望の党」の入党審査手続きの不備

 「希望の党」設立にあたって、小池党首は、民進党員に排除の論理を適用したが、これはやり方が拙劣であった。日本ファーストの会をリセットした以上、日本ファーストの現会員も、民進党からの入党希望者も含めて、入党審査の対象とすれば、これほどの反発やしこりは残さなかったと思う。

 

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野党共闘① 共産党との選挙協力 [政治・社会]

  自由民主党の安倍首相は、928日の臨時国会開会の冒頭に、衆議院を解散した。1010日公示、1022日投開票という。「国難突破解散」と称して、とってつけたような解散理由を述べたが、「モリカケ疑惑隠し」と「民進党つぶし」が本音であろう。

 925日に、小池百合子都知事が、日本ファーストの会をリセットして、「希望の党」を立ち上げ、自ら代表に就任すると発表した。全国に候補者を擁立し、国政政党になるという。

一方、民進党は91日に党首選があり、前原誠司氏が党首に就任した。山尾志桜里氏の不倫騒動のほか、離党者続出で、新党首は厳しい船出を迎えている。

 いま、安倍一強政権の暴走が、目に余る段階にきている現在、自民党に代わり受け皿となる野党が待望されている。

 

1.野党4党の共闘(選挙協力)

 民進党を中核とした、社民党、自由党、共産党の共闘である。ここでは、共産党との共闘について考えてみよう。(希望の党との共闘は次回に述べる)

 共闘において大事なことは政策の一致であり、一致できる政策を確かめ合い、安倍政権打倒を目指して、小選挙区に統一候補を立て、選挙協力することになる。

 

2.共産党との共闘の政策的枠組み

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3.まとめ 野党4党の選挙協力

①憲法九条を守り、安保法に反対する政策の一致があれば、共闘はできる。国民の声をよく聞こう。

②共産党は日米安保条約反対、自衛隊違憲が持論だが、封印すれば、閣外協力はできる。

③北朝鮮の核ミサイルへの脅威をあおって、日本を重武装の国にするのは反対。

対話を大事にする国に、ミサイルを打ち込む国はない。日本は、対話に向け米国を説得しよう。


コラム 日本共産党綱領の概要

 日本が、いま、必要としている変革は、社会主義革命ではなく、対米従属と大企業・財界支配を打破する、民主主義革命である。日本国民の利益を代表する勢力に国の権力を移すことである。主権者たる国民による変革を実現するため、「市民と野党の共闘」を実現し、安倍政治を打倒するとしている。

将来は、資本主義を乗り越え、社会主義・共産主義に向けて、生産手段を社会化し、市場経済の機能を残しながら、搾取も抑圧もない共同社会を実現すると書いている。この将来構想は、結党当時の思想の残滓であり、今となっては、まじめに取り合う必要はないと思う。

 

追伸927日、民進党が「希望の党」と「事実上合流」することになり、本稿は少し古くなってしまった。当ブログ(818日、野党再編③ 参照)で述べたとおりの動きになっている。

 

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野党再編⑧ グローバル化への対応 [政治・社会]

  冷戦終結後、経済面で、貿易、直接投資、労働力移動を通じて、国際的交流が活発になった。これが経済のグローバル化で、多国籍企業が中核となって、世界経済をけん引している。

 経済のグローバル化にはメリットとデメリットがあるが、いまさら、グローバル化を止めるのは現実的ではないので、ここでは、大きなデメリットを取り上げて、その緩和策を考えてみよう。受け皿新党の目玉政策になると思う。

 

テーマ

問題点

受け皿新党の政策

1.
所得

格差対策

厚労省の2015年の調査によると非正規労働者は、1980万人 で、全体の37.4%であった。

 正社員の平均月給32万円に対し、非正規社員21万円で、37%低い。(大企業に限ると、43%低い)

非正規社員を無期雇用に切りかえる企業が最近増えてはいる。

不本意非正規労働者については、正社員に転換する仕組の採用を企業に課すべきである。

超富裕層向け、累進所得課税、資産課税を、国連に提起。

2.子どもの貧困対策

2012年の子どもの相対的貧困率(注1)は16.3%で、1985年の12.0%より高くなっている。

保健サービスの無償化のほか、貧困家庭に一定額の現金を支給。

 教育格差是正のため、幼児教育の無償化、高等教育給付型奨学金を拡充。

3.法人税引き下げの国際的競争の防止

企業誘致を狙って、多国籍企業に対する法人税引き下げ競争が激しく、各国とも財政悪化に苦しんでいる。

国連に問題提起して、法人税の下限を規制するなど、地球規模の問題解決をはかる。

4.租税

回避の防止

多国籍企業が税逃れを狙って、軽課税国に資産や事業を移す動きが絶えない。

最近もパナマ文書が漏洩して、租税回避や、資金洗浄の不正摘発が続いている。

消費者や地域社会の利害を代弁するPKO /NGOによるボイコット運動を、日本が主導して展開。

日本ではタックスヘイブン対策税制として、外国子会社合算税制があるが、もう一段徹底する。

5.構造

改革の推進 

国内産業の衰退を食い止め、競争力を強化するため、規制緩和による構造改革が必要。

農業分野については、担い手の育成や株式会社化などが有効。

旅行産業などはグローバル化と相性が良い。着地型観光や民泊の促進策が望まれる。



(注1) 国民の平均的な可処分所得の半分を下回る家庭で育てられている、18歳未満の子供の割合である。可処分所得の半分は、年122万円。(厚労省の調査)


 

コラム 経済のグローバル化について



経済のグローバル化は、国境を越えてモノ、労働力・資本・知識技術が移動することで、多国籍企業が中核となって進めてきた。


 社会主義圏の崩壊、新自由主義の勃興、情報革命や技術の急激な進歩で、輸送、通信などのコストが大幅に低下したことが、後押しした。

  

グローバル化のメリット:


  1.生産性向上、国際分業、比較優位、生産コスト低減、雇用環境変化


   2.技術や文化の発展、交流増による新しい価値の創造

   3.国際化による、金融、環境問題の地球規模化

 


 グローバル化のデメリット:


  1.産業の空洞化(国内産業衰退、富の移動、所得格差拡大法人税収減


   2.雇用の喪失(失業者増、雇用保険増、子供の貧困化


   3.文化の衝突(地方衰退、伝統の消滅)


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野党再編⑦ 受け皿新党の金融政策 [政治・社会]

 日本は1000兆円、一人当たり800万円の借金を抱えており、財政破たんの可能性があると、まことしやかに語られている。これは国民の納税意識を高め、増税を受け入れさせるための、財務省のプロパガンダである。財務省の本音は、豊富な財源を持って、歳出権を行使することで、大きな顔をして天下りしたいだけである。

借金は、国でも、国民でもなく、政府の負債であり、国民は債権者である。公表されている最新の公表データは2015年度(2016/3/31現在)である。これを使って、本当の負債を算出してみよう。

 

1.政府の負債を資産と対比して見る(下図参照)
負債残高は1,193兆円、資産残高672兆円を差し引くと、純負債は521兆円である。

資産のうち、一部、換金が難しい資産もあるが、破たんに直面すれば、奥に手は出せる。

負債残高1,193兆円(うち国債918兆円)

資産残高672兆円(換金容易365兆円)

純負債521兆円

 

2.政府と独立行政法人等の子会社の連結決算

 負債残高は1,424兆円、資産残高959兆円を差し引くと、純負債は465兆円である。

負債残高1,424兆円(うち国債780兆円)

資産残高959兆円

純負債465兆円

 

3.日本銀行の単独決算(2015年度末現在)

下記の当座預金は市中金融機関の準備金や国債売却高。3兆円は純資産で資本金等。

負債402兆円(うち日銀券発行高95兆円、当座預金275兆円)

3兆円

資産405兆円(うち日銀保有国債349兆円)

 

4.政府と日本銀行の連結決算

 政府は日本銀行に5割以上出資しており、子会社として監督権限を持っている。政府と日銀を合わせて統合政府と呼んでおり、欧米でも使われている考え方である。

日銀保有国債349兆円は、政府の純負債と相殺が可能である。相殺すると、政府純負債は116兆円となる。これは国内総生産(GDP)の22%に過ぎず、大問題ではない。

 

純負債465兆円―日銀保有国債349兆円=政府純負債116兆円

 (日銀の負債である日銀券や当座預金は、無利子で償還期限もなく、純粋の負債ではない。)

 

5.まとめ 政府が財政破綻しない三つの理由

  1. 国債の金利が世界一低い(0.018%)

  2. 国債の最終的な債権者は日本国民

  3. 国債は円建てで、円通貨を発行する日銀を子会社に持つ

以上、三つの理由から、日本政府が発行する国債で、財政破綻を起こす可能性はゼロである。

 

コラム 異次元緩和で国債市場に閑古鳥

 日銀の国債保有残高は、173月末現在430兆円で、発行残高の40%を占める。日銀の買い占めで国債の価額は上がり、長期金利は下がった。一部の国債はマイナス金利になっている。商売にならないとして、三菱東京UFJは国債取引の資格を返上した。異次元緩和から4年で、民間銀行の国債保有率は7%に半減し、取引部署には閑古鳥が鳴いている。

アベノミクス第一の矢で、「2年程度で物価上昇率2%」としたが、達成期限は6度も先送りされた。第三の矢である成長戦略が十分に機能しないこと、消費増税でマッチポンプをやったことが、誤算の原因である。ノーベル賞受賞者が多い日本は、10年もすると中国に抜かれそうである。技術開発投資の重点的投入と、一人当たりの生産性向上のための、思い切った投資が待たれる。

 

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野党再編⑥ 受け皿新党の経済政策 [政治・社会]

 反自民受け皿新党が、過半数の国民の支持を得るために、重要な経済政策について考えてみよう。

 

1デフレ脱却が最優先課題

 

デフレは継続的に物価が下落し、企業収益減少、賃金引き下げ、所得減少、需要縮小、物価下落の悪循環が起こり、日本が発展途上国に戻る現象である。

2016年の消費者物価指数は前年比-1.3%(コアCPI)、2017年は0.5%程度に持ち直している。また、実質成長率は20161.3%で、2014年の-0.5%から見れば持ち直している。

この流れを維持しながら、消費者物価上昇2.0%、実質経済成長(GDP3%程度が定着するまで、景気対策の手を緩めないのが肝心である。

 

2.期待されるデフレ対策

 

政府は1991年のバブル崩壊から今日まで、20数年にわたってデフレと戦ってきたが、少し良くなると、財政再建の声に押されて、デフレ対策の手を緩めてしまい、デフレに逆戻りする政策の失敗を繰り返してきた。

 今後は、国債発行によって、一人当たり生産性向上のための大胆な戦略的投資を行って、需要不足を解消し、経済成長を遂げる日本を取り戻したい。投資対象は、民間投資も含めると、設備投資、人材開発投資、技術開発投資、公共投資の4分野である。

 生産年齢人口が減少する日本では、デフレ期に戦略的投資を行って、数%、経済成長できる体質を創るのが必須である。経済成長の結果、2%程度の物価上昇が認められたら、経済成長の果実(税収増)を財政再建に回すことができる。

 

 国債という借金による財政破綻が喧伝されているが、心配は杞憂である。次回の当ブログで、受け皿新党の金融政策について述べる。

 

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野党再編⑤ 受け皿新党の経済財政政策 [政治・社会]

  反自民受け皿新党が、過半数の国民の支持を得るために、重要な経済財政政策について考えてみよう。

 

1.アベノミクスの評価と対応

アベノミクスは、2012年の第2次安倍内閣において、経済成長を狙った政策で、下表の通り、「三本の矢」からなるとされた。その後、2013年に消費税引き上げに関する第四の矢が追加された。

アベノミクスの評価と、新党としてどう対応するか、経済財政政策を考えてみよう。

 

 


アベノミクス四本の矢

アベノミクスの評価

受け皿新党の代案

1.大胆な金融政策

2%のインフレ目標、無制限の量的緩和、円高是正、日銀法改正。

5年経過しても、2%のインフレ目標は達成されていない。

円安誘導には成功し、株価が上昇したのは成果であるが、他の矢の政策とベクトルが合わず、デフレ脱却に至っていない。

異次元金融緩和政策は当分継続する。

量的緩和を終了する、いわゆる出口戦略の実施時期には細心の注意を払う。

2.機動的な財政政策

大規模な公共投資(国土強靭化)、  日銀引き受け建設国債発行。

財政健全化の声に押されて、公共投資を大幅削減したため、せっかくのデフレ脱却の芽が摘まれてしまった。

日銀引き受け国債は倍以上増えて400兆円に達したが、民間投資は沈滞したままである。

道路や橋梁などの老朽化は待ったなしの状況である。国土強靭化を目指して、計画的に公共投資を実施する。

生産性向上に資する投資もして日本経済の長期低迷を脱しよう。

3.民間投資を喚起する成長戦略

投資の促進、経済のグローバル化、人材の活躍強化、新たな市場の創造

 

有効求人倍率1.52倍、失業率3.1%、だが賃金は上がらない。

実質経済成長率は1.3%(2016年)と低迷している。

法人税は23.4%に引き下げた(2016年)が、企業の設備投資は増えない。

若者・女性の活躍、電力、農業、医療分野の改革は道半ば。

TPPはアメリカの離脱でとん挫、新市場創造は成果なし。

日本のような人口減少社会では、一人当たりの生産性を向上する以外に生きる道はない。 

 国土強靭化、人材開発、技術開発のため、公共投資を先行させ、民間投資を喚起すれば、年5%程度の経済成長は夢ではない。

 AIなど先端技術を駆使し、生産年齢人口の減少を逆手にとって、産業革命を起こそう。

4.消費税引き上げによる財政健全化

経済成長と財政健全化の両立。

財政健全化を目指して、20144月に消費税率を8%に引き上げたが、財政の赤字体質は全く改善されていない。

201910月予定の消費税10%への増税は、急ぐべきではない。延期すべきである。


2.まとめ  受け皿新党の経済財政政策

異次元金融緩和政策は継続するが、終了時期は注視する。

②生産年齢人口の減少をチャンスととらえ、一人当たりの生産性向上に役立つ投資をする。安易に移民に頼ることはしない。

③国土強靭化、人材開発、技術開発投資により、年5%程度、経済成長できる社会にする。

④消費税10%への増税は、当面、延期する。

 

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野党再編④ 受け皿新党のアイデンティティ [政治・社会]

 反自民受け皿新党が、過半数の国民の支持を得るために、核になる考え方、すなわち新党のアイデンティティを考えてみよう

 

1.受け皿新党の安全保障政策

争点はたくさんあるが、最重要争点は安全保障であろう。安全保障に関わるいくつかのテーマについて、受け皿新党のとるべき政策を、安倍政権のそれと比較しながら考えてみよう。

 

最重要争点

自民党・安倍政権

反自民・受け皿新党

1.安全保障は抑止より安心供与

安倍政権は、抑止政策に熱心である。安保法を強引に通し、集団的自衛権を行使できるようにした。すなわち、海外でも武力行使ができる国になり、周辺国の軍拡をあおる結果を招いた。かつての軍事大国回帰路線は最悪である。

憲法九条が許容する、専守防衛を堅持し、抑止より、平和外交による安心供与政策に専念する。すなわち、日本は、平和大国・国際協調主義のブランドを確立し、「人間の安全保障」(注1のフロントランナーになる。

2.日米同盟一辺倒より、アジア外交最優先

安倍政権は、中国、北朝鮮を仮想敵と定め、アメリカの軍事力に縋りついて対抗しようとしている。日米同盟強化一辺倒で、それ以外の選択肢は眼中にない。

力には力の外交姿勢のため、東アジア外交はさせてもらえていない。

日本は近隣諸国の懐に飛び込んで、地域のことは地域で解決するための、地域共同体(注2の創設という大きな目標に向かって外交力を結集する。地域ごとの平和の総和が世界の平和につながるのだと思う。

3.美しい国より、人にやさしい国

安倍首相は、祖父・岸信介元首相を裁いた東京裁判への恨みが強く、ナショナリズムをあおるような、歴史修正主義的な言論が絶えない。アジアの人々から警戒感や不快感を持たれている。

日本は安倍首相流の強くてコワモテの大国になるより、小さくてもカワイイ国、人にやさしい国、世界中から愛される国になりたい。また、アジアで頼りにされる国になりたい。

4.北朝鮮脅威論は捨てる

米国は、核とミサイルの実験を繰り返す北朝鮮に対し、軍事的な威嚇を繰り返している。安倍政権はそんな米国を支持し、圧力の強化を催促している。

核廃棄を迫って武力をちらつかせるだけでは、事態を悪化させるだけである。

最近北朝鮮は、大変危険な国になったが、いま必要なのは米国を説得して、対話を再開することである。これは、独裁体制を容認することではなく、対話の中から時間をかけて氷を溶かすことである。時間稼ぎをされるという心配は当たらない。

 

1「人間の安全保障」 :国家の安全保障を補完する概念で、人間一人ひとりに着目し、人々が恐怖と欠乏から解放され、尊厳ある生命を全うできるような社会づくりを目的とするもの。1994年の国連開発計画で提起された理念である。日本では、故小渕恵三元首相、森喜朗元首相らが、人間の安全保障のための基金や委員会設立に注力した。日本は軍事を捨て、平和大国・中級国家として、この分野で先導すべきである。

注2:「地域共同体」 :近隣諸国が、地域で、信頼、友好、協同、平和な関係を築く枠組みである。当面、経済成長戦略、安全保障、気候変動、防災対策などの相互に関心の高い課題について、共同で問題解決を目指すことになる。対象国は、日、中、韓、東南アジア諸国、オーストラリア、ニュージーランドなどである。将来、インドやロシアなどを含めたアジア連合へつながっていく。

 

2.まとめ 受け皿新党の外交戦略

①日本は国際協調主義をモットーとし、平和大国として、世界から頼りにされる国になる。

②アジアでは、近隣諸国と協調して、地域連合創設の世話役を担う。時間をかけて、対米独立を図る。

③軍事大国への夢は捨て、中級国家として、人にやさしい国、世界から愛される国になる。

④対話を大事にする国に、ミサイルを打ち込む国はない。北朝鮮の脅威をあおるのはやめよう。そして日本は、対話に向け米国を説得しよう。

 

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野党再編③ 反自民の受け皿新党の立ち上げ [政治・社会]

 小池百合子東京都知事に近い、若狭勝衆議院議員が、87日、政治団体・「日本ファーストの会」の設立を発表した。民進党を離党した細野豪志を交えて、年内に国政新党を結成すると思われる。

反自民の受け皿新党を目指している民進党と連携して、政界再編を果たすシナリオを考えてみよう。

 

1.「日本ファーストの会」と民進党の政治信条

反自民の受け皿新党のよって立つ基盤は自由と平和を愛する国民である。リベラルあるいわ中道左派と呼んでもよい。民進党支持者をはじめ無党派層の多くが、この範疇に属すると思われる。

民進党は91日に党首選があり、その後に選択される政策を予想して下表に記載した。日本ファーストの会についても、予想される政策を並べて記載した。

 

主要争点

自由と平和を愛する

選挙民

中道左派

党首選後の民進党

予想される政策は

民進党左派

日本ファーストの会 

予想される政策は

民進党右派

憲法九条改憲

反対:九条の平和主義は絶対守る

反対:急ぐテーマではない

賛成:自衛隊明記。

 

集団的自衛権

(安保法)

反対:専守防衛の精神に反する

反対:憲法違反

賛成:中国・北朝鮮への手当に必要

外交・安全保障

(日米同盟)

国際協調により、平和を維持。日米同盟一辺倒ではだめ。

複数外交カードを持つべきで、対米一辺倒はいけない。

安全保障は現実路線で、日米同盟維持。

核兵器禁止条約

 

加盟:122の加盟国と協調し、核保有国に政策変更を迫る。

加盟:唯一の被爆国として、核兵器廃絶運動の先頭に立つ。